肛門
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肛門(こうもん、エイナル(英語形容詞:anal)、エイナス(英語名詞:anus))は、解剖学的には直腸の体外への開口部。肛門括約筋によって制御される。
表面は粘膜でおおわれ、その外側に内肛門括約筋、外肛門括約筋がある。 内肛門括約筋は不随意筋で、自らの意思では動かせず、常に締まる状態にある。 外肛門括約筋は随意筋で、自らの意思で動かせ、排泄等の場合に寄与する。
周囲には静脈叢(そう)と呼ばれる静脈が集まる部分がある。 人間は二足歩行のため、身体の下部に位置するこの部分はうっ血しやすく、しばしば痔の原因となる。
直腸と皮膚の境目になる部分には歯状線と呼ばれるギザギザの線がある。
糞便を排泄するのが肛門の主な役割であるが、男女ともに性的な快感を得ることが出来る部位でもある。 男性の場合、ここに指や綿棒などを挿入することで前立腺を効率良く刺激することが出来、快感が得られる。
ヒトは進化の流れを辿ると口よりも肛門の方が先に発生している新口動物である[要出典]。これはつまり口が発生するまでは肛門がいわゆる口の役目を果たしていた(今我々の肛門にあたる穴から食物を摂取していた)ということで、仕組みとしてはイソギンチャクの消化管の構造を思い浮かべるとちょうどよい。胎児の成育過程を見ても肛門が口に先んじて形成されることも、この論拠の一つである。
ヒトの肛門は臀部の間、会陰の後方に位置している。 肛門に関連した疾病としては、痔や肛門癌がある。 何らかの理由により肛門を切除した場合は人工肛門が用いられる。
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