R-1ぐらんぷり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
R-1ぐらんぷり(あーるわん-)は、「詩のボクシング」を参考にして吉本興業が始めたピン芸コンクール。
目次 |
[編集] 概要
同じ吉本主催の若手漫才師のコンクールM-1グランプリの成功に続けと、若手芸人に漫談の実力を発揮してもらおうという趣旨で開催された。タイトルの「R」は落語を意味しているが古典落語は禁止されており、落語家、漫談・一人コント師だけでなく、普段は漫才コンビとして活動している芸人もそれぞれ個人で参加している。持ち点は1人100点で、5人の審査員による500点満点で点数が付けられる。
M-1グランプリと違い、決勝戦の後の最終決戦はないため、一発勝負となる。また、出場者が芸を披露した直後、司会者が審査員のうち一人を指名し、その審査員の点数のみが公表される。したがって、自身がトータルで何点獲得したかは最後までわからない。最後の結果発表で、カウントダウンにて初めて順位が分かる仕組みとなっている。
- 第1回大会(2002年)は座布団の上で漫談を披露することが決まりだったが、第2回(2003年(開催は2004年))はその規定がなくなった。
- 第2回大会まではテレビ中継が全国放送されず(関西ローカル)、地味な大会であったため、優勝賞金は100万円であった。
- 第3回大会では、2月第3週土曜日に雨上がり決死隊司会で決勝戦が行われ、初めて全国中継(関西テレビ制作・フジテレビ系全国27局ネット(TOSは別日に放送)、決勝戦の翌日(日曜日)に16:05~17:20の75分枠に編集され放送)され、優勝賞金が一気に5倍アップの500万円に大増額された。
- 第4回大会では、第2回大会優勝者の浅越ゴエが「優勝賞金が増額されたことに納得いかない」と、異例の"参戦"表明し、実際に決勝戦まで残った(結果は第3位)。また、なかやまきんに君が謎のアメリカ人「キャプテン☆ボンバー」と名乗って参加。決勝戦で審査員の間寛平に何度も「(なかやま)きんに君でしょ?」と言われたが、本人は別人だと否定していた。
- またM-1グランプリが現在、またはかつてトップに君臨していた漫才、コント師を中心とした大御所による玄人目線で厳しく審査されているのに対して、R-1は落語家、喜劇役者など幅広いジャンルのお笑い系タレントを寄せ集め、緩い空気で審査されているのも特徴である。
- M-1グランプリは漫才の再興という点では一定の成功を収めているものの優勝者のほとんどがTVタレントとしてブレイクしきれていないという反省から、R-1の本選進出者はネタと芸の質よりも華、インパクトを重視した選出になっていることから予選の審査に対してはコアなお笑いファンから毎年多くの批判の声が向けられている。
- 漫才コンビの片方がピンとして出場するケースも多い。
- 第1回は、宇治原史規(ロザン)
- 第2回は、テル(どーよ)、タケト、ハブ、ナベ(Bコース)、ハチミツ二郎(東京ダイナマイト)、ユウキロック(ハリガネロック)、福島(ガリットチュウ)、SM将軍(アホマイルド)、入江(カラテカ)、キャベツ、しまぞう(キャベツ確認中)、ヤジロベー(次長課長・河本)、マスダヒロユキ(ルート33)、綾部祐二(ピース)、おーい!久馬、灘儀武、鈴木つかさ、浅越ゴエ、ヤナギブソン(ザ・プラン9)、池山、藤井(しましまんず)、健(トミーズ)、梶原、西野(キングコング)、出渕誠/RG、住谷正樹/HG(レイザーラモン)、大川(ニブンノゴ!)、金成(ハローバイバイ)、功刀(おはよう。)、藤原(ライセンス)、内藤(ポテト少年団)、中尾(ノンスモーキン)、吉村、徳井(平成ノブシコブシ)、羅もーんず伊藤(こりゃめでてーな)、アキ(水玉れっぷう隊)、大溝、佐田(バッドボーイズ)、安達(カナリア)、熊谷(ガリットチュウ)、鈴木Q太郎(ハイキングウォーキング)、竹永(コンマニセンチ)、チャド(ジパング上陸作戦)
- 第3回は、山里亮太(「追い風三等兵」、南海キャンディーズ)、兵動大樹(矢野・兵動)、HG(レイザーラモン)
- 第4回は、須知軍曹(ビッキーズ)、長田融季(りあるキッズ)、徳井/ヨギータ(チュートリアル)、犬井ヒロシ(サバンナ・高橋)、山田與志(COWCOW)、博多華丸(博多華丸・大吉)、ホンバシ系・向(天津 (お笑い)・向)、金成公信(ハローバイバイ)、大熊啓誉(シャカ)、千原ジュニア(千原兄弟)、藤原一裕(ライセンス)、お~い!久馬(ザ・プラン9)、鈴木つかさ(ザ・プラン9)、なだぎ武(ザ・プラン9)、ヤナギブソン(ザ・プラン9)
[編集] 歴代優勝者
[編集] 歴代の決勝進出者
- 第1回、第2回大会は順位の発表がなかったため、優勝者以外は50音順で表記。
- 第1回
- 第2回
- 第3回
- ほっしゃん。-独特の観点から来る一人コント 芸歴15年貫禄十分 478点
- 井上マー-オレの熱い魂を聞いてくれ 青春の一人シャウト 473点
- あべこうじ- 終わりの知らないハイスピードマシンガン話芸 正統派漫談 471点
- 友近-孤高の一人コント師 千の顔を持つ女 458点
- ネゴシックス-島根が生んだお笑いビックリ箱 今日も怒り話芸全開か? 458点
- ヒロシ-もてない男の自虐的漫談 2年連続決勝進出 436点
- 中山功太-無限に広がる言葉のチョイス 言葉の宇宙空間 434点
- 長州小力-ダンスとプロレスアートのコラボ芸 一人話芸の異種格闘技 429点
- 第4回
- 博多華丸 - 冷静沈着な西国の鷹 450点
- あべこうじ - 正統派スタンダップコメディ 438点
- 浅越ゴエ - 才知あふれる技巧派弁士 434点
- バカリズム - 玄人好みのネタ職人 418点
- 岸学 - 不気味なダークホース 416点
- 友近 - 無冠のR-1女王 406点
- 中山功太 - ピン芸新時代の申し子 405点
- キャプテン☆ボンバー - 自由の国のごきげんマッスル 382点
[編集] 審査員
- 第1回(2002年)
- 第2回(2003年)
- 第3回(2005年)
- 第4回(2006年)
- 伊東四朗、大平サブロー、ダンカン、間寛平、林家正蔵
[編集] スタッフ
[編集] 2006年
- 総合演出 : 水戸徹、生垣晃(KTV)
- プロデューサー : 高島公美(KTV)、谷良一(吉本興業)
- 技術協力 : 共同テレビ、FLT、テレコープ、イングス、Trash
- 美術協力 : フジアール、レフティーデザイン
- 収録スタジオ : レモンスタジオ(決勝会場)
- 制作著作 : 関西テレビ、吉本興業