ツマグロ
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ツマグロ | |||||||||||||||||||||||||||
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![]() Carcharhinus melanopterus |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Carcharhinus melanopterus Quoy & Gaimard, 1824 |
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英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Blacktip reef shark |
ツマグロ Carcharhinus melanopterus (英名:Blacktip reef shark、ブラックチップ・リーフ・シャーク)は、メジロザメ目メジロザメ科に属するサメ。名前の由来は、胸鰭と背鰭、尾鰭の先端にある明瞭な黒色の斑紋である。暖かい海の浅瀬によく出現するが、人を襲うことはない。飼育は容易で、多くの水族館で見ることができる。
目次 |
[編集] 形態
大きいものでは体長2m に達するが、普通は1.5m 程度である。体色は背側が灰色を帯びた薄茶色で腹側は白色。鰭の先端にある黒斑がトレードマークである。黒斑の周りは白くなっており、コントラストがはっきりしているので目立つ。流れるような体のラインは、多くのメジロザメ科のサメに共通するものである。体の中央部には、背中から伸びた1 本の横縞が見える。
[編集] 生態
主にインド洋、紅海、太平洋の暖海域に分布する。サンゴ礁では普通に見られる種で、非常に浅い水深のところまで進入する。チョウチョウウオやハギ、ボラの仲間などサンゴ礁で生活する魚を餌とする。活発に泳ぎ回り、1 尾か数尾の群れで行動する。水面からジャンプしたり(ブリーチング)、顔を出して辺りの様子を伺ったり(スパイ・ホッピング)することが知られている。胎生で16 ヶ月の妊娠期間を経て、雌は一度に
2 ~4 尾の子どもを産む。産まれたての子どもは30 ~50cm の大きさである。
![モルディブのツマグロ](../../../upload/shared/thumb/4/48/Blacktip_reef_shark.jpg/200px-Blacktip_reef_shark.jpg)
[編集] 人との関わり
基本的におとなしい性格でダイバーに興味を示して近寄ってくることもある。いきなり噛み付いたりするようなことはほとんどないが、他のメジロザメ科のサメと同様、恐怖を感じると体をS 字に屈曲させて威嚇行動をとる。この姿勢を見たら、すみやかにその場から立ち去るべきである。ツマグロは人を積極的に襲う種ではないが、恐怖を感じると攻撃してくることがあり、注意が必要。また浅瀬にも進入するので、足を噛まれないように十分注意を払いたい。エプソン品川アクアスタジアムやその他多くの水族館で飼育・展示されている。
ツマグロは混獲などにより数を減らしている。またその鰭はフカヒレスープに使われるため、鰭だけを切り落とされ海に捨てられる。子どもの数が少ないので、一度数が減ると元に戻すには大変な時間がかかる。
[編集] 関連項目
カテゴリ: サメ | 魚類関連のスタブ項目