脱線防止ガード
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脱線防止ガード(だっせんぼうし-)とは、レールとレールの間に(レールから5センチくらい離れたところ)1本または2本のレールまたはL型鋼を設置し、脱線を防止するもの。 脱線防止用のレールのことを護輪軌条またはガードレール、もしくは補助レールという。
[編集] 概要
曲線区間(カーブ)を車両が通過する際に生じる遠心力などによって、レールの外側へ向かう力が車輪に働くと、反対側の車輪がレールの内側に設置された護輪軌条に当たって脱線を防ぐ。北海道などの積雪地では、レールの外側に設置される場合もある。
曲線通過半径による設置基準は鉄道事業者によってさまざまではあるが、日本では2000年の日比谷線事故を契機に国土交通省は半径200m以下のカーブに設置することを鉄道事業者に義務づけた。
極度の速度超過があった場合、これを設けてあったとしても脱線防止の効果は期待できない。
また直線区間においても、地震などの際にはレールの外側への力が働いて脱線することがあり、2004年に新潟県中越地震によって発生した上越新幹線脱線事故の影響を受けて、東海道新幹線を有するJR東海などが試験的に導入する予定がある。
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