聖剣伝説 LEGEND OF MANA
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聖剣伝説 LEGEND OF MANA | |
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ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | プレイステーション |
開発元 | スクウェア |
発売元 | スクウェア UH版:スクウェア・エニックス |
人数 | 1人~2人 |
メディア | 通常版:CD-ROM2枚 廉価版:CD-ROM1枚 |
発売日 | 1999年7月15日 MC版:2000年9月28日 Books版:2002年2月21日 UH版:2006年7月20日 |
価格 | 6,800円(税抜) MC版:3,800円(税抜) Books版:2,500円(税抜) UH版:1,500円(税抜) |
売上本数 | 約72万本 |
その他 | ※記号注釈 MC版=ミレニアムコレクション Books版=PS one Books UH版=アルティメットヒッツ |
『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』(せいけんでんせつ レジェンド オブ マナ)は、1999年7月15日にスクウェアから発売されたプレイステーション用ゲームソフト。聖剣伝説LOM、LOMなどと略される。
目次 |
[編集] 概要
聖剣伝説の名を冠したアクションRPGではあるが、様々な新システムが導入され、従来シリーズとは一線を画すものとなっている。
[編集] システム
特徴的なシステムとしてランドメイクシステムが挙げられる。また固有のシステム名を持たないがキャラクターカスタマイズ、武器防具作成、ゴーレム製作といった個々のシステムも独特で、バトルシステムもリングコマンドを廃するなど従来シリーズとは全く違ったものとなっている。
逆に踏襲されたものとして、精霊とそれが持つ8つの属性が挙げられる。
[編集] ランドメイクシステム
ランドメイクシステムは何も無いワールドマップ上にプレイヤー自身でオブジェクトを配置し、箱庭のように世界を構築していくシステムである。
本ゲームの舞台となるのは「ファ・ディール」と呼ばれる世界の一地方であるが、プレイヤーはゲーム開始時にワールドマップ上のどこを冒険の舞台とするかを指定し、そこにアーティファクトと呼ばれるオブジェクトを配置する。するとアーティファクトは町やダンジョンなどのランドに変化し、プレイヤーはそのランドを冒険する事ができるようになる。
ランドには個々に属性の強弱「マナレベル」が設定されており、それが隣接するランド同士で影響し合う。マナレベルは特定のイベントの発生条件、出現モンスターの強さ、魔法の効果、果樹園での果実熟成値に影響を与える。
また、町ランドには配置順とマイホームからの距離によって店レベルが設定される。店レベルによって町にある店の品揃えも変わる。
[編集] バトルシステム
『聖剣伝説3』から踏襲されている事であるが、移動モードと戦闘モードが明確に分離している。本作ではさらに、敵とエンカウントした場合、逃げる事は不可能となっている。エンカウントした全ての敵を倒す事で勝利となり、戦闘モードが解除され、キャラクターのHPは全快する。
戦闘モードでは弱攻撃、強攻撃、アビリティ、コマンド技、必殺技、魔法を駆使して戦う。攻撃及び移動速度が武器種ごとに設定されたものとなる。武器種は全11種あり、短剣・片手剣・両手剣・片手斧・両手斧・ハンマー・槍・ロッド・ナックル・ヌンチャク・弓矢である。必殺技と魔法以外の行動はタイミングよくボタンを押すことで行動同士を繋いでいく事(コンボ)が可能で、方向キー入力によるコマンド技が繰り出せるなど、その操作性は対戦型格闘ゲームに準じたものとなっている。また、リングコマンドシステムが廃止され、戦闘モード中に装備の変更やアビリティの再設定などは一切できないため、従来シリーズよりもアクション性が高い。
[編集] キャラクターカスタマイズ
バトルシステムに関連して、キャラクターが成長する際に加算される各パラメータの成長値は装備武器種によって違う。そのため、プレイヤーは成長に際して武器を持ち変える事で主人公の成長を自由に決める事ができる。
