フレデリク4世 (シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン公)

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フレデリク4世（1649年 - 1702年5月19日、在位1695年 - 1702年）は、当時のデンマーク領であった神聖ローマ帝国諸侯、シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン公国の大公である。ホルシュタイン・ゴットルプ家の生まれであり、1695年、父クリスティアン・アルブレヒトから大公位を引き継いだ。

とは言え当時は、デンマークの影響下にあった属国であった。ホルシュタイン・ゴットルプ家の出自は、デンマークの王家オレンボー家である。しかし、フレデリクは、デンマークとの共同関係を終わらせ、スウェーデンと協力体制を取るのである。1696年の事であった。

ホルシュタイン・ゴットルプ家は、オレンボー家のみならず、スウェーデン王家とも繋がりがあった。この事は後に大北方戦争で、戦争当事者となるスウェーデン王カール12世ともデンマーク王フレゼリク4世とも従兄弟同士と言う事になる。シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン公となった、フレデリクがこの中で一番の年嵩であった。フレデリクは、この北欧の両者の中で、本家オレンボー家ではなく、スウェーデンを重視していた。1696年のスウェーデンとの同盟締結もその現れであり、何よりもスウェーデンの王家プファルツ朝との婚姻関係がそれを決定的にさせた。

フレデリクは、1697年までスウェーデン王だったカール11世の娘ヘードヴィク・ソフィアと結婚した。ヘードヴィク・ソフィアは、後にスウェーデン王となる従兄弟のカール12世の姉である。この関係によって、彼は、スウェーデン王位継承権を得るのである。彼は、カール12世と姉ヘードヴィク・ソフィアの幼少の頃から面識があり、兄代わりであり、父代わりでもあったという。

1700年に大北方戦争が始まると、デンマーク王フレゼリク4世は、スウェーデンと同盟国であるシュレースヴィヒ＝ホルシュタイン公国に侵攻した。フレデリクは、スウェーデンに助けを求め、カール12世は、デンマークに侵攻し、これを屈服させた。この年に結ばれたトラヴェンタール条約によって、公国の安全は保証された。

この後フレデリクは、カール12世と戦陣を共にした。しかし1702年のリガの戦いの後に訪れたクリッソフ会戦で戦死した。享年53。

この年、新たにシュレースヴィヒ＝ホルシュタイン公の後継者となるカール・フレデリク（1702年 - 1739年）が生まれたばかりであった。カール・フレデリクの叔父にあたるクリスティアン・アウグストつまり、フレデリクの弟が摂政となった。因みに、大北方戦争後年、1751年にスウェーデンの新王朝（ホルシュタイン・ゴットルプ王朝）の国王となったのは、摂政クリスティアン・アウグストの子アドルフ・フレデリックであった。