W-ZERO3
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W-ZERO3(ダブリュー・ゼロスリー)はシャープ・ウィルコム・マイクロソフトの3社が共同開発した携帯情報端末(スマートフォン)の愛称。3.7インチの液晶を搭載した狭義でのW-ZERO3、液晶のサイズを2.8インチに抑え、ダイヤルキーを搭載したW-ZERO3[es]がある。
「W」はウィルコムの英語表記「WILLCOM」の頭文字、「ZERO3」は「第三のコミュニケーションツール」の意味とされる。
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[編集] 概要
W-ZERO3は、ウィルコム向けに供給される端末である。基本的にはPocketPCの後継OSであるWindows Mobileを搭載したPDAであるが、通信機能を内蔵したスマートフォンでもあり、PHS端末としての、音声通話機能、Eメール送受信機能やライトメール機能まで併せ持っている。
PDAとしての大きな特徴として、バネ付きスライド機構のQWERTY配列キーボードを搭載している。キーボードは通常本体下部に格納されており、本体上下部分を左右にずらすと現れる。また、Microsoft ActiveSyncを使ってパソコンとシンクロすることができる。
主な通信機能はW-SIMおよび内蔵型無線LAN(IEEE802.11b準拠)によって提供されるが、付属のUSBケーブルを用いてパソコン本体と接続することにより、W-ZERO3をモデムとして利用することも可能。
ブラウザはInternet Explorer Mobileが搭載されているほか、W-ZERO3ではOpera(Opera Mobile)を無償でダウンロード・インストールでき、W-ZERO3[es]ではプリインストールされている(Opera MobileはGmail Mobileに対応)。また、Microsoft(R) Office Mobileが搭載されており、データの閲覧だけでなく編集も可能となっている。
[編集] W-ZERO3
当初リリースされたWS003SHは、発表されるやキーボード搭載のスマートフォンとして注目を集め、予約受付開始日には店頭に200人以上が並ぶなど予約が集まり、予約で初回出荷分が満了したり発売即日に完売する店が続出、オフィシャルストアではあまりの注文殺到にサーバが異常に繋がりにくくなり、抽選販売まで行われるなど、長らく低迷が伝えられていたPDA業界において、久々のスマッシュヒットとなり、15万台を出荷。設定カラーは「ブラック」(B)と「シャンパンシルバー」(S)。
2006年6月22日に、フラッシュメモリを256MBに増強し、電子辞書を搭載したハイスペック版がリリースされた。型番はWS004SH、愛称は変わらず「W-ZERO3」。設定カラーは「ガンメタリック」(G)と「パールホワイト」(W)。
[編集] W-ZERO3[es]
2006年7月27日に、ストレート型携帯電話のような筐体を採用するW-ZERO3[es](エス)がリリースされた。W-ZERO3と同様のQWERTY配列キーボードに加え、一般の携帯電話と同様のダイヤルキーも搭載したが、WS003SH/WS004SHで内蔵されていた無線LAN機能は削除されている。オプションユニットを装着することでワンセグ、Bluetooth、無線LANなどの機能を付加することができる。ソフト面ではATOKやシャープ製メーラー等が搭載され、大幅な機能アップが図られている。また、通信中着信に対応、非操作時に画面タップやボタン操作を受け付けないようにするキーロック機能が追加され、扱いやすさが向上した。型番はWS007SH。設定カラーは「ブラック」(B)と「ホワイト」(W)。
[編集] 主な仕様
- 通信機能
- PHS : W-SIM が別途必要(なお、全機種W-SIMとのセットモデルを購入した際はネットインデックス社製RX410INが付属)
- 無線LAN(IEEE802.11b) :本体内蔵(WS007SHはオプション)
- モバイルカメラ
- miniSDカードスロット搭載
- QWERTYキーボード搭載
- USB
- WS003SH、WS004SH:miniB端子(クライアント機能のみ)
- WS007SH:miniAB端子(ホスト/クライアント対応)
- CPU:Intel PXA270(XScale)416MHz
- OS : Microsoft Windows Mobile 5.0 software for Pocket PC 日本語版
- アプリ開発言語 : Java(MIDP2.0), C#(.Net Compact Framework 2.0), C++
- カラーバリエーション
[編集] 外部リンク
公式
非公式