来宮神社
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来宮神社(きのみやじんじゃ)という名前の神社は、神奈川県西部から静岡県伊豆にかけて多く分布する。木宮、貴宮、黄宮、木野宮、紀伊宮などとも書かれる。祭神は一定でない。
「きのみや」という社名の由来には諸説あり定説はないが、有力なものに以下のものがある。
- 「来の宮」説 -- 現鎮座地あるいはかつての鎮座地が海岸に多いことから、漂着神(寄り来る神)に由来するという説
- 「忌の宮」説 -- 祭祀の時に行われていた物忌みに由来するという説
- 「木の宮」説 -- 木を神木として信仰する樹木信仰、あるいは木地師の信仰に由来するという説
著名な神社に以下のものがある。
- 来宮神社(静岡県熱海市西山町) -- 本項で詳述
- 来宮神社(静岡県伊豆市八幡) -- 旧郷社。祭神は五十猛命
- 八幡宮来宮神社(静岡県伊東市八幡野) -- 式内社、現在は八幡宮との一宮二社で両社共旧郷社。祭神は誉田別命・伊波久良和気命
- 杉鉾別命神社(静岡県賀茂郡河津町田中) -- 式内社、旧郷社。旧社名は木野宮明神・来宮明神。祭神は杉鉾別命
来宮神社(きのみやじんじゃ)は、静岡県熱海市西山町、JR来宮駅北側の東海道新幹線沿いにある神社。祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)、五十猛命(いたけるのみこと)、大巳貴命(おおなもちのみこと)。
旧社格は村社であったが、戦後その歴史や活動状況に鑑み、神社本庁規定別表神社に加えられた。
古くは木宮明神や来宮大明神などと呼ばれた。創建時期は定かではないが、社伝によると和銅3年(711年)、熱海湾で漁夫の網に木像がかかり、童子が現れて『我こそは五十猛命である。この里に波の音の聞こえない七本の楠の洞があるからそこに私を祀りなさい。しからば村人は勿論いり来るものも守護しよう。』と告げ、村民達が探し当てたのが現在地であった、とされる。
本殿裏に国指定天然記念物の大楠(クスノキ)があり、推定樹齢は二千年以上とされる。一部枯れているが幹周りは約24mあり、1周すると寿命が1年延びるとか、願い事が叶うなどと言われる。
坂上田村麻呂が戦の勝利を祈願し、当社の分霊を東北地方を始め各地に鎮座している。
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