スキー
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スキーは、2本の専用の板を足に固定し、雪の上を滑らせて歩行し、あるいは斜面を滑走して移動する方法またはその板のこと。またスポーツの一種。
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[編集] 概説
元々は狩人が獲物を追って雪の山野を移動する手段であり、また近代には登山者の山麓での移動手段であったが、やがてスキー自体を楽しむ人々が増えるにつれスキーの練習に適した斜面のある山麓に練習場(ゲレンデ)が出来、やがてもとの目的から独立したスポーツ・レジャーの場としてスキー場と呼ばれるようになった。日本では積雪期にも宿屋が営業する温泉地に愛好者が集まりやがてスキー場として発展した(山形県の五色温泉や長野県の野沢温泉がそのはしり)。
ヨーロッパのアルプス地方で普及したアルペンスキーを楽しむ人口が多いが、クロスカントリースキーやテレマークスキーのような、スカンジナビア半島で発展したノルディックスキーも現在まで根強い人気がある。
[編集] 歴史
スキーの起源は古く、スカンジナビア半島では紀元前2500年ごろの壁画に狩りをする人がスキーを履いた姿が描かれているのが確認されている。
10世紀から11世紀にかけて、バイキングがスキーを軍用に用いたという記録が残っている。
1860年代には、スキー板とスキー靴を固定するビンディングが考案される。1879年には、ノルウェーのオスロにて、初の大規模なスキー大会が開催された。
1907年、ハンネス・シュナイダー(Johannes Schneider)によって、オーストリアのサンアントンなどにスキー学校が設立される。シュナイダーによって、シュテムなどの技術が体系化された。
1924年、フランスのシャモニーにて国際スキー連盟(FIS)が結成される。同年、初の冬季オリンピック大会(シャモニーオリンピック)が開催される。この大会ではクロスカントリースキー、ノルディック複合、スキージャンプがスキー競技として採用されている。アルペン競技は第4回のガルミッシュパルテンキルヒェンオリンピック(1936年)から採用されている。
1990年代後半から、カービングスキーやショートスキーなど、ターンのしやすい新しいスキー板が普及し始めている。
日本では、1911年(明治44年)1月12日に、新潟県上越市において、オーストリアのレルヒ少佐が日本の軍人にスキー技術を伝授したことが始まりと言われているが、静岡県富士宮市にはそれよりも前にスキー教練をしたという話も出てきており、日本での始まりについては諸説ある。
[編集] 必要な用具
スキーで雪上を滑走するために、一般的には以下のような用具が必要である。
- スキー板
- ストック
- スキーブーツ
- ゴーグル
- スキーウェア
- スキーグローブ
- 帽子
[編集] 日本のスキーシーズン
通常のゲレンデだと11月初旬~12月20日頃(狭山スキー場やスノータウンyetiは10月下旬)の間から3月31日~5月のゴールデンウィークあたり。志賀高原の渋峠スキー場や新潟県の苗場スキー場はだいたい5月下旬。長いところだと月山スキー場(4月初旬オープン、7月下旬頃まで営業)などがある。また、この月山スキー場のように冬場に雪が多くて閉鎖されるスキー場もある。
[編集] スキー競技
- アルペンスキー
- ノルディックスキー
- フリースタイルスキー
- バイアスロン
- スピードスキー
- デモスキー
[編集] 関連団体
- 全日本スキー連盟(SAJ)
- 国際スキー連盟(FIS)
- 日本職業スキー教師協会(SIA)