ハマー (自動車)
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ハマー(HUMMER)は、アメリカ軍の軍用車ハンヴィー(HMMWV=High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle=高機動多目的装輪車両,humveeとも)の民生用車種で、AMゼネラル社やGMが生産する大型SUVの市販ブランドである。 米国ではフォード社のリンカーン・ナビゲーターやキャディラック・エスカレードとともに、高級SUVとして人気があり、ジョージ・ウォーカー・ブッシュ大統領やカリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーなどもオーナーである。日本での著名なオーナーは岩城滉一、木村拓哉、押尾学、入来祐作、清原和博、TOKONA-Xなどが挙げられる。かつては長渕剛や新庄剛志も愛車としていた。
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[編集] モデル
[編集] H1
ハンヴィーの基本構成部品を共有化した民生仕様。AMゼネラルが生産し、1992年6月限定版として工場直販にて発売開始。1992年10月より一般ディーラーにて販売開始された。、1994年モデルより搭載されているディーゼルエンジンの排気量が6,2Lから6,5Lに変更された。1995年モデルから5.7Lガソリンエンジンモデルが追加されその後2年間生産された。1996年モデルにターボDIESELエンジンが追加され、2004年モデルまで大きな変更を受けなかったが、2005年モデルから、いすゞ製DIESELエンジンに変更され、名称もH1ALPHAとなる。しかし2006年、ガソリン価格高騰のあおりを受け、リッター走行距離僅か4.2キロのH1は深刻な販売不振となり生産終了。
[編集] H2
シボレー・タホをベースにH1の雰囲気を踏襲したモデルで軍用車ベースでは無い。そのため、アクスルは一般的なフロントはダブル・ウィッシュボーン、リアはリジッドとなり、アクスル間のフレームも低く、さらにトランスファーケースなどがぶら下がっており、そのシルエットはH1とはまったく異なるこものになった。
しかしそれと引き換えに低く平らなフロアによる、良好なドライビングポジションと、アメリカ人が好むGMのSUVの乗り味を獲得し、マニア以外からはむしろ歓迎される結果となり、当初からセールスは好調を維持した。
1999年よりGMが生産。日本では三井物産オートモーティブが輸入。
GM、SUV部門の女性チーフが「室内がゴム臭い」と言い出したことから、2006年モデルからスペアタイヤが車外に出されることとなり、バックドアの使い勝手は悪化した。この変更による室内の変化は無く、サードシートも片側1脚のままで、スペアタイヤの無くなったあとは空きスペースとなっている。
[編集] H3
シボレー・コロラドをベースにH2をさらに小型化したモデル。トレイル・ブレイザーとの共通点も多い。
フルサイズのH2と較べると、伝統のGM・SUVの乗り味は無い。
直列5気筒エンジンはトルク不足から評判が悪く、早々とV8の投入が決まった。
2005年秋より三井物産オートモーティブが輸入。将来的には右ハンドルモデルも生産される予定。