航空救難団
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航空救難団(こうくうきゅうなんだん)とは、航空自衛隊の捜索救難の中核を担う組織である。
墜落した自衛隊機の機体・乗員の捜索・救出を主任務とし、災害派遣においては、遭難者の救助も行う。また、レーダーサイトなどへの補給・空中輸送任務も請け負っている。
10個救難隊(千歳、秋田、松島、新潟、小松、百里、浜松、芦屋、新田原、那覇)と4個ヘリ空輸隊(三沢、入間、春日、那覇)で編成され、それらを統括する飛行群本部が入間基地(埼玉県狭山市)に、航空救難団が所有する航空機の整備等を行う整備群本部及び救難機、捜索機のクルーや救難員を養成する救難教育隊がともに小牧基地(愛知県小牧市)にある。
自衛隊の救難部隊の任務の第一義は同じ自衛隊に対する救難が主任務である。民間人に対する救難の対処は消防機関が担い、山岳警備隊の遭難者救助活動は警察が担うため、民間人に対する救難は災害派遣任務となる。 航空支援集団の傘下にあり、司令部を入間基地(埼玉県狭山市)に持つ。航空自衛隊の救難部隊は、担当する空域を特定の戦闘機や練習機が飛行している間、救助機1機と捜索機1機で救難待機をとっている。この間待機しているクルーは、自衛隊機が緊急状態を宣言した際、即座に航空機に乗り込み緊急発進を行えるように態勢を整えておかなければならない。自衛隊機の飛行空域は海上や山岳地帯の上空が多い為、各救難隊はあらゆる状況での高い捜索救助能力が求められる。また、防災ヘリや消防、海保等が出動困難な悪天候時などには、災害派遣として急患空輸や山岳及び海上における遭難者の捜索救助活動も行う。
海上自衛隊の救難飛行隊は、UH-60を使用し、洋上飛行する哨戒機P-3C搭乗員の救難が主任務である。岩国航空基地には救難飛行艇US-1を運用する第71航空隊が所在し、洋上救難や飛行場施設のない離島の急患輸送を行っている。例外として、大村航空基地では、SH-60を用いて長崎県の離島から急患輸送を行うこともある。将来的には2006年度からの自衛隊の統合運用化によって、統廃合される予定。
陸上自衛隊の場合は海上・航空自衛隊のような救難専門(専用)の部隊・機体は存在せず、暗視装置やホイストを装備した観測ヘリ・多用途ヘリを組み合わせて捜索・救難を行う。活動範囲は陸上だけだが、各都道府県知事等の要請により離島などからの急患輸送を行う場合もある。
[編集] 関連項目
- 救難員
- ヘリコプター救急
- よみがえる空 -RESCUE WINGS-(航空救難団を題材にしたテレビアニメ)
[編集] 外部リンク
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