タケノコ
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タケノコ(竹の子、筍、英名:bamboo shoot)はイネ科の野菜で、まだ地面から完全に姿を現していない位に若い竹の幹の部分のこと。
竹の成長はとても早く、タケノコとしておいしく食べられる時期は短い。このため、漢字の「筍」は10日間を意味する「旬」に由来する。竹の子掘りは季節の観光行事としても親しまれている。
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[編集] 種類
タケノコの代表的なものは中国から伝えられたモウソウチクであるが、 ハチクとマダケもよく知られている。それらのタケノコを比較すると 次のような顕著な違いが見られる。
[編集] 調理
タケノコは煮付け、タケノコご飯などの形で食べられる。
調理の際には米糠などを用いてアク抜きするのが一般的だが、実はこの方法でアクが取れるわけでなく、時間経過によってアクがそれ以上増えるのを防ぐ効果がある。
日に当たったものほどアクが強いため、土から顔を出す前に掘るのが望ましい(地面が盛り上がっているのを見分けて掘る)。また「湯を沸かしてから掘れ」と言われるように、採取後時間がたつほどアクが強くなる。新鮮なものであればアク抜きせずに直接焼くなどの調理法も可能である。
水煮の内部に白い粉のようなものが付いている場合があるが、これはアミノ酸の一種チロシンの結晶で、無害である。
[編集] 中国における栽培
- 中国では、1970年代より日本からの技術指導により竹(タケノコ)栽培が試みられた結果、生産量が飛躍的に増加。現在では、水煮として流通しているタケノコのほとんどが中国からの輸入品となっている。
- 中国におけるタケノコの出荷時期は、春季と秋季である。春季のタケノコは、日本同様、若い竹が収穫の対象となるが、秋季のタケノコは、竹園の整備の際に掘り出す地下茎を収穫するものである。秋季のタケノコ(地下茎)は、細くて堅いことから加工食品用に供される。
[編集] 備考
- 雨後のタケノコ
- 雨が降った後はタケノコが生えやすいことから、ひとつの物事が多く発生すること。
- タケノコ生活
- たけのこの皮を1枚ずつはぐように、身の回りの衣類・家財などを少しずつ売って食いつないでいく生活。
- タケノコ剥ぎ
- 性風俗店で用いられる用語で、ボッタクリ商法のひとつ。タケノコの皮をはがす行為に由来し、初期料金を安く見せかけ、女の子の脱衣や接触行為などのオプション料金を積み上げていった結果、法外な高額の料金になってしまうこと。