ブリキの太鼓
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ブリキの太鼓 (Die Blechtrommel) はドイツの作家ギュンター・グラスが1959年に発表した長篇小説。『猫と鼠』(1961年)、『犬の年』(1963年)と続く、いわゆる「ダンツィヒ三部作」の最初を飾る作品であり、第二次世界大戦後のドイツ文学における最も重要な作品の一つに数えられる。1979年にはフォルカー・シュレンドルフによって映画化された。
[編集] あらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
舞台は1924年、国際自由都市だったダンツィヒ。オスカル (Oscar) はドイツ人の父とカシューブ人の母との間で生まれた。ナチスを信奉する父、従兄と浮気を重ねる母、そしてオスカルの眼前で起こる醜悪な事態の数々に失望したオスカルは3歳の誕生日に成長を止めることを決意する。
オスカルは3歳の誕生日に貰ったブリキの太鼓を叩き続け、嫌なことがあると奇声をあげてモノを破壊する。オスカルはいくつになっても3歳の姿のまま成長しない。そして時代は変わり、ナチスが台頭して……。
[編集] 書誌情報
- 原典 - Die Blechtrommel, Neuwied: Luchterhand, 1959.
- 英訳 - The Tin Drum, translated by Ralph Manheim, London: Secker & Warburg, 1962.
- 邦訳 - 『ブリキの太鼓』、高本研一訳、シリーズ「現代の世界文学」、集英社、1972年。1978年に3分冊のかたちで集英社文庫に再録(第1部:ISBN 4087600378、第2部:ISBN 4087600386、第3部:ISBN 4087600394)。