京成バス金町営業所
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京成バス金町営業所(けいせい‐かなまちえいぎょうしょ)は、東京都葛飾区金町に位置する営業所で、主に葛飾区内の路線を担当している。以前京成電鉄自動車部の中核であった京成電鉄奥戸営業所(のち奥戸出張所、現・京成バス奥戸営業所)を補完することを目的として1961年10月1日に開設された。2001年2月16日に京成電鉄奥戸営業所が同奥戸出張所および京成タウンバスとなってからは、この営業所のみが京成バスの葛飾区内路線の営業所となっている。現在は、主に金町駅、亀有駅、新小岩駅、小岩駅周辺の路線を担当している。その中で、特に小岩と金町を結ぶ戸ヶ崎線(小55など)が運行本数が多く、主力となっている。
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[編集] 沿革
[編集] 現行路線
[編集] 戸ヶ崎線(小岩駅~戸ヶ崎操車場)
- 小55:小岩駅~鎌倉町~金町駅
- 金61:金町駅~東金町三丁目~戸ヶ崎操車場
- 金61:水元五丁目→金町第二団地→金町駅北口
- 金61:金町駅北口→金町第二団地→戸ヶ崎操車場
- 小56:小岩駅~金町駅~戸ヶ崎操車場
- 1935年11月:金町駅~水元猿町(現・水元五丁目)を開通。のち、戸ヶ崎まで延長。
- 1949年1月21日:小岩駅~金町駅の区間を開通(五十五年史では「柴又線」と書いてある。)。
戸ヶ崎線は都内京成バスの主力路線の一つである。なお、戸ヶ崎操車場~松戸駅線も戸ヶ崎線の一部であるが、成立経緯や現在の運行の仕方などから全く別の路線と見なすことができるため、ここでは別の節にて示すこととする。
先に開通したのは金町駅から北側の方であり、南側は戦後に開通している。京成電鉄五十五年史の記述の仕方より、南側の開通により小岩~戸ヶ崎の通し運行を行っていたようである。その後、江戸川区勢要覧によれば昭和30年代には戸ヶ崎操車場~金町駅~小岩駅~中図師~今井のように篠崎線との通し運行をしており、京成五十五年史によれば、1966年に「戸ヶ崎線:戸ヶ崎~金町駅~葛飾区役所(金町~柴又~高砂橋経由~青砥駅入口~葛飾区役所)」と「柴又線:金町駅~小岩駅」が別々に運行されたとある。
その後、この線は事実上金町駅を境に2つの線に分かれており、小岩駅から柴又街道経由で金町駅までが小55として運行され、金町駅から戸ヶ崎操車場までが金61として運行されている。なお、小56という小岩駅~戸ヶ崎の直通便もあり、これに乗車すれば一気に全線乗れるが、本数は少ない。小56は1997年までは小55を名乗っていた。
小55の区間は特に運行本数が多く、一部平行する京成金町線が単線のため本数が少ないこともあり、どの区間もまんべんなく利用されている。途中に柴又帝釈天があり、初詣の時には小岩駅からの利用者で大混雑する。
金61の区間については、水元五丁目~戸ヶ崎操車場間にて埼玉県内を走行するが、この区間の運賃額は東京都区内と同じ扱いになっている。ただし、都区内一日乗車券、東京都シルバーパスの適用範囲からは外れている。
水元五丁目始発便は平日の朝に限り運行し、金町第二団地を経由して北口へ到着する。この朝の便について、以前(おそらく幸田線開通直前まで)は南口~水元五丁目間を東金町一丁目経由で運行していた。水元五丁目停留所とほとんど同じ場所に東武バス水元猿町停留所があるが、京成も昔はこの停留所名だった。月~金のみ運行される深夜バス戸ヶ崎操車場行は、北口発車で金町第二団地を経由となる。
[編集] 亀有線
- 新小53:新小岩駅~森永乳業~青砥駅入口~亀有駅(葛飾区役所経由)
- 新小53:新小岩駅~森永乳業~青砥駅入口~亀有駅(葛飾区役所非経由)
- 戦後:前・亀有線(新小岩駅~四ツ木駅~立石駅通り~青砥駅入口~亀有新道~亀有駅)を開通。京成電鉄奥戸営業所担当で始まったが、のちに奥戸、金町の共同担当となる。
- 1969年10月:奥戸線(旧新小53:新小岩駅~森永乳業~葛飾区役所~白鳥一丁目~亀有駅)が開通。京成電鉄奥戸営業所担当。
- 1996年9月7日:前・亀有線と奥戸線を組み替え、新小岩駅~森永乳業~青砥駅入口~亀有駅に変更。名称が亀有線となる。スポーツセンター経由をとりやめる(環七線がスポーツセンターを経由するようになったため。)。前・亀有線の南部区間は市川方面に至る四ツ木線(新小52)になり、一部便は前ルートのままで存続(新小52)。奥戸線の北部区間は廃止。
