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沖縄県第2区(おきなわけんだい2く)は日本の衆議院小選挙区制における選挙区である。1994年の小選挙区制導入の際に区割りが制定され、1996年の第41回衆議院議員総選挙から適用されている(2002年に一部区割りの見直しが行われた)。浦添市や宜野湾市を中心とした沖縄本島中部(沖縄市・うるま市を除く)を区域としている。
[編集] 区域
[編集] 現在の区域
(☆印は2002年の区割り見直しで沖縄県第3区から移動した自治体)
[編集] かつて区域だった自治体
(すべて2002年の区割り見直しで他選挙区へ移動。●印は沖縄県第1区へ、○印は新設の沖縄県第4区へ)
[編集] 区域の変遷
- 1994年に衆議院の選挙制度が小選挙区比例代表並立制になった際に区割りが制定。従来の中選挙区制では沖縄県は参議院同様県全域を一選挙区とする「沖縄全県区」だったため、国政選挙で初めて複数の選挙区となり3つに分かれた(沖縄県における戦後の国政選挙参加は本土復帰前の1970年の国政参加選挙から)。当時の区域は浦添市・宜野湾市・西原町と沖縄本島南部(周辺離島を含む、那覇市は除く)で、導入初の選挙だった1996年10月の第41回衆議院総選挙と次の2000年6月の第42回衆議院議員総選挙はこの区域で行われた。
- その後2000年の国勢調査をもとにした2002年の議員定数是正とそれに伴う区割り見直し(いわゆる4増4減)で沖縄県は人口増加で選挙区が1つ増え4選挙区となった。そのため選挙区域も見直され、浦添市・宜野湾市・西原町以外の自治体が入れ替えられた。これまで区域だった沖縄本島南部は本島部が新設される沖縄県第4区に、周辺離島(久米島・慶良間諸島・粟国諸島・大東諸島)は那覇市と同じ沖縄県第1区へ移動した。かわって沖縄県第3区から読谷村・嘉手納町・北谷町・北中城村・中城村が移動した。これにより本島南部中心から中部中心の選挙区となった。
[編集] 所属議員
[編集] 現在の所属議員
(太字が選挙区選出、その他は比例代表九州選挙区選出)
[編集] かつての所属議員
- 仲村正治(自由民主党→新生党→新進党→自由民主党) 1983年12月~1986年6月・1990年2月~
- 1983年~1993年の選挙は中選挙区の「沖縄全県区」から立候補(1986年7月の総選挙で一度落選)
- 1993年6月の選挙は新生党から立候補したが、自民党沖縄県連の推薦を受けた(のちに同県連は党本部から他党候補推薦したことで注意される)。
- 1994年12月に新進党入り(結党と同時)、1996年10月の選挙は新進党から立候補して当選したが、1997年に自民党に復党した。
- 2002年の区割り見直しで新設された沖縄県第4区に事実上移るが、同選挙区には西銘恒三郎が立候補するのと重鎮議員であるため2003年と2005年の選挙は比例のみ立候補に。
- 自民党所属時の会派・1993年の55年体制崩壊するまでは田中派→竹下派(経世会)→羽田派(離党後新生党となる)、1997年の復党後は小渕派→橋本派を経て現在は津島派(復党後の派閥の正式名称はいずれも平成研究会)。
[編集] 選挙結果
[編集] 第41回衆議院議員選挙
- (1996年10月20日実施)
当落 |
得票 |
得票率 |
候補者 |
年齢 |
政党 |
経歴 |
重複有無 |
惜敗率 |
当 |
66,421 |
41.32% |
仲村正治 |
65 |
新進党 |
前4 |
|
|
|
51,689 |
32.16% |
仲本安一 |
61 |
沖縄社会大衆党 |
新 |
|
|
18,696 |
11.63% |
金城浩 |
48 |
自由連合 |
新 |
比例重複 |
28.15 |
|
18,142 |
11.29% |
金城邦男 |
46 |
自由民主党 |
新 |
比例重複 |
27.31 |
|
5,801 |
3.61% |
安里仁一郎 |
38 |
新党さきがけ |
新 |
比例重複 |
8.73 |
- 仲村正治は公明、仲本安一は日本共産党と新社会党、安里仁一郎は民主党がそれぞれ推薦。
- 仲本安一は地域政党の公認だったため、全国規模・本土のメディアや公式では「諸派」扱い。なお小選挙区導入後2003年の総選挙までこの回の選挙に限り全国で唯一共産党の公認候補を擁立しなかった選挙区だった(2000年と2003年は全選挙区で擁立、2005年では票が取れないなどの理由で擁立を見送った選挙区があった)。
[編集] 第42回衆議院議員選挙
- (2000年6月25日実施)
当落 |
得票 |
得票率 |
候補者 |
年齢 |
政党 |
経歴 |
重複有無 |
惜敗率 |
当 |
88,544 |
49.33% |
仲村正治 |
68 |
自由民主党 |
前5 |
比例重複 |
|
|
30,970 |
17.25% |
島尻昇 |
42 |
民主党 |
新 |
比例重複 |
34.98 |
|
30,946 |
17.2% |
金城浩 |
52 |
自由連合 |
新 |
比例重複 |
34.95 |
|
29,039 |
16.18% |
仲西常雄 |
56 |
日本共産党 |
新 |
|
|
[編集] 第43回衆議院議員選挙
- (2003年11月9日実施)
当落 |
得票 |
得票率 |
候補者 |
年齢 |
政党 |
経歴 |
重複有無 |
惜敗率 |
当 |
74,123 |
55.67% |
照屋寛徳 |
58 |
社会民主党 |
新1 |
|
|
|
47,159 |
35.42% |
上原吉二 |
50 |
自由民主党 |
新 |
比例重複 |
63.62 |
|
6,560 |
4.93% |
前宮徳男 |
52 |
日本共産党 |
新 |
|
|
|
5,297 |
3.98% |
金城邦男 |
53 |
無所属 |
新 |
|
- 照屋寛徳は民主党と沖縄社会大衆党、上原吉二は公明党と保守新党がそれぞれ推薦。
- (2005年9月11日実施)
当落 |
得票 |
得票率 |
候補者 |
年齢 |
政党 |
経歴 |
重複有無 |
惜敗率 |
当 |
71,861 |
46.70% |
照屋寛徳 |
60 |
社会民主党 |
前2 |
|
|
比当 |
60,540 |
39.34% |
安次富修 |
49 |
自由民主党 |
新1 |
比例重複 |
84.25 |
|
14,617 |
9.50% |
島尻昇 |
47 |
無所属 |
新 |
|
|
|
6,875 |
4.47% |
西平守伸 |
55 |
日本共産党 |
新 |
|
|
- 照屋寛徳は沖縄社会大衆党、安次富修は公明党がそれぞれ推薦。
[編集] 関連項目