また、アビリティは全26種が存在しているが、戦闘モードで使用するには2つある装備枠に装備しなければならない。同様に、武器種ごとに取得していく必殺技についても1つの武器種に対して12種から20種が用意されており、必殺技と魔法とを合わせて4つある装備枠に装備しなければならない。
上記のような要素によりプレイヤーは主人公を自由に、個性的に、成長させ行動させる事ができる。
[編集] 育成要素
主人公の自宅マイホームには、ペットを飼うペット牧場、果実を収穫する果樹園、武器防具や魔法やゴーレムを作成するための作成小屋が備えられており、それぞれが独特のシステムを有している。ゲーム中に登場するアイテムは、インゴットや木材などの主原料アイテムと、それ以外の副原料アイテムとに大別され、プレイヤーはこれらのアイテムを用いて、ペットの育成、果実の栽培、武器・防具・魔法楽器・ゴーレムの作成を行う事が可能である。
- ペット育成
- ランドではモンスターのヒナを捕獲できる事がある。捕獲したヒナは牧場で孵化し、成長する。その際に食品系の副原料アイテムを与える事でパラメータの変化や性格の変化が起こる。性格、つまり戦闘モード中の思考パターンであり、ペットを使う際にはこの性格によって戦闘の有効度が変わる。
- 果樹園
- 副原料アイテムの一種、植物の種子を管理者であるトレントに渡す事によって果実を栽培できる。果実は果樹園のマナレベルによって供給される熟成値によって成長し、それが果実ごとに設定された値を越えると収穫が可能となる。種子は全8種、果実は全37種あり、種子は同時に2つまで渡す事が可能で、組み合わせによって収穫できる果実の系統がきまる。
- 武器防具作成
-
- 主原料を使って武器防具を作り出す。主原料には隠しパラメータとして性能基準値が存在し、武器として作成する場合は「鋭さ・重さ・腕力の必要性・技巧の必要性」、防具として作成する場合は「叩き耐性・斬り耐性・突き耐性・魔法耐性」、これら8つの要素が数値として設定されている。また武器種ごと、防具種ごとにも性能基準値が設定されている。この二つを掛け合わせた数値が攻撃力となる。そのため、主原料の性質と装備種ごとの特徴が合致したものほど実用的な装備ができる。
- 副原料を使って武器防具を強化する。副素材は強化に関して、エネルギー・属性・能力値ボーナス・系統効果・シークレットパワー予約、という隠し要素を持つ。エネルギーは武器に変化を起こすために消費され、これが主原料ごとに設定された成長抑制値を超えなければ変化は現れない。属性・能力値ボーナス・系統効果は、エネルギーが一定値を超えた場合に発現して武器防具の性能を変化させる。シークレットパワー予約は、シークレットパワーと呼ばれる特殊な効果を武器防具に宿らせる際に用いる。全68種存在するシークレットパワーはそれぞれ予約条件が違い、一つの武器防具に3つまで宿らせる事が可能である。
- 魔法楽器作成
- 魔法を行使するのに必要な魔法楽器を作成する。楽器にはハープ・マリンバ・フルート・ドラムの4種が存在し、主原料・副原料の精霊コイン・楽器種によって奏でられる魔法が決定する。魔法は全112種が存在する。
- ゴーレム作成
- ゴーレムとはマナの力で命を吹き込まれた戦闘用のロボットである。戦闘モードでの扱いはペットと同じであるが、その行動ロジックをプレイヤーがカスタマイズできる。その作成行程には、ボディの作成、ロジックブロックの作成、ロジック構築、の3つのステップがある。
- ボディの作成
- ボディは武器防具を合計1~4つ組み合わせる事で作成できる。これによって、ゴーレムのHP・攻撃力・防御力・能力値・攻撃タイプ・ロジックボードの大きさ・故障率が決定する。材料とした武器防具が高性能であるほどそれぞれの能力が優れたボディが完成する。攻撃タイプは材料に使った武器種に準ずる。ロジックボードはロジックを組む際に使用するブロックの土台で、大きいほど多彩な行動を設定できる。また、ゴーレムが一行動するごとに故障する可能性があり、その確率もボディを作成した時に決まる。
- ロジックブロックの作成