- 2001年2月16日:金町営業所奥戸出張所(現・京成バス奥戸営業所)担当に変更。
- 2002年頃:金町営業所担当に変更。このエリア内では唯一京成電鉄バス(現京成バス)での運行が維持された。
[編集] 戸ヶ崎線(戸ヶ崎操車場~松戸駅)
- 松05:戸ヶ崎操車場~有料橋入口~松戸駅
- 1984年4月15日:戸ヶ崎操車場~有料橋入口~松戸駅を開通。
戸ヶ崎操車場から埼玉県三郷市を走り、有料橋(松戸橋)を渡って松戸車庫・根本から松戸駅に入る路線である。金町営業所担当だが都内は走行しない。この線は戸ヶ崎松戸線と呼ばれていたこともあったが、現在は小55,金61などと併せて戸ヶ崎線と呼んでいる。戸ヶ崎操車場~有料橋入口間は東武バスセントラルが主に走っている地域である。一方、東武側も有料橋を渡って松戸駅まで至る路線がある。
なお、松05という系統番号は、以前新京成バスの別の路線で使用されていたことがある。
[編集] 幸田線
- 金62:金町駅北口~金町第二団地~水元高校前~大場川水門
- 金62:金町駅北口~金町第二団地~水元高校前~西水元三丁目【折返場】
- 1984年4月15日:金町駅北口~金町第二団地~西水元三丁目を開通。
- 1989年11月30日:金町駅北口~金町第二団地~大場川水門に延長。
- 2001年11月1日:深夜バスを運行開始する。
金町駅北口から金町第二団地経由で水元公園を通り、そこで左折して幸田地区を通りぬけて中川そばの西水元三丁目・大場川水門まで到達する系統である。以前、幸田地区は葛飾区の中でも交通の便の悪いところであり、住民や区の要請によりバス路線が開通した経緯がある。水元公園で戸ヶ崎線とぶつかるものの基本的には独立した路線である。金町駅北口を初めとして狭い道路を走る区間が多いのが特徴である。西水元三丁目~大場川水門は平成元年に延長開業したが、わずか2停留所なのに全車が終点まで行かない。西水元三丁目の停留所は折返し用と通過用(大場川水門発着便)で分かれており、別の場所である。なお、車庫との出入りは東金町一丁目を経由して回送している。
[編集] アイリスループ(南水元循環)
- 金01:金町駅北口→二丁目中央→飯塚小学校入口→金町駅北口
- 金01:飯塚商店街→三角広場→金町駅北口
- 2001年4月28日:金町駅北口~南水元循環を開通。
- 2002年2月1日:降水確率50%以上に限り、朝ラッシュ時に飯塚商店街→三角広場→金町駅北口を増便する。
区の要請をもとに、交通の不便であった南水元地区の足を増強する目的で新設された路線である。運賃は150円である。2002年2月1日より前日の天気予報で降水確率が50%以上とされたときに、翌日の朝に5便増便するサービスを実施している。 2005年8月16日よりアメリス(雨臨時)が降水確率関係なく運行されるようになった。
[編集] 綾瀬亀有線
- 綾01:綾瀬駅~東堀切三丁目~亀有社会教育館~亀有駅
- 2003年3月23日:開通。全区間にて運賃を150円に設定。この関係で、京成バスまたは京成タウンバスの他系統における、併走またはそれに準ずる区間を210円から150円に変更。
この線は、地元の請願により開通している。単独運行区間である東堀切三丁目~亀有駅間は、旧・本田線および旧・奥戸線の区間だったことがあり(中道公園入口付近の道路のみ異なる)、その部分は復活ということになる。東京に近い綾瀬駅に重点がおかれ、半数の便は亀有社会教育館で折り返す。 また、開業前は京成タウンバスが担当する予定していたが、開業時は京成バスが担当になった経緯がある。 なお、京成タウンバスにも綾瀬亀有線の方向幕が入っている。
[編集] 荒川区コミュニティバス さくら
[編集] 八潮戸ヶ崎線
- 八潮11:八潮駅→戸ヶ崎局前→戸ヶ崎二丁目中央→戸ヶ崎四丁目入口→八潮駅
- 2005年8月24日:開通。
つくばエクスプレスの開通により、戸ヶ崎地区の近くに八潮駅ができたため、これを連絡する路線として開通した。ただし、戸ヶ崎線を延長するのではなく、戸ヶ崎の中をループ上に運行する路線を新たに開通した。
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