美濃白鳥駅
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美濃白鳥駅(みのしろとりえき)は、岐阜県郡上市白鳥町白鳥字大栗にある長良川鉄道越美南線の駅である。この駅は市町村の合併により郡上市が誕生する前に存在していた、郡上第2の町・旧白鳥町の代表駅で、駅周辺にはその中心街が広がっている。またこの駅は越美南線の運転上重要な役割を果たしており美濃太田駅方面から来た列車の約半数がこの駅で折り返しとなっている。写真にもある毛筆体の駅看板は国鉄時代から続くものである。
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[編集] 駅構造
相対式ホーム2面3線を持ち列車同士の行き違いが可能な地上駅である。当駅は先述したように越美南線の運転上重要な役割を果たしており構内は広く側線および車庫がある。
跨線橋はなく駅舎に接しているホームとそうでないホームは構内踏切で連絡している。駅舎に接していないほうのホームには長良川鉄道への転換後ログハウス風の小さな待合所が設けられた。
越美南線の当駅から北濃駅まではスタフ閉塞式であるため当駅から北濃駅方面へは一列車しか入ることが出来ない。当駅から北濃駅方面へ発車する列車にはタブレットが手渡される。
駅舎は古くからのもので木造平屋建てである。駅舎には売店が設けられているほかJAの営業所も入っている。長良川鉄道の社員配置駅で切符が販売されているだけでなく自動券売機一台の設置がある。
[編集] 駅周辺
当駅の周辺に白鳥の街が広がっている。駅周辺には郵便局やコンビニや商店などが多数ある。駅から西へ進み、突き当りを北へ行くと、駅から300メートルほどのところで、北から南に向かって流れる長良川の東詰となる。そこから白鳥大橋が伸びており対岸に渡ることが出来る。対岸では南北に国道156号が走り、駅南東の奥美濃大橋でこの長良川を渡っているが、この区間の沿線にも商店が進出し、物産館もある。なお駅からの突き当りを南に行っても国道156号に合流するが、合流点から白鳥大橋にかけての区間は旧国道156号であり、夏季には白鳥おどり(郡上おどりと似ているがルーツも曲目も異なる)が行われる。
駅の南西1キロメートル、長良川の対岸には油坂峠道路の白鳥西インターチェンジがあり、一般道の国道158号共々ここから福井県大野市に抜けることが可能である(かつてはJR東海バスが当駅とJR西日本越美北線九頭竜湖駅とを結んでいた)。また駅の南東1.5キロメートルほどのところには東海北陸自動車道の白鳥インターチェンジがあるが、こちらへは大島駅からのほうが距離的には近い。
- 岐阜県立郡上北高等学校
- 白鳥ふれあい創造館
- 駅の北東にあり直線距離でおよそ100メートルほどの距離である。図書館や白鳥地域教育事務所が入っている。
- 郡上市立白鳥中学校
- 郡上市国民健康保険白鳥病院
- 白鳥郵便局
- 郡上市役所白鳥庁舎(旧白鳥町役場)
- 郡上北消防署
- 郡上市立白鳥小学校
- 八幡警察署白鳥交番
- 白鳥温泉
※かつては駅前から町内各地へ向かうバスが出ていた(国鉄バス→JR東海バス→白鳥町自主バス)が、現在は定期的には石徹白・阿弥陀ヶ滝方面のみの運行(日・祝日運休)で、あとは平日のみ予約に応じて運行するデマンドバスとタクシーがあるのみである。
[編集] 歴史
この駅は昭和8年(1933年)7月5日に、国鉄越美南線の美濃弥富駅(現在の郡上大和駅)から当駅までの開通に伴って開業した。開業当初は美濃太田駅からの終着駅であったが、同線が翌昭和9年(1934年)8月16日に、北濃駅まで延伸されて中間駅となった。昭和61年(1986年)12月11日、国鉄から長良川鉄道へ移管されたため、この駅も同鉄道の駅となって現在に至る。