ニューオーリンズ・ホーネッツ
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ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ | |
本拠 | ルイジアナ州ニューオーリンズ |
アリーナ | ニューオーリンズ・アリーナ |
創設 | 1988年 |
チーム史 | シャーロット・ホーネッツ (1988-2002) ニューオーリンズ・ホーネッツ (2002-) |
優勝歴 | 0回 |
ファイナル進出 | 0回 |
地区優勝 | 0回 |
チームカラー | ティール・ブルー、紫、金 |
チームロゴ | 腹にHが書かれたティール・ブルーのスズメバチが、金色のバスケットボールをもっている姿。 |
ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ(New Orleans/Oklahoma City Hornets)は、アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズに本拠を置く全米プロバスケットボール協会 (NBA) のチーム。ウェスタン・カンファレンス、サウスウェスト・ディビジョン所属。
2002年に本拠をニューオーリンズに移して以降のチーム名はニューオーリンズ・ホーネッツだが、2005年のハリケーン・カトリーナの被害により翌シーズンのホーム戦の多くをオクラホマシティで行っており、現在はニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツの名称を用いている。
目次 |
[編集] 歴史
現在のニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツの前身となったシャーロット・ホーネッツは、1988年にノースカロライナ州シャーロットに設立された。シャーロットはアメリカ独立戦争時の激戦の地であり、イギリス軍に抵抗した指揮官がこの街を「スズメバチの巣」と呼んだのが、「スズメバチ」を意味する「ホーネッツ」という名称の始まりである。「ホーネッツ」の名はこのNBAのチームだけでなく、かつてシャーロットに存在した野球やフットボールのチームにも使われていた縁もあった。
創設後数年間は、他の新興チームと同様低い勝率に苦しんだが、1990年にケンドール・ギル、1991年にラリー・ジョンソン、1992年にアロンゾ・モーニングを獲得するとホーネッツの成績は上向き始めた。ラリー・ジョンソンは新人王受賞、モーニングはリーグ有数のセンターへと成長していき、若く才能のある選手を揃えたホーネッツは「未来のブルズ」と呼ばれた。
しかし1990年代半ばを過ぎるとギル、ジョンソン、モーニングは他のチームに移っていき、チームの中心選手はグレン・ライス、アンソニー・メイスン、ブラディー・ディバッツらが担うようになった。チームは成績勝率5割から6割と健闘したが、優勝レースに顔を出すことはなかった。2000年にはチームの主力の一人だったボビー・フィルズを交通事故で失う悲劇があった。
21世紀に入ると、チーム移転の話が持ち上がるようになった。オーナーが起こしたスキャンダルや長年の不振の他、アリーナを巡る問題が取り上げられた。シャーロット・ホーネッツはシャーロット市にホームアリーナの建設を要請していたが、市議会がこれを拒否したことを契機にチームがルイジアナ州ニューオーリンズへ移転することが決定した。チームは2002年よりニューオーリンズ・ホーネッツと改称した。
この時期のホーネッツは、バロン・デイビスやジャマール・マッシュバーンらを中心としていたが、2005年には18勝64敗と大きく負け越し、チームの再編を余儀なくされた。その結果デイビスとマッシュバーンはトレードされ、現在はクリス・ポールらを中心にチーム再建に取り組んでいる。
[編集] 2005年のハリケーン・カトリーナの影響
2005年8月にアメリカ南東部を襲ったハリケーン・カトリーナは、ホーネッツの本拠地ニューオーリンズにも大きな被害をもたらした。これによりホーネッツは新しいホームコートを捜す必要が生じた。ニューオーリンズ・アリーナは、甚大な被害を受け取り壊しが検討されることとなったスーパードームと比べると比較的無傷ではあったが、市議会は復旧作業目的以外での市への立ち入りを規制する決定をしたため使用不可能となった。また、ニューオーリンズ自体の復旧も数ヶ月に及ぶことが予想された。
そのため2005-2006シーズンはホームでの試合の大半をオクラホマ州オクラホマシティ(NBA規準のフォード・センターを持ち、主要なプロチームを持たない)で行うこととなった。使用可能なホームコートとしては、テキサス州バトンルージュのピート・マラヴィッチ・アセンブリ・センターもしくはヒューストンのトヨタ・センターなどもあった。一時的なホーネッツのフランチャイズに関心を示した都市はサンディエゴ、ナッシュヴィル、カンザスシティ、ヴァンクーヴァー(メンフィス・グリズリーズの旧本拠地)等もあった。ホーネッツはコロラド州コロラドスプリングズのアメリカ空軍士官学校でキャンプの2週間を過ごした。このホームコートの大問題をはじめ、2005年はわずか18勝、進まない戦力補強の中、大苦戦は間違いなしとの前評判であったがポールを中心にチームは一致団結、前年の倍以上の勝ち星を挙げ、シンデレラチームと絶賛された。
[編集] シーズンごとの成績
Note: 勝 = 勝利数, 敗 = 敗戦数, % = 勝率 %
シーズン | 勝 | 敗 | % | プレイオフ | 結果 |
---|---|---|---|---|---|
シャーロット・ホーネッツ | |||||
1988-89 | 20 | 62 | .244 | ||
1989-90 | 19 | 63 | .232 | ||
1990-91 | 26 | 56 | .317 | ||
1991-92 | 31 | 51 | .378 | ||
