北野大
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北野 大(きたの まさる、1942年5月29日 - )は、東京都足立区出身のタレント、コメンテーター、学位は工学博士。明治大学理工学部応用化学科教授。専門は環境化学。三桂所属。お笑いタレント、映画監督のビートたけし(北野 武)(以下は「武」表記)は実弟であり、北野井子は姪である。愛称は『北野先生』又は『まー兄ちゃん』。大橋巨泉からは「まーちゃん」と呼ばれている。テレビ出演の際には「お兄さん」で通っている。また弟の北野武からは当たり前だが『兄貴』と呼ばれている。小さい頃は『大』と呼び捨てにされていた(現在でも、テレビでこの呼び方をたまにすることがある)。兄弟の中で下から2番目であったので、上の兄弟の呼び方をそのまま武が使ったためである。
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[編集] 人物
東京都立上野高等学校、明治大学工学部工業化学科卒業後、大正製薬勤務を経て、1972年、東京都立大学大学院工学研究科工業化学専攻博士課程を修了。
修了後は分析化学の専門家として、財団法人化学品検査協会(現:財団法人化学物質評価研究機構)に勤務する傍ら、弟の武の縁で司会者の大橋巨泉に見出され、タレント活動を始める。クイズダービー出演後は「関口宏のサンデーモーニング」のコメンテーターを務めたり、「マジカル頭脳パワー」などのクイズ番組系の出演などがある。また「平成教育委員会」・「スーパークイズスペシャル」などでは、まれに弟の武との共演もしていた。現在では「ワイド!スクランブル」のコメンテーター(木曜日のみ)として出演中である。
財団法人化学品検査協会では、主任研究員を勤め、淑徳大学国際コミュニケーション学部教授を経て、2006年度より明治大学理工学部応用化学科専任教授に就任する。http://www.isc.meiji.ac.jp/~chem/kitano/kitano.html
[編集] クイズダービーの出演
大橋巨泉司会の人気クイズ番組だった「クイズダービー」には、かつて4代目1枠のレギュラー解答者として出演した。それ以前にも1988年2月6日放送時に、出場者が博士号に関係した人達の大会という事で、北野も5枠ゲスト解答者として一度登場している。ちなみその北野の5枠ゲスト時の正答率は、なんと6勝2敗・7割5分というかなりの好成績だったが(北野の得意な分野の出題が多かったせいも有る)、1枠レギュラーとなってからの正答率は2割7分3厘(平均2勝6敗ペース)で、可もなく不可もなくといった成績となっている。
北野は以前の1枠レギュラー・篠沢秀夫程多くは無かったが、やはり「1人を除いてみんな同じ答え」の1人だけ不正解によく該当していた(特に三択問題や歌詞問題で該当)。巨泉からそう言われた時、北野はよく左隣の2枠レギュラー・井森美幸と向かい合っては、二人で一緒に苦笑いを浮かべていたという。篠沢とは違って成績が悪かった時はとても悔しがっていた。しかも井森より北野の方が成績が悪い時は、彼女に得意げにされていた時もあった。一方で北野は、正解すると自慢そうに解答の理由を説明するのは篠沢と同様であったが、逆に不正解となり納得いかないと北野は巨泉に対して「どうしてなんですか?理由がよく分かりません!」とよく不満そうな表情を浮かべていた(反対に納得して微笑み頷くケースも有ったが)。その度に巨泉は「困った人ですねえ、北野さんは...」と呆れていた。
また大橋巨泉からは、名前の逆読み「大野北(おおの・ぺー)さん」や「北野ダイさん」と呼ばれたこともあった(主に珍解答を書いた時)。ちなみに、「大野北」の命名のきっかけは、1988年9月17日放送時に出場者側に座った、東京五輪重量挙げ金メダリストの三宅義信が、「北野大」のボードを持ちながら「大野さん、オオノさん!」と小声で指名したのがマイクで大きく聞こえてしまった。その後同じく出場者側だった、モントリオール五輪女子バレーボール金メダリストの白井貴子が「じゃあ、おおの・ぺーさんに500点!」と指名した。それぞれ二人の言葉に巨泉は「良いね!オオノ・ペーさんにしましょう!!」と大ウケしていた。
1989年1月14日放送時、「空気中からある物質を採取し、ある鉱石を作り出す」という三択問題(正解は炭素からダイヤモンド)の際には、化学者である北野なら当然知っていると判断した巨泉は、北野の倍率を1倍にした(井森美幸は7倍、はらたいらは2倍、竹下景子は3倍、当時ゲストの藤吉久美子は5倍)。三択で1倍の表示は珍しいが、北野はもちろん正解した(正解者は北野と竹下の二人)。そして、巨泉から詳しく説明してもらえないかと依頼され、北野は懇切丁寧に解説していた。
[編集] 余談として
[編集] 著書
- 『化学分析のしかた考え方』(オーム社 1982年)
- 『ドクター北野の地球なんでも好奇心』
- 『生活と水』
- 『循環型社会への提言』(共著)
- 『なぜかたけしの兄です』
- 『北野家の訓え』
- 『人間・環境・地球-化学物質と安全性-』(共著)
- 『人間・環境・安全―くらしの安全科学―』(共著)
- 『資源・エネルギーと循環型社会』(編著)
[編集] 主な出演
[編集] テレビ
- 北野大のえーコロジー(青森朝日放送)
- クイズダービー解答者(TBS) レギュラー期間は1988年8月6日から1991年7月13日、1992年12月19日の最終回にも登場
- 関口宏のサンデーモーニング(TBS) コメンテーター
- ウォッチ!コメンテーター(TBS)
- マジカル頭脳パワー!!解答者(日本テレビ)
- タイムショック21(テレビ朝日 以後のスペシャル版タイムショック含む)解説
- ワイド!スクランブルコメンテーター(テレビ朝日)
- 趣味悠々・デジタルカメラ入門(2005年4月~5月 NHK教育テレビジョン 進行兼生徒)
[編集] ラジオ
- 北野大の聴いて納得ゼミナール(ニッポン放送・高田文夫のラジオビバリー昼ズ内)
[編集] 北野大を演じた人物
- 寒河江幸弘(『菊次郎とさき(スペシャルドラマ版)』)
- 若葉竜也(子役・第1シリーズ)→村上雄太(少年時代・第2シリーズ)→平山広行(青年時代・第2シリーズ) (『菊次郎とさき(レギュラー放送版」)』)