- ゴーレムの行動を決定するロジックブロックは、武器防具楽器のいずれか2つを組み合わせて作成する。材料の系統の組み合わせでブロックの種類が、材料の主原料の組み合わせでブロックの形状が決定する。ブロックには3種あり、緑「攻撃タイプ専用系」・青「移動及び待機系」・赤「汎用攻撃系」と分かれる。緑ブロックはボディの攻撃タイプとブロックの攻撃タイプが合致しなければ使用できない。青ブロックは攻撃タイプを問わず、移動や防御行動を実行させる。赤ブロックは攻撃タイプを問わず、攻撃や反撃行動を実行させる。形状は全11種ある。
- ロジックの構築
- ロジックブロックをロジックボードにセットし、ゴーレムの行動パターンを決定する。ボードには横軸をレンジ、縦軸をゲージとしたマス目が振られている。ゴーレムは行動を決定する際、敵との距離を横軸、アタックゲージを縦軸、それぞれの値を元にボードを参照し、そこに配置されたブロックの行動を実行する。また、ロジックを構築する際に縦方向に2つのブロックを繋げて配置すると、ブロックとブロックの間に下向きの矢印が表示される。これは行動の連鎖を示している。連鎖元の行動が実行された際に、故障が発生しなければ、敵の距離とアタックゲージを無視して、連鎖先の行動を続けて実行するのである。
- ボディの作成
こうした育成要素に関する法則は非常に複雑であり、なおかつその要素のほとんどが隠しパラメータであるため、全てを把握するのは非常に困難である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場キャラクター
[編集] 主要登場人物
- 主人公(デフォルト名なし、性別選択可)
- プレイヤー自身の分身であり、あらかじめ決められた名も個人的に背負った経歴などもない。
- バド
- 森人の少年魔法使い。コロナの双子の弟で、母の形見である魔法のフライパンをいつも持ち歩いている。夢は大魔法使いになること。イベント「小さな魔法使い」で初登場。
- コロナ
- 森人の少女魔法使い。バドの双子の姉で、父の形見である魔法のほうきをいつも持ち歩いている。問題ばかり起こすバドをいさめるしっかり者。バドと同じく、イベント「小さな魔法使い」で初登場。
- サボテン君
- 主人公が自宅の寝室で育てている無口なサボテン。密かに日記をつけている。植木鉢に入っているが実は歩ける。
- 瑠璃
- ラピスラズリを核とする珠魅の騎士。パートナーは真珠姫。片手剣の扱いに長けた青年剣士で、珠魅の仲間を探して旅をしている。初めてドミナの町に入ったときに初登場。
- 真珠姫
- 白真珠を核とする珠魅の姫。パートナーは瑠璃。心優しい少女で、瑠璃と出会う以前の記憶がないため、彼に絶対的な信頼を寄せている。考え事をしていると迷子になりやすい。
- レディパール
- 黒真珠を核とし、珠魅一族の心の拠り所である「玉石姫」のパートナーを務める「玉石の騎士」。最長老の珠魅で、一族を救うためマナストーンとその力を解放する聖剣を探す旅に出たが、そのまま行方不明になった。
- サンドラ
- 美しい容姿と変幻自在で華麗な盗みの腕前を持つ宝石泥棒。妖艶な女性で、かつては見事な手口と決して人を傷つけなかった事から多くの人々を魅了した。しかし、最近は珠魅を殺しその核を奪う「珠魅殺し」を重ねている。
- エスカデ
- 数々の聖騎士を輩出したライオット家出身の剣士。頑なな心の持ち主であり、自分の信じるもの以外の全てを悪と見なす。幼なじみのマチルダに惹かれるが、悪魔の血を引きながら彼女の心をとらえたアーウィンを憎悪している。
- ダナエ
- ガトの癒しの寺院に僧兵として務める女性。幼少時より慕っていたマチルダが日に日に衰弱していく様子に心を痛めている。
- マチルダ
- 司祭の家柄、ハロ家の娘。アーウィンに司祭家を守護する精霊力を奪われたのち急速に老衰し、齢26歳にして80歳を越えた老婆のような外見をしている。
- アーウィン
- 悪魔と人間との混血児。人間に反感を持つ妖精たちを支配し「黒竜王」と呼ばれている。マチルダと心を通わせてはいるが、その行動は謎に満ちている。最後は伝説の長竜、ルシェイメアを復活させ、世界を滅亡させようとした。
- ラルク
- 狼の獣人の戦士で「砦落としのラルク」という異名を持つ。仲間の裏切りによって奈落に落ちたのち、ティアマットの要請を受けて彼のドラグーンとなる。
- シエラ