1992-93 | 44 | 38 | .537 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ホーネッツ 3, セルティックス 1 ニックス 4, ホーネッツ 1 |
1993-94 | 41 | 41 | .500 | ||
1994-95 | 50 | 32 | .610 | 1回戦敗退 | ブルズ 3, ホーネッツ 1 |
1995-96 | 41 | 41 | .500 | ||
1996-97 | 54 | 28 | .659 | 1回戦敗退 | ニックス 3, ホーネッツ 0 |
1997-98 | 51 | 31 | .622 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ホーネッツ 3, ホークス 1 ブルズ 4, ホーネッツ 1 |
1998-99 | 26 | 24 | .500 | ||
1999-2000 | 49 | 33 | .598 | 1回戦敗退 | シクサーズ 3, ホーネッツ 1 |
2000-01 | 46 | 36 | .561 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ホーネッツ 3, ヒート 0 バックス 4, ホーネッツ 3 |
2001-02 | 44 | 38 | .537 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ホーネッツ 3, マジック 1 ネッツ 4, ホーネッツ 1 |
ニューオーリンズ・ホーネッツ | |||||
2002-03 | 47 | 35 | .573 | 1回戦敗退 | シクサーズ 4, ホーネッツ 2 |
2003-04 | 41 | 41 | .500 | 1回戦敗退 | ヒート 4, ホーネッツ 3 |
2004-05 | 18 | 64 | .281 | ||
ニューオーリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ | |||||
2005-06 | 38 | 44 | .463 | ||
通算勝敗 | 686 | 758 | .475 | ||
プレイオフ | 25 | 36 | .410 |
[編集] 選手
[編集] 殿堂入りした選手
- ロバート・パリッシュ (Robert Parish)
[編集] 永久欠番
- 6 (Sixth Man) - チームのファン
- 7 ピート・マラビッチ (Pete Maravich): ホーネッツでプレイしたことはないが、かつてニューオーリンズに本拠を置いたニューオーリンズ・ジャズで活躍した
- 13 ボビー・フィルズ (Bobby Phills)
[編集] 往年の名選手
- ケニー・アンダーソン (Kenny Anderson)
- マグシー・ボーグス (Muggsy Bogues)
- レックス・チャップマン (Rex Chapman)
- デル・カリー (Dell Curry)
- ブラディー・ディバッツ(Vlade Divac)
- ラリー・ジョンソン (Larry Johnson)
- アンソニー・メイスン (Anthony Mason)
- アロンゾ・モーニング (Alonzo Mourning)
- グレン・ライス (Glen Rice)
[編集] 現在の所属選手
ヒルトン・アームストロング (Hilton Armstrong)
ブランドン・バス (Brandon Bass)
ラシュアル・バトラー (Rasual Butler)
タイソン・チャンドラー (Tyson Chandler)
ボビー・ジャクソン (Bobby Jackson)
マーク・ジャクソン (Marc Jackson)
リントン・ジョンソン3世 (Linton Johnson III)
アルヴィダス・マシャウスカス (Arvydas Macijauskas)
デズモンド・メイソン (Desmond Mason)
ジャネロ・パーゴ (Jannero Pargo)
クリス・ポール (Chris Paul)
セドリック・シモンズ (Cedric Simmons)
ペジャ・ストヤコヴィッチ (Predrag Stojakovic)
マーカス・ヴィシャウス (Marcus Vinicius)
デビッド・ウェスト (David West)
[編集] コーチ、その他
- バイロン・スコット (Byron Scott)
[編集] 殿堂入り
- なし
[編集] チーム記録
[編集] 外部リンク
National Basketball Association | |
---|---|
イースタン・カンファレンス | |
アトランティック・ディビジョン |
ボストン・セルティックス | ニュージャージー・ネッツ | ニューヨーク・ニックス | フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | トロント・ラプターズ |
セントラル・ディビジョン |
シカゴ・ブルズ | クリーブランド・キャバリアーズ | デトロイト・ピストンズ | インディアナ・ペイサーズ | ミルウォーキー・バックス |
サウスイースト・ディビジョン |
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ウェスタン・カンファレンス | |
ノースウェスト・ディビジョン |
デンバー・ナゲッツ | ミネソタ・ティンバーウルブズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | シアトル・スーパーソニックス | ユタ・ジャズ |
パシフィック・ディビジョン |
ゴールデンステート・ウォリアーズ | ロサンゼルス・クリッパーズ | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | サクラメント・キングス |
サウスウェスト・ディビジョン |
ダラス・マーベリックス | ヒューストン・ロケッツ | メンフィス・グリズリーズ | ニューオーリンズ・ホーネッツ | サンアントニオ・スパーズ |