ランド (通貨)
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ランド(rand)とは南アフリカ共和国の通貨である。ウィットウォーターズランド地方--その尾根には、ヨハネスブルクがあり、かつ南アフリカ共和国でもっとも金鉱が取れた地域にその名を由来している。1961年に初めて南アフリカ共和国の通貨として発行された。その際には、当時の南アフリカの通貨であった1南アフリカ・ポンドは2ランドに、あるいは、10南アフリカ・シリングは、1ランドに兌換された。
ランド通貨は、「R」で表記され、「c」で表記される100南アフリカ・セントが1ランドになる。また、現在、5種類の紙幣(10ランド、20ランド、50ランド、100ランド、200ランド)と7種類の硬貨(5セント、10セント、20セント、50セント、1ランド、2ランド、5ランド)が使用されている。 1セントとおよび2セント硬貨が、また、2002年4月、主にインフレーションに通貨の平価切り下げを目的とした通貨発行の停止まで利用されていた。 すべての価格は、今では、もっとも近い5セントへ取り替えられ、硬貨は今それほど流通していない。1ランド=16.27円(2006年8月4日現在)。
最初に発行された紙幣は、初代ケープタウンVOC行政官であるジャン・ヴァン・リーベックが印刷されていた。 1990年代、紙幣は新たに5種類の野生動物にデザイン変更された。新紙幣および硬貨は、また、南アフリカの11公用語で表記がされている。
通貨の偽造に対処する努力として、2005年2月に新紙幣が発行されたのと同じように新しい5ランド硬貨は、2004年8月に発行された。通貨偽造の特徴として、2種類の金属を使う構造であり(1ユーロあるいは2ユーロ硬貨、1イギリス・ポンドあるいは2イギリス・ポンド硬貨、2カナダ・ドル硬貨と類似している)、通貨の縁に添うような形でのこぎり状の溝と極小文字の刻印がある。また、新紙幣も数字に同様の特徴がある。
ランドは、現在、南アフリカ、ナミビア、スワジランド、レソトの共通通貨でもある。