国道385号

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国道385号（佐賀県神埼郡吉野ヶ里町）

坂本峠（国道385号旧道）

385

国道385号（こくどう385ごう）は、福岡県柳川市から佐賀県神埼市を通り、福岡県福岡市博多区に至る一般国道。

[編集] 概要

陸上距離：86.0km
起点：福岡県柳川市
終点：福岡県福岡市博多区（国道3号交点）
指定区間：なし

[編集] 沿線

福岡市博多区博多駅前から、県市道の重複区間で西鉄大橋駅前に至り、そこから那珂川町方面へ4車線道路となっている。途中で、福岡高速道路5号線の野多目ランプに接続している。那珂川町に入ってしばらくすると2車線となり、郊外の田園地帯から次第に山間部に入り、南畑ダム近くなるとワインディングとなる。南畑ダム周囲では30km/h制限。ダムを過ぎるとさらに勾配を登る。中腹（那珂川町大字五ヶ山字大野付近）まで登ると、有料道路である東脊振トンネルへの取り付け道路から、同トンネルへと入り、佐賀県側に出る。

ただし便宜上佐賀県側としているが、実際は、福岡県側の国道385号からトンネル取り付け道路に入った付近で、既に佐賀県（佐賀県神埼郡吉野ヶ里町大字松隈字大野付近）に入る。すなわち、五ヶ山・松隈付近では那珂川および国道385号が福岡・佐賀県境沿いとなっており、県境は脊振山系の峰線よりも福岡県側に張り出している。この地域では、蛤岳の「蛤水道」の故事もある。

なお、東脊振トンネルへの取り付け道路の手前で、福岡県道・佐賀県道136号入部中原停車場線と交差している。同県道・那珂川沿いには、かつて福岡県那珂川町大字五ヶ山字東小河内および佐賀県神埼郡吉野ヶ里町大字松隈字小河内の各小集落があったが、五ヶ山ダムの工事進行にともない多くの村人が立ち退いて移転し、ほぼ廃村状態となっており、残っている住人はわずかである。同県道沿いから北西方面に行くと、ほどなく福岡県福岡市早良区大字板屋地区（付近には背振ダム、背振山登頂口・航空自衛隊専用道路がある）に入り、板屋峠を越えると同早良区脇山口へと至る。

トンネルを抜けた佐賀県側は、同トンネル出口（千石山山頂の下）から麓まで2車線の設計速度60km/h（最高速度50km/h）の改良済みの道路（東脊振バイパス）となる。なお有料区間は、トンネル部だけである。

なお、上記有料道路バイパスのほか、一般道路現道区間として、福岡県側中腹（那珂川町大字五ヶ山字大野付近）から佐賀県境（坂本峠付近）までの区間があり、そこからさらに佐賀県境を越えると、2トン積み以上の大型車通行止めの、1車線程度の急勾配の山道（坂本峠）となる。付近には霊仙寺跡がある。東脊振トンネルの開通までは、山道の割には交通量は多く行き違いに難渋していた。またこの峠は豊富な地下水により路面が濡れているため、滑りやすく、注意が必要。山道は佐賀県側の中腹まで続き、途中で東脊振バイパスに接続する。なお、その接続地点近傍から国道385号の旧道がやはり麓（吉野ヶ里町大字松隈字坂本）まで山道として続いているが、通行車両は少く、坂本峠の道よりも荒廃が進んでいるため、より危険が伴う。

また、東脊振トンネルの福岡県側も、トンネル出口から南畑ダム付近またはそれより先まで（2010年竣工として事業中の五ヶ山ダムとの関連もある）、現道の他に高設計速度のバイバス道路（「五ヶ山バイパス」）の計画もある。那珂川町大字五ヶ山付近の現道は、五ヶ山ダムの完成時には水没し、五ヶ山バイパスが取替道路となる模様。[1]

佐賀県吉野ヶ里町から先は、一部建設中の区間もあるが、バイパス整備が進められ、筑後平野の田園の中を爽快に走ることができる。旧道区間は逆に、国道とは思えないほど、狭く、民家の軒先をすり抜けるような道である。筑後川を渡り再び福岡県に入ると、やや交通量が増える。バイパスは大川市の国道442号と合流して終わり、将来的には有明海沿岸道路へ接続する予定。一方、大川市から柳川市にかけては、やはり車の離合が困難な狭い道が続き、国道208号へ至る。

[編集] 歴史

1975年 4月1日：路線指定。福岡県道・佐賀県道16号柳川神埼線と福岡県道・佐賀県道14号福岡那珂川神埼線の2路線を統合したものである。
1982年 3月：筑後川を横断する青木中津大橋（佐賀県神埼市～福岡県久留米市間）が開通。同時に青木島と浮島の区間を結ぶ渡船「青木渡し」（ディーゼル船・無料）が廃止された。九州最後の国道渡船であった。
2006年 3月21日：坂本峠の狭隘区間を解消する東脊振トンネル有料道路が開通。積雪・凍結時の交通障害が軽減された。