人間魚雷
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人間魚雷は小型の潜水艇で敵艦に肉薄し、それを撃破する兵器のこと。なお、日本の特攻兵器・回天も人間魚雷と呼ぶことがある。
形状は回天に似たタイプと、操作席が開放型で複葉機などの時代の操縦席(風防が無い)を持つタイプとがある。その運用思想の違いもあって特攻兵器ではなく、また、魚雷と呼ぶにも少々難のある兵器である。
基本的な運用法はどれも同じであり、船首(と呼ぶのかどうかは疑問であるが)部に爆薬が搭載されており、切り離しが可能なように設計されていた。爆薬には時限信管が搭載されていおり、これを停泊中の目標艦艇船底に取り付け、爆薬切り離し後の乗員を乗せた本体が離脱した後に起爆させる事を目的としている。乗組員はダイバー複数人(2名程度)で、これは爆薬の設置に必要な特殊訓練を受けたものだった。
回天は、近海や外洋での運用を前提としていており、特に海面付近を航行する事から、深い海の色として、黒に近い塗装が成されていたが、この兵器では湾内停泊中などの艦艇に、魚雷攻撃を防ぐための防護ネットを潜り抜け浅い海の底を移動するため、明るい水色に塗られているなどの違いも見られる。
第二次世界大戦中には、イギリス(XE級)、ドイツ(ビーバー、ネーガ級)、イタリア(CB8、SLC級)などがあった。SLC級は、魚雷形状をしており、そこに2名のダイバーが乗り込むタイプであった。アレキサンドリアやジブラルタルにおいて、戦艦を含むイギリス軍の約10万トンの軍艦や商船を撃沈した。
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