山梨県立吉田高等学校
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山梨県立吉田高等学校 | |
国公私立の別 | 公立(県立) |
創立年 | 1927(昭和12)年 |
創立記念日 | 10月20日 |
校訓 | 百折不撓、文武両道 |
教育目標 | 文武両道 |
共学・別学 | 男女共学 |
制服 | あり |
課程 | 全日制・定時制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
学科 | 普通科、理数科 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒403-0004 |
山梨県富士吉田市下吉田2075-2 | |
電話番号 | 0555-22-2540 |
FAX番号 | 0555-22-2542 |
外部リンク |
山梨県立吉田高等学校(やまなしけんりつよしだこうとうがっこう)は、山梨県富士吉田市にある公立の高等学校。普通科と理数科を設置している。校訓は「有百折不撓、臨大節而不可奪之風」(百折するも撓まず、大節に臨んで奪うべからざるの風有り)より、百折不撓である。富士山に非常に近く、学習・行事の様々な点において富士山に関連した点が見られる。「吉田高校」、「吉高」(よしこう)と略される。
2005年頃まで吉田高校の校舎は同県立高校の中で最も古い校舎だったため、校舎の新築工事が行われ、2006年1月に新校舎の利用が開始された。現在も敷地内で工事が続いている。
目次 |
[編集] 特色
- 富士山学 - 富士山に近い高校であるためか、独自に「富士山学」という教科を設置している。身近な存在である富士山を総合的に理解し、考察し、様々な活動を展開していく新しい教科である。
- 校歌・応援歌指導 - 吉田高校の伝統として、4月に応援委員会によって行われる校歌・応援歌指導がある。旧校舎の屋上で行われた練習の声は、1km以上離れた場所でも聞こえた。周辺住民、特に吉田高校に進学しようと考えている中学生にとって恐怖の種となっている。しかしながら卒業生の多くは、この行事を良い思い出だと答えるようである。
- 富士登山強歩大会 - 一般の学校におけるマラソン大会のようなものであるが、吉田高校においては男女含め全生徒が丸1日かけて、富士山の麓から男子は5合目、女子は4合目までの区間を往復する。(距離は男子42km、女子34.8km)
- 蒼風祭 - 「そうふうさい」と読む。毎年7月に行われる吉田高校の文化祭であり、各クラスの出し物や、文化部の発表などが行われる。クラスの出し物においては、特に理数科による劇に定評がある(理数科の項目参照)
[編集] 部活動
[編集] 文化局
- 文化局の部活動は盛んであり、2005年の功績として、社会研究部が総合芸術文化祭社会科学部門「ミネラルウォーター税について」で最優秀賞を受賞した。2004年以前は放送部の活躍がめざましく、夏の甲子園で司会を務めた生徒も存在した。
[編集] 体育局
- ウェイトリフティング部の活躍が顕著であり、インターハイでの優勝経験もある。指導教員の小宮山哲雄氏は、自身が過去に日本記録を塗り替えるほどの有名選手であり、2006年世界ジュニア選手権大会の男子日本代表の監督なども兼任している。
- 最近は有名でないが、吉田高校は野球部が強い事で有名である。吉田高校野球部は過去3回甲子園に出場し、最初の2回はいずれも初戦敗退で、当時のエース投手井出竜也を含む3度目の1989年は、前田智徳(現広島)がいたころの熊本工業高校他1校を破りベスト16入りしている。公立高校でもあったため、当時はミラクル吉田と呼ばれた。(後に山梨県立市川高校が選抜4強をしたため、ミラクル市川の知名度の方が圧倒的に高い)1989年以降は県ベスト4に入ることがしばしばあるが、私学が強豪化したためか間違いなく弱体化している。しかし、2006年夏予選ではシードの帝京第三を破り、また秋の大会では最近力を伸ばしている駿台甲府を破っている事から、まだまだ期待できるチームであるといえよう。また、最近のスコアを見る限り、投手力は上昇しているものの、打撃力に難があると考えられる。(郡内の富士河口湖高校等も同じ)