- ラルクの姉で、ヴァディスのドラグーン。ティアマットの野望を阻止するために度々姿を現す。
- ティアマット
- 知恵のドラゴンの一体で、火の属性を司る。体色は紅。かつて世界支配をたくらみ、禁を犯してマナストーンを吸収した。そのため他のドラゴン達によって奈落へと封印された。ラルクを配下とし、復活の機会を窺っている。
- ヴァディス
- 知恵のドラゴンの一体で、木の属性を司る。体色は白。かつてはティアマットと恋人同士であったが、彼の考え方には否定的であり敵対している。シエラをドラクーンとしているが、その関係は主と従者ではなく、よき相談相手といったものである。
- マナの女神
- ゲーム中の世界「ファ・ディール」を創造した神。マナの樹はこの女神が眠る姿であり、それに触れた者は大いなる力を得ると言われている。
- マナの七賢人(現在は六賢人)
- ゲーム中の世界「ファ・ディール」で起こった妖精戦争の英雄たち6人。戦争の後、豊富な知識を後世の人々に提供している。
- 七賢人と呼ばれるのは、人形師アニュエラ、風の王セルヴァ、語り部(別称:真言の使い手)ポキール、海を渡る亀トート、獣王ロシオッティ、煉獄の主オールボン、大地の顔ガイア。うちアニュエラはすで死亡しており、現在賢人は6人しかいない。新たな7人目も近いうちに現れるとされている。
- ニキータ
- ウサギネコ族の行商人。今作品から姿が変更された。あくどい商売をするが、ぼったくりは意外と少ない。
- モティ
- ゲーム中の世界「ファ・ディール」で、宿屋フロント、店屋カウンターなどを勤めるターバンを巻いた男たち。名前のように思えるが、実は出身村の名前から付けられた職業名である。彼ら独特の踊りも『モティ踊り』と呼ばれている。外見はみな同じように見えるが、作らせたカレーの種類で個性の違いがわかる。
- 草人
- 体が葉っぱでできている生物。全ての草人は意識を共有しており個体差が無い。つまり全ての草人が同一人物である。頭に花が咲くと花人に進化するという設定がある。
[編集] ストーリー
主人公は夢を見る。夢の中には神々しい大樹が浮かびそして、声が聞こえる。
過去の戦乱の記憶が今の人々の心にも傷を残し、そのために愛を求めることを恐れ、愛の化身であるわたし=声の主=マナの女神を目指そうとはしない、と。そして女神は、その現実を乗り越えて自分へと歩いてほしい、そう主人公に呼びかけて消える。
夢から目覚めた主人公は、その声に従うように、目覚めたばかりの世界へと足を踏み出す。
[編集] シナリオ
本作が従来シリーズと一線を画す要素として、フリーシナリオが挙げられる。従来シリーズは一本の大きなシナリオを追う形であった。しかし本作では全68話の独立した小編イベントが存在し、その全てが一話完結の体裁を為している。それぞれのイベント発生条件さえ満たしていれば、いつでも体験する事が可能である。それらは、その連続性や共通する登場人物によって全15編のシリーズに分ける事ができる。
特に、下記の3編に関してはゲーム全体のメインシナリオ的な位置付けがされており、専用のエンディングが用意されている。また、この3編のシナリオのうちいずれか一つをクリアすることが、ゲーム全体の最終イベントを発生させる条件ともなっている。
- ドラゴンキラー編
- 世界の秩序を司る知恵のドラゴンを殺すという大逆の物語。シナリオは八木正人。
- 主要登場人物
- ラルク・シエラ・ティアマット・ヴァディス
この3編はそれぞれにファ・ディールの歴史と現状を、何らかの形で象徴したものとなっている。それを経験することで初めて、主人公はマナの女神の待つ聖域へと歩みだす事ができるのである。
[編集] BGM
DISC-1:1.~23.、DISC-2:1.~32./作・編曲:下村陽子
DISC-1
- Legend of MANA~Title Theme~
- 懐かしき歌
- World of Mana
- Song of Mana~Opening Theme~
- 心のある場所
- ホームタウン ドミナ
- ディドルのオルガン
- 旅人たちの道
- Pain the Universe
- 断崖の町 ガト
- 彩りの大地
- Marginal Beast
- 月夜の町 ロア
- 夢想う遠き日々~セイレーンの歌~
- 海へ
- 港町 ポルポタ
- 夢想う遠き日々...
