岩国電気軌道
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岩国電気軌道(いわくにでんききどう)は、かつて山口県岩国市に存在した軌道線の運営会社である。岩国出身の藤岡市助により設立され、社長に就任した市助の指導のもとで敷設された。その後、小瀬川電気・中外電気と軌道線の経営母体は変わり、最後は山口県直営となった。広島電鉄・呉市電よりも早い開業で、中国地方においては最初となる路面電車にもなった。
岩国市街と山陽本線岩国駅との間の距離が離れていたことから敷設されたものだが、1929年に岩徳東線(現、岩徳線)が麻里布駅(岩国駅を一時改称)~岩国駅(現、西岩国駅)間を開業させると、並行路線となるため廃線となった。
現在岩国市交通局では、岩国電気軌道の電車を模したバスの「いちすけ号」を観光客向けに運行している。ルートも概ね岩国電気軌道のそれに沿っている。
目次 |
[編集] 路線データ
廃線時
[編集] 運行概要
1923年7月改正時
- 運行本数:6~23時台に12~24分間隔
- 所要時間:全区間
[編集] 沿革
- 1909年2月2日 岩国電気軌道、岩国町(後、新町)~麻里布村(後、岩国駅)間開業
- 1912年2月21日 岩国駅~港間開業
- 1920年5月25日 小瀬川電気に吸収合併
- 1921年7月16日 小瀬川電気、中外電気に統合
- 1924年2月29日 山口県営となる
- 1929年4月5日 岩徳東線(後、岩徳線)の部分開通に伴い廃止
[編集] 停留所一覧
1923年7月当時
- 港 - 岩国駅 - 今津 - 八幡 - 新小路 - 錦見 - 新町
[編集] 接続路線
- 岩国駅:山陽本線
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