- 上記の通り吉田高校は最近まで新校舎建設の工事が行われていて、その影響を直接受けた代表例が野球部である。新校舎建設までの間のプレハブ校舎建設により、グランドの半分近くが利用できなくなり、野球部は夏の県大会前までわざわざ鳴沢村へ行って練習を行っていた。その中での県大会強豪私学からの1勝の価値はとても大きいと考えられる。
最近の野球部戦績
- 2006年夏季高校野球地方大会
1回戦 ○吉田 7-6 帝京第三●
2回戦 ●吉田 2-15 山梨学院大附属○ - 2006年秋季高校野球地方大会
2回戦 ○吉田 2-1 駿台甲府●
3回戦 ●吉田 0-3 帝京第三○
甲子園出場時の戦績
- 昭和54年夏季高校野球全国大会
1回戦 ●吉田高校 1-4 佐賀県代表 佐賀商業高校○ - 昭和58年夏季高校野球全国大会
1回戦 ●吉田高校 3-4 和歌山県代表 箕島高校○ (延長13回) - 平成元年夏季高校野球全国大会
1回戦 ○吉田高校 3-2 徳島県代表 小松島西高校●
2回戦 ○吉田高校 3-1 熊本県代表 熊本工業高校●
3回戦 ●吉田高校 1-11 岡山県代表 倉敷商業高校○
[編集] 学業
[編集] 新制度による変化
- 2006年度から、全県一学区により、吉田高校と富士河口湖高校の総合選抜制度が廃止され、吉田高校を希望する生徒が多くなる問題について、教育委員会は富士吉田方面に住む高校進学者が増大したためとしている。ところが、山梨日日新聞によると、同じ総合選抜で同じだけ生徒を入れているにもかかわらず、国立大学の進学者が3倍という歴然とした差があり、それが吉田高校希望者増大の大きな理由となるとされている。
- また、以前まで吉田高校へ富士五湖地域以外から入学する生徒は30人までと決められていたが、総合選抜制度の廃止及び全県一区制度の開始により富士五湖地域以外の生徒が多数入学すると考えられる。そのため、今年からは入学の基準が一気に上がることが予想され、理数科はもちろん国立クラスの動向も注目されている。
[編集] 進学実績
- 吉田高校は10年ほど前から、東京大学理科III類の合格者3名をはじめとした国立大学・難関私立大学進学者が激増しており、背景には理数科の存在が挙げられる。一方、文系は数年前までは東京大学を中心に数々の難関大学へ進学していたものの、最近は弱体化し、例えば今年度の国立文系コースの国立大学進学率は20%ほどであった。このことから、現在の吉田高校の進学校としての地位は、理数科・国立理系と国立文系のごく一部の人間で確立していると考えられよう。
- 進学校として有名である一方、山梨県は高校の数が少なく(40校強)、2006年度入試まで全県一学区ではなく、また、総合選抜制度を取り入れていたこともあり、ほとんどが富士五湖地域の学生である。そういう理由もあって吉田高校では毎年のように成績の格差が生じている。つまり全県一区の導入で真の吉田高校の実績を証明することができることになる。
- 参考:2006年の主な進学先大学(現役)
国公立大学 62名
東京大学 2名 大阪大学 1名 名古屋大学 1名 東北大学 5名 東京医科歯科大学 1名
浜松医科大学 1名 東京工業大学 1名 東京外国語大学 2名 東京学芸大学 1名
筑波大学 1名 千葉大学 3名 信州大学 8名 山梨大学(医学科含む) 16名 新潟大学1名
静岡大学 3名 横浜国立大学 1名 広島大学 1名 他
公立大学 23名
首都大学東京 6名 他
