Grand Theft Auto III
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Grand Theft Auto III | |
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ジャンル | アクション |
対応機種 | Playstation2、PC、Xbox |
開発元 | PS2、Windows DMA Design Xbox Rockstar Vienna |
発売元 | Rockstar Games カプコン(日本国内) |
人数 | 1人 |
メディア | PS2 DVD-ROM1枚組 PC CD-ROM |
発売日 | PS2 北米版:2001年10月22日 豪州版:2001年10月26日 欧州版:2001年10月26日 日本版:2003年9月25日 |
価格 | 7,140円 |
対象年齢 | CERO:18歳以上対象 (発売当初。現在はZ指定(18歳以上のみ対象)) |
売上本数 | 全世界で800万本、日本国内で30万本 |
Grand Theft Auto III(グランド・セフト・オート III)はGrand Theft Auto シリーズ第3作で、Grand Theft Auto III シリーズの第1作目にあたる。2001年10月22日に北米版プレイステーション2で発売され、後にPCやXboxに移植され世界中で数百万本規模の大ヒットを遂げる(公式には800万本と称される)。日本でも2003年秋にカプコンよりCEROレーティング18歳以上対象ソフトとしてプレイステーション2版が発売され、海外ゲームとしては異例の30万本ヒットを記録。ドリームキャストソフト『シェンムー』にも似た、架空の街「リバティーシティ」を構築し、自由にシミュレーションすることが人気を得た。同時に、暴力描写、特にチートを使用し、体がバラバラになる描写が話題となり、青少年による暴力や無差別殺人事件を誘発したとして批判され(根拠はないが)神奈川県で有害図書に認定される。2004年12月16日にカプコンから廉価版がプレイステーション2用として再販された。
目次 |
[編集] ゲームシステム
舞台は2001年の米国の架空の大都市リバティーシティで、ゲームの進行具合によって三つの島を自由に移動することができるようになる。それぞれ「ポートランド」《工業地域》、「ストーントンアイランド」《商業地域》、「ショアサイドベイル」《住居地域》という名前が付けられている。プレイヤーは「リバティーシティ」で無数に使用されている自動車の中から自由に一台を選び使うことができる。一部のパトカー等のように、稀にロックされている他は、ほとんど全ての自動車を使用できる。あらかじめ組織等から用意された車を使うミッションもあるものの、タイトルのように、基本的にこれらの自動車は窃盗しなければならない。実在する車を元にしたフィクションの車を出し、実在する車は1台もないようにしている。シリーズ初の3Dシステムの採用であり、自由度は前作より大幅に高まった。
この自動車を用い、各島に存在している依頼者から仕事(大半が犯罪)を請け負ってこなしていくことがゲームの流れであり、基本はミッションゲームということができる。ただ、エクストラミッションと題して「タクシー」や「ポリスカー」、「救急車」などを利用する本編とは関係のないミッションも存在する。本編のミッションはほとんど犯罪・暴力に関係するものである。これは主人公が強盗に失敗し、護送中に脱走した犯罪者であることから、「リバティーシティ」で生活するには警察の目をかいくぐり、街を裏で仕切る犯罪組織や個人と手を組むという物語から発するためである。
また、車に乗ることでラジオを聞くことが出来、合計100曲(これは実在の曲を使っている)以上の音楽を楽しめるようになっている。
犯罪行為を前提にゲームを進めるため、武器の使用は必須になっている。その際警察に見つからないように遂行する。見つかると指名手配度が上がり、“1”の段階なら警察から一定時間姿を隠すと“0”に戻るが、“2”以上になると警察を振りきっても下がらなくなる。犯罪行為を前提にするとはいえ、無闇に罪を犯すとペナルティがあるというわけである。
武器には標準的な野球バットや銃の他、スナイパーライフルやロケットランチャー、手榴弾、火炎瓶などがある。基本的には『Max Payne』と似た武器である。(注:Max Payneの開発はRemedy EntertainmentでGTAシリーズの開発はRockstar Northであり、どちらもRockstar Gamesのゲームではあるが開発会社は一緒ではない。)
架空の大都市とはいえ、俗に「人種のサラダボウル」と呼ばれたこともある米国であるから、様々な人種が存在する。主人公は、それらの縄張りを持つ特定の人種の組織と結託するが、異なる人種においてどちら側につくということはない。ようは誰にでもつき、誰からも離れて行くことでゲームのクリアまで突き進んでいく。登場する人種は、イタリアン・マフィアを始め、コロンビア人マフィア、中国人マフィア(蛇頭ではない)、ヒスパニック、ジャマイカ、日本人などである。彼らの職業は映画で見るような人種特有のものになっている。ちなみに日本人はヤクザ(Yakuza)として登場し、彼らの車、「YakuzaStinger」に乗って現れる。
