クルップK5

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クルップ K5（Krupp K5）こと28cm列車砲K5（28 cm Kanone 5 (E)）は、第二次世界大戦に使用された1930年代のドイツの列車砲である。日本でも有名なレオポルドはそのうちの一両に付けられた固有名詞であり、クルップ K5全体を指す兵器名ではない。

目次 1 概要 2 型式 3 歴史 4 要目 5 関連作品 6 関連項目

[編集] 概要

パリ砲やドーラなどの列車砲を製造したクルップ社により1934年から1945年に25両が製造された。 ドイツ標準規格の民間鉄道網の走行を目標として開発され、クルップ K5系統は一貫して21.5 mの長さを持つ砲身が12輪式ボギー台車2両に跨る形で搭載されている。軍・民間を問わず鉄道網を走行可能であり、連結した形状で通行できない場合には、分離して通行することが可能であった。

[編集] 型式

• 15cm K5M／15cm K5MKu（プロトタイプ、ライフリング：有／無）
• 28cm K5 T10（ライフリング10mm・12条）
• 28cm K5 T7（ライフリング7mm・12条）
• 28cm K5 Vz（ライフリング7mm・60条、ロケット推進弾の使用が可能）
• 31cm K5 gl（試作滑腔砲）

[編集] 歴史

「Anzio Annie」（アンツィオアーニー）とは連合軍側がつけたK5(E)列車砲のあだ名。第二次世界大戦中、連合軍のアンツィオ橋頭堡を数発の砲撃で壊滅状態に追い込み連合軍を震撼させた。ドイツ軍ではロベルト（Robert）とレオポルド（Leopold）と命名されていた。

1944年6月7日、ロベルトとレオポルドは連合軍により鹵獲された。ロベルトは降伏前に砲手によって部分的に破壊されていたが、レオポルドの損傷は比較的軽微であった。鹵獲された2両は米国に輸送されメリーランド州のアバディーン試験場で解析された。その2両を合わせ復元された1両が「レオポルド」として現在もアバディーンの軍事博物館に展示されている。

[編集] 要目

• 口径：283 mm
• サイズ
  • 砲身長：76.1 口径、21.539 m
  • 車両全長：30 m（走行形態）／32 m（砲撃形態）
• 重量
  • 総重量：218 t
  • 砲身重量：85 t
• 射角：+50°
• 砲口修正速度：1120 m/秒
• 射程距離：61 km (38 mi)
• 砲身命数：540発
• 発射速度：1発／3～5分

[編集] 関連作品

• 激戦地　La Legion Dei Dannati（1969年イタリア映画）　クライマックスがアンツィオ橋頭堡を防衛する連合軍によるレオポルド列車砲破壊工作

[編集] 関連項目

• 列車砲
• クルップ社