マネーの虎
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『マネーの虎』(マネーのとら)は、2001年10月から2004年3月まで日本テレビで放送されたテレビ番組。日本のテレビ放送史上初めての投資をテーマとした番組だった。正式な題名は『¥マネーの虎』で、司会はタレント・俳優の吉田栄作だった。
タイトルは、「マレーの虎」(山下奉文と谷豊の異名)をもじったもの。オープニング映像に登場するセーラー服姿の女性は、AV女優の長瀬愛。
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[編集] 沿革
[編集] 放送時間
- 2001年10月~2002年3月 毎週土曜 24:50~25:50 (JST、以下同) - 原則関東ローカルだったが、一部地域にもネットされた
- 2002年4月~2003年9月 毎週金曜 20:00~20:54 - 全国ネット
- 2003年10月~2004年3月 毎週月曜 22:54~23:24 (夜は別バラ22:54枠) - 全国ネット
[編集] ブームの推移
深夜放送時代に評判となり、演出方法や「マネー成立です」「ノーマネーでフィニッシュです」といった決まり文句が強烈なインパクトを与えたことから、数々のバラエティ番組等で盛んにパロディが行われるほど注目が集まった。当時の日本テレビを支えていた人気番組『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』の後を受けてゴールデンタイムに大抜擢されたが、早い時間帯には馴染みにくい内容であったことから視聴率は低迷し、深夜枠へ戻るなど、逆に人気は沈静化して番組終了となった。
[編集] 概要
志願者がやりたい事業や夢に関するプレゼンテーションに対して、5人の社長(マネーの虎)達が自腹で現金を出資するかどうかを判断する。社長の合計出資額が志願者の希望金額に到達すればマネー成立となり、志願者は社長から現金を獲得できる。出資があった場合でも合計金額が志望者の希望金額に達しなければマネー不成立であり、社長達からの投資は受けられない。
成立の場合、オープン当日の目標売り上げを社長と相談し、その金額がノルマとなる。ノルマに達さなかった場合、社長から厳しい叱咤を浴びせられる。
嘘や偽りが一つでもある場合には投資が認められず、志願者の計画がずさんだったり、志願者自身の態度が悪かったりすると社長に激しく叱責され、最悪の場合、社長自身が激怒して退場することもあった。
[編集] 出演社長
- 岩井良明(株式会社モノリス代表取締役)
- 上野健一(ノシアスグループ代表取締役)
- 臼井由妃(株式会社健康プラザコーワ代表取締役)
- 尾崎友俐(株式会社オリエンタルダイニングアンドリゾーツ代表取締役CEO)
- 加藤和也(株式会社ひばりプロダクション代表取締役)
- 川原ひろし(なんでんかんでんフーズ株式会社代表取締役)
- 小林敬(元株式会社小林事務所代表取締役)
- 貞廣一鑑(株式会社ラヴ(現Jellyfish.株式会社)代表取締役CEO)
- 高橋がなり(元ソフト・オン・デマンド株式会社代表取締役)
- 南原竜樹(オートトレーディングルフトジャパン株式会社代表取締役)
- 野口美佳(株式会社ピーチジョン代表取締役)
- 樋口道也(株式会社ドリーム代表取締役)
- 文野直樹(イートアンド株式会社代表取締役)
- 堀之内九一郎(株式会社生活創庫代表取締役)
- 安田久(株式会社エイチ・ワイ・ジャパン代表取締役)
- 吉川幸枝(株式会社よし川代表取締役)
[編集] 芸能人志願者
志望者は通常、テレビを見て応募した一般人であったが、芸能人が志望者となることもあった。
[編集] 漫画
番組での様々な話を原作とした漫画『マネーの虎』も出版された。作画は、土田世紀が担当した。
[編集] 奈良県論争
なんでんかんでん川原が「最近の大学生は地図を見せて奈良県はどこか、と聞くと、九州の或る県を指すんだ。けしからん。」という主旨の発言をしたところ、南原が「別に奈良県の場所が分からなくてもいいじゃないか」と切りかえしたために志願者を置いてけぼりにしての虎同士の大論争がおこった。南原がいいたかったのはおそらく、「知らないことは必要になったら本なりネットなりのデータベースをくくって調べればいいことであり、なんでもかんでも頭につめこむ必要はない」ということのようだ。
[編集] 主な成功者
- 長谷部文康(ROMANDO ROLL代表取締役)
- 番組最終回分収録の時点で年商3億円を突破。
- 2005年1月に50店舗達成。
[編集] スタッフ
- 企画・総合演出 : 栗原甚
- 企画・構成 : 堀江利幸
- 演出・山谷和隆、大澤宏一郎、大熊義紹
- 構成 : 鈴木おさむ、高草木靖治、渡辺哲夫、小野高義、鈴木工務店
- プロデューサー : 面高直子、金田有浩
- チーフプロデューサー : 桜田和之
- 制作協力 : えすと、ザイオン、ジーヤマ
[編集] 主なエピソード
そうしたプレゼンテーションの他に、過去に番組で見事にマネー成立した志願者のその後を追跡・放送することもあった。成功を収め年商億単位の会社にまで成長した者もいれば、反対に失敗して借金を背負うことになってしまった者もいた。
番組当初、社長同士が対立する場面が少なかったが、南原竜樹が登場してから多くなり、激化していった。特に南原と川原の「奈良県を覚える必要性」に対しての激論は有名(詳しくは上記を参照のこと)。また、志願者が出資する社長を選ぶ異例の事態が2回あった。
ノーマネーに終わった志願者でも、後に敗者復活した例が2回ある。F1を目指すためにF3参戦の資金がほしいレーサー下山征人は、本番では惜しくもノーマネーに終わったものの、後日再び南原に志願して出資を勝ち取った。2006年には尾崎の会社とマネージメント契約を締結している。(参照リンク)また、ベトナムで歌手活動していた日本人志願者の回でもノーマネーに終わったが、後にプレゼンに参加していなかった川原が出資した。
志願者にも個性的な人物が多く登場した。惜しくもノーマネーで終わったものの、「パン、パン、サラダ、パン」の内村浩一(焼きたて!!ジャぱん取材協力)、美少女キャラの抱き枕販売のチャンコ増田などは語り草となっている。
「『マネーの虎』に出演した社長が登場し、1人だけを年俸3000万円で採用する」というこの番組をコンセプトとした企画は、2006年4月から「年俸3000万円!」としてこの番組の最後の枠で放送予定であったが、編成の都合上から放送することを断念した。しかし、企画に問題がないということで今後製作される可能性はある。(ちなみに、募集していたHPにはぐるぐるナインティナインとナイナイサイズ!のバナーがあった。)
2004年2月、番組のオープニングで「一瞬だけ一万円札が映る」という、サブリミナル効果(民放連で使用が禁止されている)の映像が使われていたと報道された。報道後、一万円札が映る場面は削除された。
テレビ大分は日テレ系が金曜夜8時枠に放送されている時期に月曜昼3時に遅れネットを獲ってたが、見ている世代が奥様層になっていて視聴者の批判から日テレが深夜枠に移行するまでは一旦打ち切りし、この間は「壮絶バトル花の芸能界」→「トナリの悩みの解決人」といった「嗚呼!バラ色の珍生!!」終了後当時低迷期だった(現在は「天才!志村どうぶつ園」で回復)木曜夜7時枠の遅れネットを放送していた。
[編集] 外部リンク
- ¥マネーの虎(公式)
日本テレビ 金曜20時台 | ||
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ウッチャンナンチャンのウリナリ!! | 謎を解け!まさかのミステリー |
日本テレビ 月曜23時台 | ||
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