ガンマ分布
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確率論および統計学において、ガンマ分布 (gamma distribution) は連続確率分布の一種である。ガンマ分布の確率密度関数は、ガンマ関数を用いて次のように表される。
ここで、ガンマ分布の形状母数 k > 0、尺度母数 θ > 0 である。
ガンマ分布の累積分布関数は、不完全ガンマ関数を用いて次のように表される。
ガンマ分布の確率変数を X とするとき、平均 E(X) および分散 V(X) は次のように表される。
ガンマ分布は再生性を有する。すなわち、パラメータに k1 と θ を持つガンマ分布の確率変数を X1、パラメータに k2 と θ を持つガンマ分布の確率変数を X2 とするとき、確率変数が X1 + X2 であるガンマ分布のパラメータは k1 + k2 と θ である。
k が整数である場合、このガンマ分布はアーラン分布となる。特にk = 1 である場合、このガンマ分布はパラメータに θ を持つ指数分布となる。また、パラメータに θ を持つ互いに独立な n 個の指数分布の和は、パラメータに n と θ を持つガンマ分布(アーラン分布)となる。
k が半整数であり、かつ θ = 2 である場合、ガンマ分布はカイ二乗分布となる。