ミーア・キャンベル
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ミーア・キャンベル (Meer Campbell) は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の人物(声:田中理恵)。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 個人データ
[編集] 人物設定
ラクス・クラインに顔と声がそっくりで(顔については後述)、自らもラクスの大ファンである。普段はラクスとして活動していて、第10話でプラント市民に対して平和を呼びかける演説を行ったり、ザフト軍兵士への慰問コンサートを行ったりしている。コンサートの際はラクスの持ち歌をアップテンポにアレンジしたものを歌唱することもあるようだ(演ずる田中理恵により、作中の挿入歌ともなっている)。だが、やはり完璧にラクスを演じきる事は出来ないようで、小説版によるとミーアがラクスを演じるようになってからは、ラクスが安っぽいアイドルになったと感じる人間もいた、という描写があった。
ミーアはプラント議長ギルバート・デュランダルにスカウトされたとアスラン・ザラに明かしたが、デュランダルはラクスの影武者としての利用価値を見出したと思われる。
なお、ミーアとラクスとの違いは、髪飾りの形と所持しているハロである。ミーアの場合、髪飾りは星形で、ハロは赤くて英語を喋る。またラクスより胸が大きめであり、性格もラクス以上に天真爛漫で快活。髪はミーアはまっすぐでラクスはすこしウェーブの様なものがかかっていて、髪の色はラクスよりもミーアの方が若干濃いピンクになっている。ハイレグレオタードのコスチュームとなっている。
また(公式には自らの扮装するラクス・クラインと婚約者同士であるとはいえ)、アスラン・ザラに対し過剰なまでに大胆に振舞う事が多い事から、ミーア自身がアスラン本人に個人的な興味と憧れを抱いていたようである。(ディオキアのホテルで寝泊りしていたアスランに夜這いをかけた事もある。)
本編登場前の名前が不明な時点では、「偽ラクス」、『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場したエルピー・プルにそっくりなプルツーになぞらえた「ラクツー」といった俗称で呼ばれていた。
このラクス似の顔付きは、実は整形である。整形前は髪の毛の色も紫が掛かった灰色であり(整形した際、髪の毛の色もピンク色に染めたと思われる)、現在の容姿からは掛け離れている。この姿は、PHASE-36のミーアの回想シーンで明らかになり、PHASE-46においてもミーアはラクスに自分の素顔の写真を見せている。
オーブとザフトの激戦の後、テレビ放送されたカガリ・ユラ・アスハの演説への対抗の為、ラクスとしてオーブを批判する演説を行うが、本物のラクスがオーブの放送に出演した事で状況は一変。自らもまたデュランダルによって、月面都市コペルニクスにて幽閉同然の生活を送る事になる。
その後、側近のサラによってラクスの暗殺をそそのかされたミーアは、助けを求める手紙を付けた赤いハロでラクスを誘き寄せる。だが、予想外であったアスランの出現によって錯乱したミーアは、ラクスを銃で殺そうとするが、アスランによって阻止され、ラクスの言葉によって自らの行為を過ちと認識したのか、彼女達と和解する。
しかし、その場に乱入したサラ率いる暗殺部隊とキラ達との銃撃戦後、瀕死の状態であったサラの銃弾からラクスを庇い、致命傷を負ってしまう。最後は憧れていたラクスと、想いを寄せていたアスランの二人に看取られながら、静かに息を引き取る。ようやく互いを知り合い、分かり合えたすぐ後に訪れた悲しい別離であった。自身が望んでいたとはいえ、デュランダルの提唱する「与えられた役割をこなす人生」(デスティニープラン)に依存したため人生を大きく狂わされた人間と言えるかもしれない。
ミーアの死後、彼女の遺体はアスランの手によってアークエンジェルへと移送された。また、ラクス達は彼女の数少ない遺品の中から見つけた日記のメモリーを読み、ミーアは元々歌手になる事を目指した普通の少女で、しかしラクスの身代わりになってからは真剣な気持ちで戦争を早く終結させたいと願っていたことを知り、彼女の本心を知ったラクスは、眠る彼女の遺体の前で泣き崩れる。 (ただし、ミーアの振る舞いは「“平和を願って”活動していた、というより“自分自身がラクスである事を楽しんでいた”」と、受け取れる行動が多々あったこと、また”ラクスを演じる”努力を始めから放棄していたと、日記から読み取れる部分もあったことから、ミーアは”ラクスを演じる”というより”自分の思い描いていたアイドル像”をラクスの姿で演じていた」との評価もある。)
ラクスは終戦後、プラントへ帰還して評議会入りしたが、小説版では前大戦の後、自らの持つ力を行使せず、隠居生活へ"逃げた"事が結果的にミーアの死を招いたのだ、と後悔する描写がある。
最後は、キラやアスラン達同盟軍の手によってミーアの告別式が行われるが、彼女の遺体は白いウェディングドレスの様な衣装を身に着けており、これはおそらくヨーロッパ地方での葬式において死者に婚礼衣装を着せ埋葬する習わしを基にしていると思われる。
彼女の死については、新キャラ達の扱いが酷い事と(もっともミーア自体の扱いは酷くないが)、死ななくても話自体には支障は無かった(残り話数が少なかったため)こと、終盤のクライマックスに彼女の死をネタに丸々1話総集編をやったことなどに批判が寄せられたが、かなり前から死亡推測(強化人間や影武者は、ガンダム作品でほぼ100%死亡しているため)が流れていたためファンの間では冷静に受け止められている。
因みに「ラクス・クラインの偽者」という役柄についてであるが、福田監督はラジオ番組において、水戸黄門の特番に登場した“偽黄門”を見てインスピレーションを得た、という旨のことを語っている。また、ミーア・キャンベルという名前は、1970年代に放送されたアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』に登場する侵略者「キャンベル星人」と、大将軍ガルーダに想いを寄せるアンドロイドミーアから取ったと推測される。また、湖を意味する“lacus”に対し、“meer”は海を意味することも、名前に何かしらの意味を持たせることを好む監督の意向と思われる。他にもラクス・クラインが行方不明(MIA)となったことから、MIAをミーアと呼んだ、とも言われている。