山菜
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山菜(さんさい)とは、山野に自生し、食用にする植物の総称。通常栽培はされず、自生しているものを採取する。
ノビルやヨモギなど、土手やあぜ道に自生している植物で食用になる場合もあるが、これらは普通山菜とは呼ばない。
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[編集] 山菜採りの注意事項
- 山菜には似た見かけの毒をもった植物がある場合がある。これらを見分けるには知識と経験が必要であり、素人がむやみに山菜を採ってきて食べるのは食中毒の危険がある。
- 日本には所有者のいない山林は存在しない。勝手に他人の山に入り、山菜を採取する行為は窃盗にあたる。
- 山菜を採りに山に出掛け、遭難死するケースが毎年2ケタに達する。慣れない場所への入山、悪天候時には注意が必要である。できるだけ単独行はしない、寒さ対策を怠らない、登山に準じた装備を持つなどの対策をとること。
- 季節によってはクマとの遭遇にも注意すべきである。必要に応じて鈴、ラジオ等を持って行くこと。
[編集] 主な山菜
- アケビ
- アザミ
- アズキナ(ピョン)
- イワブキ(ダイモンジソウ)
- ウド
- ウワバミソウ
- オオバギボウシ(ウルイ)
- カタクリ
- キノコ
- ギョウジャニンニク(別名:アイヌネギ、キトビロ)
- クサギ
- クコ(カラスナンバン)
- コゴミ
- コシアブラ
- シャク
- サルナシ
- セリ
- ゼンマイ
- タケノコ
- たらの芽
- つくし
- ハスカップ
- ハマボウフウ
- ハンゴンソウ
- フキ、フキノトウ
- マタタビ
- ミツバ
- モミジガサ(別名:シドケ)
- ヤチブキ
- 山ブドウ
- 山ワサビ
- ワラビ
[編集] 山菜と間違えやすい毒草
- スズラン:ギョウジャニンニクと間違えやすい。
- トリカブト:ニリンソウなどと間違えやすい。
- ドクゼリ:セリと間違えやすい。
- バイケイソウ:オオバギボウシと間違えやすい。
- ハシリドコロ:フキノトウと間違えやすい。
[編集] 山菜水煮
日本において、山菜水煮、山菜ミックスなどと称して、何種類かの山菜をカットして水煮し、パック詰めにした加工食品が広く流通している。これらの加工食品にはワラビ、ゼンマイ、ナメコ、キクラゲ、タケノコなどが主に使われ、すでに適当な大きさにカットされて加熱してあることから調理の手間がかからず、一年を通して安定的に供給されるため、外食産業でも幅広く使われている。これらを用いた料理は、よく山菜の名を冠して呼ぶ。例えば、山菜そば、山菜おこわ、山菜ピラフなどである。