阪田寛夫
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阪田 寛夫(さかた ひろお、1925年10月18日 - 2005年3月22日)は、大阪府大阪市生まれの詩人、小説家、児童文学者である。
作曲家の大中恩は従兄弟、女優で元宝塚歌劇団花組男役トップスター大浦みずきは次女にあたる。
[編集] 人物
熱心なキリスト教徒の家庭に育つ。小学生時代、親族・周囲に宝塚ファンが多かったため自身も幼いころより晩年まで宝塚に親しむ。東京大学文学部に入学し、在学中に三浦朱門らとともに同人誌を創刊。卒業後朝日放送に入社。主にラジオ番組のプロデューサーとして制作に携わる後、東京支社勤務を経て朝日放送を退社。
1974年に小説『土の器』で芥川賞受賞。1984年に評伝『わが小林一三―清く正しく美しく』で毎日出版文化賞、1987年に小説『海道東征』で川端康成文学賞受賞。童謡『サッちゃん』『おなかのへるうた』『ともだち讃歌(リパブリック讃歌)』などの作詞者としても知られ、まど・みちおの評伝『まどさん』などがある。1990年、日本芸術院会員。
文壇関係者では野坂昭如・矢代静一に並ぶ男性宝塚オタクだった事は知られ、同劇団関連の多くの著述を残す。中でも『おお宝塚!』『わが小林一三』の評価は高い。
また宝塚の劇評も多く残しているが、男性宝塚ファンの有名人にしては珍しく、不出来な点に対してはハッキリと記しているところが出色である。
- 実の娘・大浦に対しても「娘だからこそ」との思いから一評論家として公正・中立な視点、厳格な記述を通した。大浦もそんな父の思いにこたえ、宝塚歌劇史上に残る名男役の一人・歌劇団きってのトップダンサーとなった。
平成17年3月22日午前8時4分、肺炎の為他界。享年79。