JR貨物タキ1000形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

タキ1000形は、JR貨物が私有ガソリン専用貨車の老朽取替え用及びガソリン輸送の高速化用として1993年（平成5年）から製造している、ガソリン専用の貨車（タンク車）である。

[編集] 構造

石油類専用列車の高速化を図る目的で、タンク車初の高速貨車として開発、製造された。

台車はJR貨物コキ100系貨車のFT1を基本に小径車輪としたFT21形を採用し、最高速度を従来の75km/hから95km/hに向上させた。車輪を小さくした分、タンク本体の拡大が可能になり、荷重はタキ43000形の43t/44tから45tに増加した。軸重は15tのままで、運用線区は限定される。

所有者によって塗色が異なり、日本石油輸送が所有する車両はこれまでのタンク車の塗装を払拭する濃淡グリーンとグレーのツートンの斬新的な塗り分け、日本オイルターミナルが所有する車両は青15号にスカイブルー＋銀色の帯、または青15号の1色となっている。

主に名古屋以東の地域で石油専用列車に使用され、線区によっては本車のみで編成された最高速度95km/hの高速石油列車(高速B)が運転されている。日本オイルターミナルではこの列車の愛称を｢スーパーオイルエクスプレス｣と命名している。

また、新日本石油の油槽所と製油所の間で輸送を行う日本石油輸送のタキ1000形の一部については、タンク体左側についている日本石油輸送の社紋とは別にタンク体右側に新日本石油の｢ENEOS｣のブランドマークがプリントされている。

[編集] 関連項目

• JR貨物の車両形式