ノーザンテースト
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性別 | 牡 |
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毛色 | 栗毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1971年3月15日 |
死没 | 2004年12月11日 |
父 | Northern Dancer |
母 | Lady Victoria |
生産 | Edward P.Taylor |
生国 | カナダ |
馬主 | 吉田善哉 |
調教師 | John Cunnington(フランス) |
競走成績 | 20戦5勝 |
獲得賞金 | 73万8125フラン+1743ポンド |
ノーザンテースト(Northern Taste)は、競走馬、種牡馬である。
目次 |
[編集] 来歴
1972年のアメリカ・キーンランドのセリ市で吉田善哉からノーザンダンサー産駒の仔馬(牡馬)購入命令を受けた吉田照哉(現社台ファーム代表)が落札。当時はノーザンダンサー産駒がそれまでのサラブレッドの常識を打ち破るほどの目覚ましい活躍を遂げており、その経緯から競走馬として、また将来の種牡馬として供用することを前提に購入された。
その後フランスに渡り、2歳時はG3レースを連勝するなど4戦2勝。翌年緒戦のジェベル賞を勝つと、フランスのクラシックレースではなく、1枚レベルの高いイギリスのクラシックへと挑戦。英2000ギニーで4着、英ダービーで5着と好走。フランスへ帰国後も好走するも勝ち切れないレースが続いたが、フォレ賞でG1を初制覇した。翌年も競走生活を続けたが、目立った活躍はなく引退。通算の競走成績は20戦5勝。なお、クラシックレースを勝つ事はできなかったものの、同期の仏2000ギニー馬ムーリンを2度に渡って下しており、仏2000ギニーに出ていれば間違いなく勝ち負けしていただろうと思われる。
1975年4歳時に当初の予定通り種牡馬として社台ファームが日本に輸入。その後、数多くの勝ち馬が輩出し、日本競馬の血統を大きく塗り替えた名馬の一頭となった。
1982年にテスコボーイから中央競馬のリーディングサイアーの座を奪い取り、以後1992年まで11年連続でその栄光に輝いた。また、1991年から2005年までリーディングブルードメアサイアーにも輝いている。
記録としては1979年から1996年までの17年連続、また1977年産から1996年産までの20世代連続で重賞馬が輩出。1979年から2006年まで28年連続で産駒が勝利を収める。
2000年を最後に種付けは行われず、種牡馬引退となった。
2004年12月11日午後3時20分、北海道勇払郡早来町の社台スタリオンステーションで老衰のため死亡。33歳の大往生だった。
[編集] 馬名の由来
吉田照哉はセールで同馬を落札したことを善哉に電話報告した。善哉は照哉に「お疲れ様。日本に帰ったら何が食べたい?」と労った。照哉は「寿司が食べたい。」と答えた。 善哉は寿司から魚を連想し“北の味”に至たり、英略しNorthern Taste(ノーザンテースト)と名づけられる事となった。もし、ここで他のものを言っていれば別の名前になっていたことになる。
[編集] 主な産駒
[編集] 代表産駒
- ダイナガリバー 東京優駿(日本ダービー)、有馬記念
- アンバーシャダイ 天皇賞(春)、有馬記念
- ギャロップダイナ 天皇賞(秋)、安田記念
- シャダイアイバー 優駿牝馬
- ダイナカール 優駿牝馬
- アドラーブル 優駿牝馬
- シャダイソフィア 桜花賞
- アスワン NHK杯、京成杯
- ダイナアクトレス 毎日王冠、スプリンターズステークス、京王杯スプリングカップ
- レジェンドテイオー アルゼンチン共和国杯、セントライト記念
- マチカネタンホイザ 目黒記念、アメリカジョッキークラブカップ、高松宮杯
- スルーオダイナ ステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークス
- ダイナフェアリー オールカマー、エプソムカップ、新潟記念
- クリスザブレイヴ 富士ステークス ※最後の平地重賞優勝馬
- ノーザンレインボー 中山大障害(春)
- ビッグテースト 中山グランドジャンプ ※最後のGI(J・GI)勝馬
また、アンバーシャダイ-メジロライアン-メジロブライトと父系が続いている(詳しくはノーザンダンサー系のノーザンテースト以下を参照)が、メジロブライトは2004年5月に死亡、メジロライアンは2006年9月にシンジケート解散と、サイアーラインの存続に危機が忍び寄っている。
[編集] ブルードメアサイアーとして
ノーザンテーストはブルードメアサイアー(母の父)としても優秀であり数多くのGI馬を輩出している。「父サンデーサイレンスとの組合せではGI馬はでない」といわれた時期もあったが、現在は多数輩出している。
[編集] 母の父としての代表産駒
GI馬のみ記載
- ダイナコスモス 父ハンターコム(皐月賞)
- サッカーボーイ 父ディクタス(阪神3歳ステークス、マイルチャンピオンシップ)
- バンブービギン 父バンブーアトラス(菊花賞)
- イブキマイカグラ 父リアルシャダイ(阪神3歳ステークス)
- レッツゴーターキン 父ターコワイズ(天皇賞(秋))
- サクラバクシンオー 父サクラユタカオー(スプリンターズステークス2回)
- サクラチトセオー 父トニービン(天皇賞(秋))
- サクラキャンドル 父サクラユタカオー(エリザベス女王杯)
- エアグルーヴ 父トニービン(優駿牝馬、天皇賞(秋))
- テレグノシス 父トニービン(NHKマイルカップ)
- デュランダル 父サンデーサイレンス(マイルチャンピオンシップ2回、スプリンターズステークス)
- ダイワメジャー 父サンデーサイレンス(皐月賞、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップ)
- アドマイヤマックス 父サンデーサイレンス(高松宮記念)
- エアメサイア 父:サンデーサイレンス(秋華賞)
- キストゥヘヴン 父:アドマイヤベガ(桜花賞)
[編集] 血統表
ノーザンテーストの血統 (ノーザンダンサー系/Lady Angela3×2=37.50%) | |||
父
Northern Dancer 1961 鹿毛 カナダ |
Nearctic 1954 黒鹿毛 カナダ |
Nearco | Pharos |
Nogara | |||
Lady Angela | Hyperion | ||
Sister Sarah | |||
Natalma 1957 鹿毛 |
Native Dancer | Polynesian | |
Geisha | |||
Almahmoud | Mahmoud | ||
Arbirator | |||
母
Lady Victoria 1962 黒鹿毛 カナダ |
Victoria Park 1957 鹿毛 |
Chop Chop | Flares |
Sceptial | |||
Victoriana | Windfields | ||
Iribelle | |||
Lady Angela 1944 栗毛 カナダ |
Hyperion | Gainsborough | |
Selene | |||
Sister Sarah | Abbots Trace | ||
Sarita F-No.14-c |
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