- 悠然なる歴世
- Bedight Orbit
- 風歌う,その旅路
- 魔法都市 ジオ
- 駆け行く記憶
- The Darkness Nova
DISC-2
- パストラール
- 牧場にて
- Maker’s Galopp
- 夢見る果実
- いいことあるよ
- オルガンを弾こう!
- オルガンを弾こう!その2
- 夜想曲
- Digger’s Song~穴掘り団の歌~
- 穏やかな曲
- 悲しい曲
- 楽しい曲
- 不思議な曲
- 真実の行方
- 二つの思惑~ルシェイメア~
- Irwin on Reflection
- 真実の彼方
- 重なりゆく運命
- 賜わりし絆へ
- 焔城
- 真紅なる竜亭
- 運命の先に待つもの
- 蒼い憂鬱
- 宝石泥棒サンドラ参上!
- 滅びし煌めきの都市
- 愚かなる宝愛
- 涙色した輝きの…
- 想いは遠くマナの樹に寄せて~Theme of Mana~
- マナの聖域
- 蒼范の時
- Nostalgic Song~Ending Theme for Mana’s Story~
- Song of MANA ~Ending Theme~
[編集] 雑記
同時期に発売された『ファイナルファンタジーVIII』の記録的売り上げに対する、スクウェアの戦略変更に反発した社員が次々に退社する。
そのときのメンバーだった、井上信行、亀岡慎一、津田幸治たちにより、新会社が設立される。詳細は、ブラウニーブラウンの項を参照のこと。
本作は廉価版が複数発売されているが、最初に発売されたバージョンのみ2枚組となっており、おまけディスク『SQUARE'S PREVIEW Vol.5』が付属している。このディスクには、スクウェアが1999年6月30日までに発売したゲームソフトのデータを見る事が出来る「SQUARE COLLECTION VOL.2」と、『ベイグラントストーリー』のオートデモ、『front mission3』『デュープリズム』『クロノ・クロス』の体験版が収録されていた。
[編集] 漫画
同名のタイトルで月刊ファミ通Brosに連載された。作画は天野シロ。エンターブレインから単行本全5巻が発売されている。 本作は男主人公トトの視点でドラゴンキラー編、宝石泥棒編、エスカデ編の順に展開する、エスカデ編は結末がゲームとは大きく異なり、それ以降は独自のストーリーを展開した。物語の進み方が早すぎるという意見もあるが、ファンの間では評価は高い。ちなみに表紙カバーの裏はイラストが違う。
[編集] 登場人物
- トト
- ゲーム版の男主人公で本作の主人公。涙もろい熱血漢で激情な性格だが、平時は他作品のゲームキャラに惚れていたり、フィギュアについて異常に詳しかったりする三枚目。剣の腕前は確かで、序盤の敵は一撃で仕留めている。必殺技は「乱れ雪月花」、「築地三枚下ろし」。本来はマナの樹を救うため聖剣を託されていたが、アーティファクト「ポスト」に乗ってファ・ディールに向かう途中ガイアに激突、そのときに聖剣が突き刺さり記憶が分離、聖剣も紛失してしまう。最後はファ・ディールの人々たちを信じ、マナの樹の腐敗した根を聖剣で切断、マナの樹とファ・ディールを分離させることで世界を救い(その行動は7賢人やかあさまも予想できず驚いていた)ファ・ディールへ帰っていった。ユーザーからの人気が高い。
- ちなみにトトという名前はディレクターの石井浩一が、ゲームプレイ時に主人公に付けた名前である。
- イム
