ランボルギーニ・ディアブロ
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ランボルギーニ・ディアブロは、1990年にランボルギーニ社が発売を開始した二人乗りの超高性能スポーツカー。車名のディアブロの意味は「悪魔」。伝説の闘牛の名前から取られた。 世界中で大ヒットを博した70~80年代の名車「カウンタック」の後継車種でもある。 空気抵抗を意識した低い車高とガルウイング(跳ね上げ式)といったカウンタックの特徴を踏襲した。
後継車はムルシエラゴ。 ディアブロの後期モデルのヘッドライトは日産のフェアレディZ(Z32)のライトを流用した。
搭載エンジンは初期モデルは5.7リッターV12気筒DOHC48バルブである(最終型では排気量は6リッターに拡大されている)。カウンタック同様、縦置きのミッドシップで、前方にミッションを配置し、オイルパンを貫通したシャフトを介して後輪に駆動力を伝達するという特殊な構造を採用した。ホイールベース長は2650mm、カウンタックの最終モデルである25thアニバーサリーに比べ150mm延長され、居住性の向上が図られた(カウンタックの居住性は市販車中最悪と言われた)。フレームはカウンタック同様のマルチチューブラーフレームだが、断面形状が、カウンタックの丸断面に対し、角断面に変更された。
ボディデザインはマルチェロ・ガンディーニの手によるものだが、当時ランボルギーニ社を所有していたクライスラー社によって修正が加えられた。前後のフェンダーとドアにはアルミ素材、バンパー、フロントフード、エンジンフード等には「アウトクラーベ」というランボルギーニ社が開発した複合素材が使用され、ボディの軽量化がなされた。
グレードも様々な物が存在し、以下に羅列する。
- VT:4WDモデル。
- SV:スポーツ性を重視したスパルタンモデル。ベーシックグレードでもある。
- イオタ:JGTC参戦のためにテライエンジニアリング向けに3台のみ製作された初代競技専用車。1台は公道用。
- SE30イオタ:限定車種。部品を軽量化したレーシングな味付けがされたモデル。150台限定。
- GT:競技用車種を公道仕様に改良した限定車。世界限定80台。
- 6.0:排気量を拡大し550馬力に出力を向上し、4WD駆動としたモデル。
- SVR:競技用車種。