屈折
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
屈折(くっせつ、Refraction)とは、光などの波が異なる媒質の境界で進行方向を変えること。光の場合、自然現象としては、虹や蜃気楼、幻日のほか、日没や日の出の時刻が天文学上の計算からずれるという形で現れる。レンズやプリズムなどの光学機器は屈折現象を応用したものである。
音波の場合、特定の天候に限って遠方の鉄道などの音がはっきり聞こえるという形で屈折現象を観測できる。これは上空に逆転層が生じ、低温の空気では音速が下がるため、いったん上空に向かって進んだ音波が屈折し、再び地上に戻ってくることで説明できる。
屈折が生じる理由は、波の進む速度が媒質によって異なるためと説明される。
媒質Aと媒質Bがあり、互いにA、Bは異なった媒質とする。また、媒質A、媒質Bはある平坦な境界面で接しているとする。この時、波(波動)が、A→Bへと境界面を通過する場合、その境界面で波の進行方向が変わる。
等方的な媒質から異方的な媒質へ波が進む場合は、複屈折を起こす。
[編集] 関連項目
カテゴリ: 光学 | 物理化学の現象 | 自然科学関連のスタブ項目