[編集] 主な登場人物
斜体 は英語名、()内は声優名を表す。
- 主人公:クロード・スピード "Claude Speed"
- コロンビアン・カルテルの幹部で冒頭で銀行強盗していたが、仲間に裏切られて警察に逮捕された。護送中に囚人仲間のエイトボールの部下に助けられ脱獄する。自分を裏切ったカタリーナに復讐する為にさまざまな組織の仕事に就く。
- (Grand Theft Auto IIIでは名称が付けられていない。声優もいない。だが、ドナルド・ラブのミッション中に「動くな!」としゃべっている。因みにSAで本名が「クロード・スピード」であることが分かる。)
- マリア Maria Latore (Debi Mazar)
- サルバトーレの愛人で、毎日遊んでいる。ドラッグなどが好きだが卑劣なサルバトーレが嫌いになり主人公に好意を持つようになる。しかしそれでサルバトーレに命を狙われる事に。アスカとは友人。
- カタリーナ Catalina (Cynthia Farrell)
- コロンビアン・カルテルの幹部。冒頭で恋人だった主人公を裏切った。女性だが卑劣で残酷な性格。主人公の報復をくらわないように処刑部隊などを送り込んだ。しかしヘリコプターで逃走しようとした際主人公のロケットランチャーの攻撃に遭い墜落し死亡。
- サルバトーレ・レオーネ Salvatore Leone (Frank Vincent)
- レオーネファミリーの首領。残酷で邪魔者は全て始末しようとしている。当初は主人公をファミリーに入れようとしていたが、主人公にマリアを奪われたと勘違いし、殺そうとする。しかし逆に主人公によって暗殺される。妻とは死別していて、ジョーイの父でもある。
- ルイージ・ゴテレッリ Luigi Goterelli (Joe Pantoliano)
- レオーネファミリーの幹部。ミスティという女がいる。一番最初に主人公を仕事に使った。セックスクラブセブンという店を経営している。ディアブロと抗争している。
- トニー・シプリアーニ Antonio "Toni" Cipriani (Michael Madsen)
- レオーネファミリーの幹部で取り立て係。気が短いがマザコン。トライアドと縄張り関係で抗争している。彼の母親はレストランを経営している。声を演じるマイケル・マドセンは、映画『レザボア・ドッグス』、『Kill Bill』などクエンティン・タランティーノ作品で著名な米俳優である。
- ジョーイ・レオーネ Joey Leone (Michael Rappaport)
- レオーネファミリーのアンダーボスでサルバトーレの息子。普段は経営してる自動車修理工場で働いている。フォレッリファミリーと昔からのいがみ合いで抗争している。趣味は銀行強盗や現金輸送車強奪。
- エイトボール 8-ball (Guru)
- 爆弾のエキスパートであり、レオーネファミリーの一員。リバティーシティで爆弾屋を経営している。主人公と組んで一緒に護送車から脱走する。
- アスカ・カサイ Asuka Kasai (Liana Pai)
- ヤクザの組長で海岸近くのマンションに住んでいる。兄より上の立場である。マリアの旧友。主人公を立派な外国人と認めている。兄がミゲールに殺されたと勘違いし拷問するが、ミゲールの仲間のカタリーナに殺害される。
- ケンジ・カサイ Kenji Kasai (Les Mau)
- ヤクザの若頭。カジノを経営している。礼儀を重んじる男で、主人公に仕事の依頼をする時も礼に始まり、礼で終わる。ヤーディーズ、カルテルと抗争している。会合中、ドナルドの依頼を受けた主人公に轢殺された。
- ミゲール MIguel (Al Espinosa)
- コロンビアン・カルテルの幹部。常にカタリーナと行動している。組員の指導者的存在で、主人公にケンジ殺しの罪を着せられたうえにカタリーナにも裏切られ、さらにアスカに拷問され何もかもぶちまけてしまう。そのためカタリーナによって殺されてしまった。
- ドナルド・ラブ Donald Love (Kyle Maclachan)
- ラブ・メディアの社長。趣味は偽札造り。元エイブリーの弟子。主人公にはピンチを救ってもらったため感謝している。主人公に最後の仕事をさせ謎の失踪を遂げた。
[編集] その他の登場人物
- レイ・マショウスキー Ray Machowski (Robert Loggia)
- 警察本部の汚職警官。ヤクザのスパイでアスカに雇われている。性格の卑劣さのせいか相棒に裏切られている。CIAに目をつけられている為、公園の公衆便所で主人公に仕事を伝える。その後CIAに追われマイアミに逃げる。
- エル・ブッロ El Burro (Chris Phillips)
- 「ディアブロ」のボス。主人公の前に姿を現すことはなく、電話で仕事の依頼をする。
- ミスティ Misty (Kim Gurney)
- ルイージ・ゴテレッリが経営する「セックスクラブセブン」で働く娼婦。またジョーイ・レオーネの情婦でもある。ヘプバーンハイツのアパートに住んでいる。
- ミッキー・ハムフィスツ Micky Hamfists
- レオーネファミリーの幹部で、ルイージと共にセックスクラブセブンを経営している。