私立大学 481名
早稲田大学 15名 慶應義塾大学 10名 上智大学 3名
明治大学 17名 青山学院大学 13名 立教大学 1名 中央大学 20名 法政大学 8名
東京理科大学 22名 関西大学 1名 関西学院大学 1名 立命館大学 2名 他
[編集] 沿革
- 1937年 岳麓農工学校が開校。
- 1942年 岳麓高等女学校が開校。
- 1948年 岳麓農工学校が岳麓農工高等学校と改称。
- 1948年 岳麓高等女学校が岳麓高等学校と改称。
- 1950年 岳麓農工高等学校と岳麓高等学校が統合され、総合高校である県立吉田高等学校が誕生。普通科・農業科・木材工芸科・紡織科・被服科の5つの科を擁していた。
- 1952年 商業科が加わり6学科となる。
- 1966年 普通高校としての吉田高校の誕生。
- 1977年 入学者制度改革の流れにより総合選抜制が吉田高校・富士河口湖高校両校で行なわれることになった。学級も8学級に減少した。
- 1991年 理数科の設置。
- 1995年 多目的施設を含む体育館の完成。
- 2004年 理数科を含めて9クラスの編成から8クラスの編成に。
- 2005年 新校舎完成(土地改装工事等は続けられている)。
[編集] 年間行事
4月 - 始業式・新任式・入学式、校歌・応援歌指導など
5月 - 理数科ゴールデンウイーク学習会、山梨県総合体育大会
6月 - 関東大会壮行会
7月 - 蒼風祭
8月 - 宿泊学習会(理数科・普通科)
9月 - 富士登山強歩大会、前期終業式
10月 - 修学旅行、体育祭、創立記念日(10月20日)
11月 -
12月 -
1月 -
2月 -
3月 - 卒業証書授与式、球技大会、理数科宿泊学習会
[編集] 理数科
- 吉田高校では、1学年につき1クラス40名(1~3期は30名)の理数科を設置している。理数科ではあるが文系科目の授業も多く行われており、文理の選択をせずに入学することが出来る。また、理数科は地方公立高校でありながら毎年数名の東大や旧帝国大学、国立大医学部合格者を始めとする高い進学実績を残しており、質の高い授業が行われている。しかしながら、例えば文化祭である蒼風祭において、よく練られた良い劇を創作するなど、決して勉強一辺倒ではないようである。
- 毎年、ファナックや理化学研究所などを始めとする企業や組織、大学などに訪問する。
- 年に2回、山中湖村(1~7期までは鳴沢村)において宿泊学習会(いわゆる勉強合宿)が行われている。朝8時台から夜11時までのほとんどの時間を自主学習に費やすスケジュールで行われる。毎日卒業生が訪れ、後輩の学習及び進路の相談に乗るのも特徴のひとつである。
- 1学年が40人と少ないこと、スケジュールや時間割の面で普通科とはなかなか交流が持てないこと、あるいは理数科全体による勉強合宿があることなどの理由により、理数科内での学年を超えた交流が盛んであり、理数科の強みになっている。
- 毎年、夏休みの始めに通称「おじいちゃん課外」と呼ばれる課外が数日間、行われる。おじいちゃんとは、吉田高校で昔、教員として働いていた国語・英語・数学の元教員であり、3名とも高齢ではあるが、確かな指導力で生き生きとした授業を繰り広げる。
- 第4期生では東京大学理科III類、文科I類に同時に合格者を輩出し、当時の校長が独断で「祝・東大理III文I合格」の垂れ幕をおろしたところ、近隣住民から「公立高校なのにまるで予備校のようだ」などの批判を受けた。この騒動は朝日新聞に取り上げられるなど話題となったが、校長の謝罪と垂れ幕の撤去により落ち着いた。
[編集] 出身者
- 志村正彦 - (ミュージシャン、フジファブリック)
- 井出竜也 - (元プロ野球選手 。日本ハム→巨人→ソフトバンク→今年度よりソフトバンク1軍コーチ就任)
- 田辺徳雄 - (元プロ野球選手 。西武→巨人)