シトロエン・GS
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シトロエン・GSは、フランスの自動車会社シトロエンが製造したセダン型の乗用車。
[編集] 概要
それまでこのクラスの車種を持っていなかったシトロエンが、ラインナップの充実を図るため1970年に発表し、1979年に大幅な改良を加えつつ1986年まで製造。後継車種は1991年発表のZXとなる。
1971年にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。これはシトロエン車として初めての受賞となった。
ボディ形状は基本的に4ドアセダンであったが、ブレークと呼ばれる5ドアのステーションワゴンや3ドアのライトバンも後に追加された。
ボディサイズは、全長4120×全幅1608×全高1349、ホイールベース2550(単位はmm)
エンジンは排気量1015cc、1129cc、1222cc、1299ccで空冷の水平対向エンジンと排気量497.5cc×2で水冷のロータリーエンジン、それらをシトロエン伝統のFF方式で駆動した。全てガソリンエンジンであった。
スピードメーターは左ハンドルはボビン式だったが、イギリス向けの右ハンドルは通常のアナログメーターを備えていた。なお、日本仕様 (西武自動車販売が輸入) はハンドル位置は当初、左右選べるようになっていった。
内外装共にシトロエン社内でデザインされた。空気抵抗を意識し、ルーフがそのまま車体最後部まで延びる独特な形状をしていた。(画像参照)シトロエンは、以降20年間にわたり同様の形状を継承、シトロエン車の特徴であると印象づけることとなった。
上記のような形状からシトロエン=ハッチバックという誤解を多く生んだが、シトロエンが外形上だけで無く実質的に独立したトランクを持たないハッチバック型を小型車以外で本格的に採用するのは遅く1979年発表のGSA、1982年発表のBXからである。
[編集] GSビロトール
一時期、シトロエンがドイツの自動車会社NSUと提携していたことからロータリーエンジンを搭載したGSビロトール(Birotor)が存在した。外装では前後フェンダーにリップが付いたこと、内装ではボビン式スピードメーターではなく一般的なアナログメーターになったことが特徴。
[編集] GSA
GSの改良型として1979年に発表された。基本的にGSであるが、ボディの5ドアハッチバック化やバンパー、フロントグリルの樹脂化など改良が施された。特に内装はメーター回りやダッシュボード、座席に至るまで大幅な改良が加えられた。また、一時期無くなっていたボビン式メーターが復活した。
ボディサイズは、全長4195×全幅1630×全高1350、ホイールベース2555(単位はmm)
エンジンはGS時代に使っていた1222cc、1299ccの空冷水平対向エンジン。
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