エイケン (企業)
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株式会社エイケン (英語表記:EIKEN Co.,Ltd.)はアニメーション制作および版権管理を主な事業内容とする日本の企業である。
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[編集] 概要・沿革
テレビCM制作会社である日本テレビジョン株式会社(1969年に株式会社テイ・シー・ジェーに改称、以下TCJ)の映画部が前身である。TCJはアニメーションを使ったテレビCMの制作を得意としていたが、テレビCMはアニメから実写での制作が主体となり、1963年、アニメの制作スタッフ活用のために映画部を設立した。虫プロダクション制作の『鉄腕アトム』のヒットにあやかって、『鉄人28号』、『仙人部落』などのテレビシリーズの制作を開始した。1969年、「株式会社テイ・シー・ジェー動画センター」としてTCJから分離独立。1973年に「株式会社エイケン」に商号を変更した。社名は代表取締役社長である村田英憲の名前の音読みからとられものである。[1]
2002年7月、大手広告代理店のアサツー ディ・ケイ (ADK)がエイケンの発行済み株式の70%を取得。同時にフジテレビジョンが10%を取得してADKの系列会社となった。
代表作に長寿テレビシリーズ作品の『サザエさん』がある。2000年前後から他社がアニメーション制作のデジタル化へと移行する中で、手作りの趣を残すためにセル画を使用している。セルへの転写は線が太くなるためトレスマシン等は使用せず、手作業で動画から線を写すハンドトレスで行い、撮影は線画台(撮影台)で撮影を行うなど同作品に関してはアナログ制作を貫いている。また、2005年10月からはハイビジョン放送に対応するため、作画用紙、撮影用フィルムのサイズを変更。ハイビジョンテレシネを行った後、編集・納品を行っている。
[編集] 作品履歴
[編集] TCJ時代
- 仙人部落 (1963年・フジテレビ)
- 鉄人28号 (1963年・フジテレビ、電通企画)
- エイトマン (1963年・TBS)
- スーパージェッター (1965年)
- 宇宙少年ソラン (1965年、TBS)
- 遊星少年パピイ (1965年)
- 遊星仮面 (1966年)
- 冒険ガボテン島 (1967年)
- スカイヤーズ5 (1967年)
- サスケ (1968年、TBS)
- 忍風 (1969年・フジテレビ、ズイヨー映像企画)
[編集] エイケンから
- サザエさん (1969年-・フジテレビ)
- 動物村ものがたり (1970年・NET)
- ばくはつ五郎 (TCJ名義、1970年・TBS)
- のらくろ (TCJ動画センター名義、1970年・フジテレビ)
- 新スカイヤーズ5 (1971年・TBS)
- おんぶおばけ (TCJ動画センター名義、1972年・よみうりテレビ)
- 冒険コロボックル (1973年・よみうりテレビ)
- ジムボタン (1974年・毎日放送)
- ほかほか家族 (1976年-1982年・フジテレビ)
- UFO戦士ダイアポロン (1976年・TBS)
- UFO戦士ダイアポロン2 (1976年・東京12チャンネル)
- イルカと少年 (1980年)
- キャプテン (1980年・日本テレビ)
- どんべえ物語 (1981年・日本テレビ)
- ガラスの仮面 (1984年・日本テレビ)
- 銀河パトロールPJ (1984年・フジテレビ)
- ドタンバのマナー (1984年-1987年・フジテレビ)
- 六三四の剣 (1985年-1986年・テレビ東京)
- ことわざハウス (1987年-1994年・フジテレビ)
- ハーイあっこです (1988年-1992年・朝日放送)
- シートン動物記 (1989年-1990年・日本テレビ)
- コボちゃん (1992年-1994年・よみうりテレビ)
- クッキングパパ (1992年-1995年・朝日放送、アサツー ディ・ケイと共同)
- 親子クラブ (1994年-・フジテレビ)
- いじわるばあさん(第2作) (1996年-1997年・フジテレビ)
- きこちゃんすまいる (1996年-1997年・TBS・実制作はマジックバス)
- 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 (1998年・TBS)
- ゴーゴー五つ子ら・ん・ど (2001年・実制作はマジックバス)
- プレイボール (2005年・実制作はマジックバス)
[編集] 過去の在籍者・アニメーター
[編集] 参考資料
- ↑ 『アニメーションノート No.04』(誠文堂新光社、2006年) ISBN 4-416-80678-7