街道をゆく
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
街道をゆく(かいどうをゆく)は、司馬遼太郎による短編紀行集。1971年(昭和46年)から1996年(平成8年)まで週刊朝日に連載された。司馬が47歳の時に連載を開始し、司馬の死によって『濃尾参州記』が絶筆となった。
街道をゆくは、日本国内ばかりでなくアイルランド・オランダ・アメリカ・モンゴル・中国・韓国・台湾などの各地を訪ねた旅行記であり、その地の歴史・地理・人物に焦点をあてることで、司馬独自の歴史や文化に対する視点を読者に投げかけている。また、表題に現れているとおり、街道・みちに視点を傾けることで、交通という視点から、日本そして世界の歴史を展望するのが、この紀行集の特徴である。
一方『台湾紀行』では、司馬にしては珍しく台湾問題という政治問題について、彼独自の直裁的な意見を表明した。特に、当時の李登輝総統と対談(「場所の悲哀」)し、李登輝が、総統就任後初めて台湾の本土化政策に言及すれば、司馬は両岸問題に対する中国の姿勢を批判した。対談の内容が明らかになると、中国及び台湾、日本、アメリカで大きな波紋を巻き起こした。
1985年には『南蛮のみち』で日本文学大賞を受賞した。
なお、『台湾紀行』を除く作品の大部分がNHKで映像化されている。
挿絵は、1971年1月から1990年2月までが須田剋太、1990年9月から1991年7月までが桑野博利、1991年8月から1996年3月までが安野光雅の各氏が担当した。
[編集] 作品リスト
単行本
|
朝日ビジュアルシリーズ
|
[編集] テレビ放送
- 1997年10月-1998年3月 NHK総合テレビジョン・NHKスペシャルで毎月1回程度放送(1回50分)
- 1998年10月-1999年3月 同上
- 1999年4月-2000年3月 NHK教育テレビジョンで毎週放送(1回30分)