ラマになった王様

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『ラマになった王様』（ラマになったおうさま、原題：The Emperor's New Groove）は、2000年12月にアメリカ合衆国で公開されたディズニーの長編アニメーション作品である。日本での公開は2001年7月。

[編集] 概要

近年のディズニー作品としては珍しく、ミュージカルではなくセリフやキャラクターの動き、ギャグで雰囲気を盛り上げる。人情を持たない王族が因果応報で獣の姿にされ、元の姿に戻るまでに人の心を知るという構図は同じディズニー作品の『美女と野獣』(1991)に類似しているが、そのような類似性を特に意識させることなく、単純にコメディとして楽しむことができる作品となっている。ノリは軽いが典型的な貴種流離譚（きしゅりゅうりたん）物語でもある。

原題である『The Emperor's New Groove』は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『裸の王様』の英題である『The Emperor's New Clothes』のパロディとなっている。Emperorは日本語で皇帝とするのが正確な翻訳だが、この映画の日本語タイトルは裸の王様同様、王様となっている。

[編集] スタッフ

監督 - マーク・ディンダル
製作 - ランディ・フルマー
脚本 - デヴィッド・レイノルズ
音楽 - ジョン・デブニー、デヴィッド・ハートリー

日本語版の主題歌はムーチョ秀樹の名前で西城秀樹が歌っている。

[編集] ストーリー

ある南米のジャングル奥深くにある国（インカ帝国風だが、時代考証はほぼ無視）で、クスコという若い王様がいた。彼は富と権力と美貌を持ってはいたが、非常に傲慢で嫌な性格であったため国民からは全く信用されていなかった。ある日、気まぐれで解雇したかつての相談役の魔法使いイズマに毒薬を飲まされ、ラマの姿に変えられてしまう。クスコはそのまま袋詰めにされ、城から追い出され、ある農村まで運ばれる。

[編集] 登場キャラクター

キャラクター名の後の()内には、吹き替えを担当した俳優名を原語版/吹き替え版の形式で記した。また、原語版での俳優は日本語版Wikipediaに記事ページが存在しないことが多いため、英語版へのリンクを付記している。

クスコ (デヴィッド・スペード en:David Spade/藤原竜也): 南米の奥深くにあった、とある王国の若き王様。わがまま＋いじわる＋ゴーマン＋自分勝手で、気分的にクビにした相談役イズマの手によりラマに変えられてしまう。農民パチャと助け合うことで性格はよい方向へ。; クスコという名はインカ帝国の首都、クスコからとったと思われる。
パチャ(ジョン・グッドマンen:John Goodman/楠見尚巳): 気の良い農民。妻子あり。自分の村が、クスコランドというリゾート施設建築予定地になっているという話を聞きつけ、王様に直訴にやってくるも、クスコには相手にされない。けっこうガンコな面もあり、ラマになった王様とも喧嘩ばかり。しかし旅の中友情を築くように。
イズマ(アーサ・キットen:Eartha Kitt/京田尚子): クスコの元相談役。クスコの気まぐれでクビになったことからクスコを恨み、得意の薬物調合でクスコの毒殺を図るが、ドジな手下クロンクのせいで誤ってラマに変えてしまう。歯は磨いてない。最後にはネコの姿に変えられてしまう。老婆であり、年のことを話題にされると不機嫌になるが、ネコの姿より元のほうが美しいと思っている。
クロンク(パトリック・ワーバートンen:Patrick Warburton/堀内賢雄): イズマの手下。マッチョマンで思考力はやや低い。しかし、料理の腕も高く、ボーイスカウトの先生役をやったり、リス語を解するなどの意外な才能を見せる面もある。彼が困ったときは心の中の天使と悪魔が言い争いを始める。が、どちらもあまり役立たない。根は良い人間で、続編『ラマになった王様2 クロンクのノリノリ大作戦』では、主役になる。
チチャ(ウェンディ・マリックen:Wendie Malick/一柳みる): パチャの妻。妊娠中。
チャカ(ケリアン・ケルソ/山田千晴): パチャの娘。
ティポ(リ・ラッセル・リネッツ/常盤祐貴): パチャの息子。
テーマソング・ガイ(トム・ジョーンズ/西城秀樹): クスコのテーマソング（主題歌）を歌う。