- ゲーム版の女主人公でトトの妹。トトより一つ下。キツイ性格をしており、ハッキリと物事をいう(ダナエに対して足手まといだと言ったり)。特殊な呪文でルシェイメアを消滅させるなどの特技を持つ。トトよりも努力してアーティファクト使いとしての修行を重ねてきたが、それでもトトに敵わないことに苛立ちを覚え、ついトトに辛く当たってしまう。武器は母から託された槍。その槍は母が昔使っていた思い出の槍でもある。マナの樹が世界から切り離された後はトトと和解し、樹に残る。
- 女主人公自体はBrosの連載予告や単行本一巻のカバー内表紙、巻末に載っていたが、彼女の登場は24話からである。登場する以前は、読者から出してほしいという要望が一番強かったキャラクターとのこと。
- かあさま
- トトとイムの母親。大昔の大戦でマナの樹と出会い、何度も「マナの剣」を使役するものたちを育ててきた。トトにマナの剣、イムに自分が使っていた槍を授ける。トトとイムが集めたアーティファクトはすべて彼女が作った「世界の雛形」。二人をアーティファクト「ポスト」に入れてホームランでかっとばして旅に出させた後、枯れてしまったマナの樹と同化して、樹の命を永らえさせていた。喋り方は男勝り。二人に「反省も学習もない人間達の世界を、何故マナの樹が支え続けているか」の意味を汲み取るように諭す。ちなみに本名は不明で「かあさま」と呼ぶのはイムだけで、トトは「かあさん」と呼ぶ。
- マナ
- トトにさび付いた聖剣を持ってきた草人。その後はマイホームで暮らしている模様。ちなみに怪我の治療には「サボテン君用の肥料」や牛乳で葉っぱを拭くなどが行われている。
- アレクサンドル
- 宝石泥棒編の登場人物である「宝石商アレックス」と「宝石泥棒サンドラ」の正体でアレキサンドライトを核とする玉石姫である蛍の騎士。核となる宝石の特性のため性別を変えることができるが、アレクサンドルの姿では男性である。アレックス、サンドラとしてゲームにも出演しているがアレクサンドルという姿では登場せず(最後までアレックスかサンドラの姿)漫画で正式に登場した(但しデザインが製作側からなのか、天野シロのオリジナルなのかは不明)。ヌンチャクを武器とするが、隠し持っている短刀なども使用し、すばやい身のこなしでトト、瑠璃、レディパールの3人を相手に互角以上の戦いをした。最後はゲーム同様自分の核を1000個目の宝石として宝石王に託し息絶えた。その後の消息は不明である(ゲームでは復活したと分かるイベントがある)。100年前には「ロードナイト」(漫画オリジナル設定。レディパールが所属していた部隊)の一人だった。
[編集] 小説
アスキーから『聖剣伝説 レジェンド・オブ・マナ―あまたの地、あまたの人』というタイトルで出版されている。著者は細江ひろみ。挿絵は漫画と同じ天野シロが担当、表紙及び扉絵はゲームと同じく亀岡慎一、津田幸治が担当している。 こちらの主人公は性別を定めておらず、台詞も心の声となっている。ストーリーはエスカデ編、ドラゴンキラー編、宝石泥棒編の順に進行していく。
[編集] 参考文献
- 『聖剣伝説 LEGEND OF MANA ULTIMANIA』 ISBN 4-925075-64-0 株式会社デジキューブ、1999年9月
FF外伝(新約) - 聖剣伝説2 - 聖剣伝説3 - 聖剣伝説4
LEGEND OF MANA - CHILDREN of MANA - HEROES of MANA - FRIENDS of MANA
漫画: PRINCESS of MANA