ルリタテハ
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ルリタテハ | ||||||||||||||||||||
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亜種 K. c. no-japonicum |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||
Kaniska canace (Linnaeus, 1763) | ||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||
Blue Admiral |
ルリタテハ(瑠璃立羽)Kaniska canace は、チョウ目・タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。日本からインドまで東アジア・南アジアに広く分布する森林性のチョウで、「瑠璃」の和名通り鮮やかな水色の帯模様が特徴である。
成虫の前翅長は25-45mm。翅の表側は濃い黒褐色だが、やや外側に鮮やかな水色の帯模様があり、和名もここに由来する。この帯模様は前翅の先端部で切れ、白い斑点がつく。翅の裏側は灰褐色で細かい模様があり、樹皮や落ち葉に似る。翅の外縁は他のタテハチョウ亜科と同様小さな凹凸がある。翅の表側に限れば日本には類似種がおらず、他のチョウと区別しやすい。
インドから東南アジア、中国、朝鮮半島、日本、沿海地方まで広く分布し、日本でも北海道南部以南で見られる。
日本に生息するルリタテハのうち、トカラ列島以南の南西諸島のものは南西諸島亜種 K. c. ishima (Fruhstorfer, 1899)、種子島・屋久島以北のものは本土亜種 K. c. no-japonicum (Von Siebold, 1824) として分類されている。なお、本土亜種はシーボルトによって命名されたもので、"no-japonicum" は「日本語の『ノ』の字」という意味がある。これは水色の帯模様が緩やかな曲線を描き、文字通り「ノ」の字となることに由来する。
平地の森林内や周辺部に生息し、都市部の公園や緑地などにも現れる。成虫は1年のうちに2-3回ほど発生する。冬も成虫で越冬し、早春にはキタテハやアカタテハなどと共にいち早く飛び始める。
成虫は力強く羽ばたいて機敏に飛ぶ。翅を閉じて止まっている時は翅の裏が保護色になるので見つけにくいが、翅を開くと翅の表側の黒と水色がよく目立つ。オスは縄張りを張る性質があり、木の葉や岩石の上など見晴らしの良い場所で翅を広げて止まり、他のオスが接近すると激しく追いたてる。花にはあまり訪れず、雑木林の樹液や動物の糞などにやって来て水分を吸う。人里でもヤナギ並木などがあれば、樹液を求めて木の周りを飛びまわる姿が見かけられる。
幼虫はサルトリイバラ科のサルトリイバラ、ユリ科のホトトギス類、ユリ類などを食草とする。