京阪10000系電車
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京阪10000系電車 | |
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京阪10000系(河内森駅にて撮影) | |
両数 | 4両 |
起動加速度 | 3.0km/h/s |
営業最高速度 | 105km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
減速度 | |
車両定員 | |
編成定員 | |
全長 | |
全幅 | |
全高 | |
車両重量 | |
編成重量 | |
軌間 | |
電気方式 | |
駆動装置 | |
モーター出力 | |
編成出力 | |
歯車比 | |
制御装置 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
ブレーキ方式 | |
保安装置 | 京阪形ATS |
備考 |
京阪10000系電車(けいはん10000けいでんしゃ)は、京阪電気鉄道の通勤形電車である。2002年(平成14年)4月15日の開業記念日に合わせて営業運転を開始した。
目次 |
[編集] 概要
近年老朽化が目立って来た1900系や2600系の置き換えを目的として新造された。主に支線である宇治線と交野線で運用されているが、2006年4月16日改正以降本線の原則営業列車は運用変更時を除き存在しない。
車体はアルミ製で7200系をベースにしているが、7200系に比較すると廃車となった2600系部品の再利用などで大幅なコストダウンが図られている点が異なっている。床面を20mm下げたことによりホームとの段差の解消を図っている。台車には防音車輪を採用して騒音低減を図った。先頭車の前面形状は7200系や9000系と同一である。最高速度は120km/h(運用上は105km/h)、起動加速度は3.0km/h/sである。
外部塗装は従来の緑の濃淡のツートンカラーから45年ぶりに変更され、青緑の「ターコイズグリーン」一色となった。この際立った塗装の他に、先頭車両の側面部に銀文字で「KEIHAN」のロゴが入っている。
制御装置は東洋電機製造製IGBT素子によるVVVFインバータ制御で、京津線用としては800系で採用実績があるが、京阪線用としては初採用となった。2200系に比較すると45%の電力削減となり、省電力化が図られている。
編成中の電動車(M)と付随車(T)の両数は2M2T(Mc-T-T-Mc)である。
また、編成中に異なる電源方式のコンプレッサー(空気圧縮機)を搭載している点も本系列の特徴の一つである。これは編成中に三相交流電源となるSIV(静止型インバータ)が1台のみの搭載で、編成中に2基あるコンプレッサーの双方とも三相交流式にしてしまうとSIVが故障した際にドアエンジンや空気ブレーキ用の圧縮空気が供給されなくなるため、あえて1基を直流式にしたことによる。
内装は基本的に7200系に準じたものとなっている。座席は7200系・9000系・5000系(98リフレッシュ車)は背面が緑、座面が青の2色シートであったが、本形式では青色一色となった。LED案内表示器は中之島線への対応のためか、マップ式表示ではなく、スクロール表示のみとした。なお、7200系・9000系・5000系も順次この仕様に変更している。
また、10004F以降の室内灯は難燃性基準の改正により蛍光灯カバーが省略されている。10004F以降の一部の車両には京阪で初めてフラット防止装置を試験的に導入(10004Fは導入確認済み)、側窓はコスト低減と利用客の使用頻度が低かった事を理由にパワーウインドウを廃止して一部固定窓化され、窓ガラスはUVカットガラスとされた。加えてフルオートエアコンを採用し、車内環境の快適化を図った。ドアガラスも複層ガラスとしている。
さらに、ワンマン運転を実施することを見据えて自動車内放送装置(7200系・9000系も自動放送に対応)を搭載している。
なお、1次車は機器の一部に1900系や2600系からの流用品があるが、2次車はすべて新規のものである。
試乗車会説明より4+4の8連で運行することもありえる。
[編集] 現状
本系列にはワンマン運転対応機器が搭載されているが、京阪電鉄発表の報道資料によると、これは2006年を目処に宇治線や交野線でワンマン運転を実施する予定となっているのを見越してとのことである。2002年の営業運転開始直後にワンマン運転時の使用を想定した「中書島⇔宇治」「枚方市⇔私市」の行先幕を表示して運行したが、誤乗が相次いだことにより、わずか数日で通常の表示に戻された。 なお10004F以降は「K特急」幕が用意されている。
2006年4月16日のダイヤ改正に合わせて、一部を仕様変更した4年ぶりの増備車である第4~6編成が投入された。開業記念日と10000系初登場日に併せ、改正前日の4月15日より10004Fが、続いて翌5月3日に10005Fが、23日に10006Fがそれぞれ営業運転を開始した。2006年11月現在、4両編成6本(計24両)が在籍する。
[編集] その他
- 2002年8月には立命館宇治高等学校の校舎移転による小型の広告が10001編成に貼り付けられ、ヘッドマークも取り付けられていた。
- 2003年8~9月まで10001編成はダイヤ改正の告知の広告が貼られていた。
- 2006年3月まで10001編成はe-kenet PiTaPaのラッピングが施されたe-kenet PiTaPa trainが運行されていた。
- 2006年1月4日には車両故障によるダイヤ乱れにより、10001編成がK特急「おりひめ」の1本に充当された。4両編成のK特急運用はこれが初めてである。
- 10003編成は2006年7月29日より「きかんしゃトーマスとなかまたち」ラッピングとなり、初日には特別に運用変更で本線区間急行で運用した(一部時間帯のみ)。同年8月10日には運用変更で準急「ひこぼし」の運用に2本入った。また同年11月19日にもファミリーレールフェア直通臨時列車で天満橋から寝屋川車庫まで運行し、約2ヶ月ぶりに本線を走行した。
[編集] 外部リンク
京阪電気鉄道の車両 |
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現用車両 |
京阪線 特急車:8000系,3000系 通勤車:10000系,9000系,7200系,7000系,6000系,5000系,2600系,2400系,2200系,1900系,1000系(3代) 鋼索線1・2号(2代) 京津線・石山坂本線:800系(2代),700形(3代),600形(3代) |
過去の車両 |
京阪線:1形,16号(貴賓車),100形,200形,300形(初代、初代1000形),500形(初代、旧1500形),600形(初代、旧1550形),700形(初代、旧1580形),1000系(2代),250形,1300系,1700系,1800系(初代、元特急用),1810系(元特急用),1650形,2000系(スーパーカー),600系(2代),700系(2代),1800系(2代),1・2号(初代) 鋼索線:1・2号(初代) 京津線・石山坂本線:20形,30形,50形,60形(びわこ号),70形,80形,800形(初代),260形,300形(2代),350形,500形(2代) |
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