メタルギアアシッド
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メタルギアアシッド | |
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ジャンル | ACID |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル |
開発元 | コナミコンピュータエンタテインメントジャパン |
発売元 | コナミ |
人数 | 1人・二人(通信対戦) |
メディア | UMD |
発売日 | 2004年12月16日 |
その他 | バージョン1.00以降対応 |
『メタルギアアシッド』は、2004年12月16日にメタルギアソリッドシリーズの外伝的作品として発売されたプレイステーション・ポータブル用ゲームソフト。
目次 |
[編集] 概要
『メタルギアゴーストバベル』の後の時代を描いている。
今まで発売された小島秀夫監督作品(スナッチャー、ポリスノーツ、ボクらの太陽)や、メタルギアシリーズのテイストがふんだんに盛り込まれている。
本作は、他のメタルギアシリーズと違い、アクションゲームではなく、トレーディングカードを使った戦術級シミュレーションゲームである。
[編集] 他作品との関係
登場人物などに一部共通点はあるが、メタルギアソリッドシリーズの外伝である。本作と『メタルギアアシッド2』、およびゲームボーイカラー版の『Ghost Babel』の3作品は世界観を共有している。物語上の時間軸はGhost Babel→本作(2016年)→アシッド2(2018年頃)であると推測される。一方、PSP版で発売予定の『メタルギアソリッド ポータブル OPS』はメタルギアソリッドの正伝に当たるシリーズに位置づけられるため、アシッドシリーズとは世界観を共有しない。
なお、これら外伝3作のディレクターは小島秀夫ではなく、野尻真太である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
舞台となるのは2016年のアメリカ合衆国。次期大統領とも噂されたヴィゴ・ハッチ上院議員を乗せたジェット機がハイジャックされる。正体不明の犯人が要求するのは「ピュタゴラス」の譲渡。しかし、「ピュタゴラス」とは何なのか、米国政府に知るものはいなかった。もし譲渡されない場合は、臭化ベクロニウムにより、乗員が殺害されてしまう……。
合衆国政府は「ピュタゴラス」について調査を進め、それがアフリカ南部のモロニ共和国領、ロビト島にある研究所のプロジェクトであることを突き止める。米国政府はモロニ共和国と接触するが不調に終わる。とうとう特殊部隊HRTをロビト島に突入させるが、彼らも謎の武装集団に襲われ、行方不明となってしまう。
ほぼ手段に行き詰まってしまった合衆国政府は、ある男を呼び寄せる。伝説の傭兵――そう、ソリッド・スネークである。彼の目的はロビト島に単独潜入し、ピュタゴラスについての詳細を持ち帰ること。しかし、スネークを待ち受けていたのは予想を超えるものだった……。
メインシナリオ担当は、とちぼり木(放送作家とちぼり元の実弟で、舞台やテレビの演芸作家)。 メタルギアソリッド4のディレクター村田周陽がシナリオ補佐をつとめた。
[編集] 主なキャラクター
- ソリッド・スネーク
- ソリッド・スネークの項を参照。
- テリコ・フリードマン
- HRT所属の女性兵士。ハーフだが、日本名が『照子(てるこ)』である事にコンプレックスを持っていた。しかし、HRTに入るときに、事務員が間違って『TELIKO』としてデータを作成してしまい、それを本人がこれ幸いと訂正しなかった為に『テリコ』という名になってしまった。因みに祖母の名前は「亀」というらしい。
- アリス・ヘイゼル
- イギリス人。サイ能力を持つ。遠隔透視と予知現象を元にスネークをサポートする。
- ロジャー・マッコイ
- CIA所属。ロイ・キャンベルの旧友らしい。
- レオーネ大尉
- 登場する傭兵部隊の隊長。常人が撃つと肩の骨が砕けると言われるほどの反動、威力を持つ大型対戦車ライフル『シモノフ』を片手で操る。
- ゲリー・マーレー
- スネークが任務の途中で出会う研究員。ビビりっぱなし。
- ラ・クラウン
- 変装、催眠術の達人である女性兵士。顔面に大やけどを負っている。
- エルジー&フランシス
- ハイジャック犯として登場する操り人形。緊張感がなく、とぼけた雰囲気の会話しかしないが、やることはシビア。
- ヴィゴ・ハッチ
- 次期大統領候補の上院議員。ハイジャックに遭う。
- レナ・アロー
- ヴィゴの秘書でまたSPでもある。
- ミネット・ドネル
- ヴィゴ・ハッチの隣の席に乗り合わせた少女。
- チャールズ
- CIA所属。ロジャーの直属の部下。
- エミリオ
- BEAGLEの幹部で、絶大な力を持っているとされる。今回の黒幕。
- ハンス・ディヴィス
- ロビト理化学研究所の所長で、フレミングとともに機密の研究に関わる。スネークと瓜二つの相貌を持つとされる。
[編集] ゲームシステム
従来のメタルギアシリーズとの大きな違いは、非リアルタイムな戦術級シミュレーションゲームであること。行動や攻撃にはすべてカードを使う。とはいえ、敵に見つからないように進み、目的を達成するという基本には変わりはない。敵に発見された場合は、視界外に出て一定ターン経過するまでは警戒モードになったり、足音やノックで敵をおびき寄せるといった要素も健在である。
一方、装備に関しては必ずしも「現地調達」というわけではない。クリア時の達成ポイントを元にカードショップでカードを購入し、装備となるカードを揃えていくことが基本となる(ただし、一部カードはイベントや特定条件でのみ入手可能)。カードは本ステージの間にあるインターミッションで購入、整理し、デッキエディターというツールで一定枚数のカードの束(デッキ)にし、本ステージで利用する。このデッキの編集により、ステージクリアの難易度(あるいは可否)が大きく変わる。
[編集] その他
ゴーストバベルと同じく本作にも、謎の人物による謎の会話を2周目クリアー時に聞くことができるが、ゴーストバベルの謎の会話と同様にこちらもAC!D2で解決されていない。(触れられてさえない)