ウディ・アレン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウッディ・アレン(Woody Allen, 1936年12月1日 - )は、アメリカの映画人。監督、脚本、演技のすべてを手がける。
目次 |
[編集] プロフィール
ニューヨークのブルックリン生まれのユダヤ系アメリカ人。作品は、生まれ育ったニューヨークの文化や暮らし、人々のメンタリティをテーマにすることが多い、しかもそこに住むユダヤ人のそれを主題とする。ユダヤ人であることの差別とそこから来るコンプレックスや、自己意識などを織り込んだコメディを得意とする。
また彼は、ハリウッドに背を向けた映画人としても知られている。『アニー・ホール』(1977年)で、アカデミー監督賞、最優秀作品賞を受賞した時も、授賞式には出なかった。彼が唯一アカデミー賞の授賞式に姿を現したのは、2002年の授賞式で特別プログラムとしてニューヨークを舞台にした作品集の紹介を依頼されたときだけ。それは9月11日のテロで犠牲になった人たちに捧げるオマージュとしての企画で、彼は出演したものの、それが終わると直ちにニューヨークに戻ってしまった。それにも関わらず彼が、アカデミー賞にノミネートされたのは21回、最多の回数である。
ニューヨーク大学で映画を学んだものの成績不振で中退し、ニューヨーク市立大学に入学するがさらに中退。ギャグの投稿をスタートし、スタンダップ・コメディアンを経て、1965年映画『何かいいことないか子猫チャン』で映画デビューを果たした。
時に映画史に残るような傑作も残している。例えば、『ハンナとその姉妹』(1985年、アカデミー賞の脚本賞)など。監督、脚本、主演の三役をこなして成功することが出来た映画人は、チャールズ・チャップリンとオーソン・ウェルズとこのアレンの3人だけだと言われている。演じる際には自らをカリカチュアライズしたようなユダヤ系の神経質なインテリを演じることが多い。
[編集] 家族
映画で共演したダイアン・キートンと付き合っていたが、長く続かず破綻。その後、ミア・ファローと同居するようになるが、彼女の養子の韓国人女性スン・イー(当時21歳)との交際が発覚し、ミアから訴訟を起こされたこともあった。ウディとスン・イーはその後結婚した。近年は、ダイアン・キートンとまた映画で共演している。
[編集] 作品リスト
特に注釈のないものは、監督・脚本・出演のいずれかを担当。
- 何かいいことないか子猫チャン What's New, Pussycat? (1965)
- ホワッツ・アップ・タイガー・リリィ? What's Up, Tiger Lily? (1966)
- 007 カジノ・ロワイヤル Casino Royale (1967)
- 泥棒野郎 Take the Money and Run (1969)
- 水は危険 ハイジャック珍道中 Don't Drink the Water (1969) *原作のみ
- ウディ・アレンのバナナ Bananas (1971)
- ボギー!俺も男だ Play It Again, Sam (1972)
- ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう Everything You Always Wanted to Know About Sex * But Were Afraid to Ask (1972)
- スリーパー Sleeper (1973)
- ウディ・アレンの愛と死 Love and Death (1975)
- ザ・フロント The Front (1976) *出演のみ
- アニー・ホール Annie Hall (1977)
- インテリア Interiors (1978)
- マンハッタン Manhattan (1979)
- スターダスト・メモリー Stardust Memories (1980)
- サマー・ナイト A Midsummer Night's Sex Comedy (1982)
- カメレオンマン Zelig(1983)
- ブロードウェイのダニー・ローズ Broadway Danny Rose (1984)
- カイロの紫のバラ The Purple Rose of Cairo(1985)
- ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters (1986)
- ラジオ・デイズ Radio Days (1987)
- ゴダールのリア王 King Lear (1987) *出演のみ
- セプテンバー September (1988)
- 私の中のもうひとりの私 Another Woman (1989)
- ニューヨーク・ストーリー New York Stories (1989)
- ウディ・アレンの 重罪と軽罪 Crimes and Misdemeanors (1989)
- アリス Alice (1990)
- 結婚記念日 Scenes from a Mall (1991) *出演のみ
- 夫たち、妻たち Husbands and Wives (1992)
- ウディ・アレンの影と霧 Shadows and Fog(1992)
- マンハッタン殺人ミステリー Manhattan Murder Mystery(1993)
- ブロードウェイと銃弾 Bullets Over Broadway (1994)
- トラブル・ボックス Don't Drink The Water (1994)
- 誘惑のアフロディーテ Mighty Aphrodite (1995)
- サンシャイン・ボーイズ The Sunshine Boys (1995)
- 世界中がアイ・ラヴ・ユー Everyone Says I Love You'7 (1996)
- 地球は女で回ってる Deconstructing Harry(1997)
- セレブリティ Celebrity (1998)
- ワイルド・マン・ブルース Wild Man Blues (1998)
- インポスターズ The Impostors (1998) *出演のみ
- アンツ Antz (1998) *出演のみ
- ギター弾きの恋 Sweet and Lowdown (1999)
- おいしい生活 Small Time Crooks (2000)
- ヴァージン・ハンド Picking Up the Pieces (2000) *出演のみ
- スコルピオンの恋まじない The Curse of the Jade Scorpion (2001)
- Stanley Kubrick: A Life in Pictures Stanley Kubrick: A Life in Pictures (2001) *出演のみ
- さよなら、さよならハリウッド Hollywood Ending (2002)
- 僕のニューヨークライフ Anything Else (2003)
- メリンダとメリンダ Melinda and Melinda (2004)
- マッチポイント Match Point (2005)
- Scoop (2006)
[編集] CM
- 西武百貨店 『おいしい生活』(1982)
キャッチコピーは糸井重里が担当。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国の俳優 | アメリカ合衆国の映画監督 | ユダヤ系アメリカ人 | ニューヨーク州の人物 | 1936年生