スーパーロボット大戦F
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スーパーロボット大戦F スーパーロボット大戦F完結編 |
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ジャンル | シミュレーションRPG |
対応機種 | セガサターン プレイステーション |
開発元 | ウィンキーソフト |
発売元 | バンプレスト |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
発売日 | 1997年9月25日(SS版) 1998年4月23日(完結編SS版) 1998年12月10日(PS版) 1999年4月15日(完結編PS版) |
価格 | 6800円 |
対象年齢 | なし |
『スーパーロボット大戦F』、『スーパーロボット大戦F完結編』(以後『F』『F完結編』)は、バンプレストから発売された『スーパーロボット大戦シリーズ』の一つ。
目次 |
[編集] 概要
物語的には『第3次スーパーロボット大戦』(以後『第3次』)及び『スーパーロボット大戦EX』(以後『EX』)の続編であり、スーパーファミコンやプレイステーションで先に発売された『第4次スーパーロボット大戦』(以後『第4次』)のリメイク作品である。しかし参戦作品が多数入れ替えられたことやシナリオにかなりの手直しが入っている為、実質上は新規作品に近い。Fの文字は『第5次』を意味するFifthと、第2次から始まったシリーズの完結編を意味するFinalの頭文字とされる。
『F』の制作が大幅に遅れたことから、シリーズ完結は『F完結編』に持ち越されることになった。しかし『F』発売間近にそれを発表したことから、関係者内外に混乱を招いた。
『第4次』とは違い、『EX』までに死亡した筈のボス敵の一部が復活して出てくるのも特徴の一つ。
オリジナルイベントが『第4次』よりも強化されており、『新世紀エヴァンゲリオン』の監督である庵野秀明が自ら進んで提案した「ブライトがシンジを修正する」というイベントもある。また後のPS・PS2でのシリーズでは恒例の『DVE』(ドラマチック・ボイス・イベント)は本作が初。記念すべき最初のDVEはボスの「ジャンジャジャーン」であった。
基地攻略などの一部シナリオでは前・後編シナリオが採用され、前編に出撃したキャラは後編で気力が著しく低下するという要素が組み込まれた(シナリオ終了前に補給や戦艦への搭載でわざと気力を100以下に下げる事で防ぐ事が可能)。
難易度については、『第4次』の終盤の敵が序盤から登場するなどかなり高め。しかし後述するバランスの面からも、その評価は真っ二つに分かれた。
『第4次』と違いキャラクター図鑑にはゲーム内で実際に登場したキャラクターのみ登録されるようになった。またボタンを押すとキャラクターがセリフを喋る「ひとことモード」が搭載された。基本的に喋るのはパイロット登録されているキャラクター、及び担当声優がパイロットも演じているサブキャラクターのみだが、セシリーがいるのに喋らないサリィ・ポォとパイロットではないのに喋るハサウェイ・ノアは例外。また、喋るセリフがランダムのため、同じセリフを連呼し続ける可能性もあるなどいくつか問題がある。
本作は『マジンガーZ』、『グレートマジンガー』に続く第3の正統派マジンガー作品『マジンカイザー』のデビュー作でもある。
『新スーパーロボット大戦』(以後『新』)において代役声優が不評だった為か、声優はほぼ全てのキャラでオリジナルキャストが起用されている。そのため『聖戦士ダンバイン』のガラリアのように、『第4次』で登場しながらもオリジナルキャストが起用できないために登場しないキャラも存在する。『聖戦士ダンバイン』のダーのみ代役声優が起用されている。トッド役の逢坂秀実は締め切りギリギリまで連絡先が不明だった為、一時期は出演が危ぶまれていたらしい。
『新世紀エヴァンゲリオン』の番組スポンサーがセガであったことから、当初はセガサターン版のみの発売と思われていた。しかしほぼ1年後にプレイステーションにも移植されている。なおSS版における『F』から『F完結編』への変更点は、移植時に『F完結編』仕様で統一されている。なおPS版についてはPS本体のCD-ROM読み込み速度がSSに比べてかなり遅く、またキャッシュも効かない為、戦闘やイベントの度に待たされる。内蔵音源の性能の違いによるBGMのクォリティの低下もよく話題に上る。全滅プレイの仕様が変更になり、PS版ではマップ上のでセーブが可能なタイミングはシナリオ開始直後のみになっている。SS版にあったバグが修正されているが、後述する「夢バグ」等のプレイヤー側に有利になる物も無くなっている。PSには内蔵時計が無い為、エヴァンゲリオンキャラが祝福してくれる誕生日イベントが無くなっている。
PS版発売時には第○次シリーズのデータベースソフト『全スーパーロボット大戦 電視大百科』が発売された。発売時に前作のSFCソフトが入手困難になっていた為の措置である。またPS版の『F』・『F完結編』と揃えることで、復刻版超合金マジンガーZのプレゼントキャンペーンに応募する事が出来た。
[編集] 参戦作品
[編集] 一覧
[編集] 解説
新規参戦は『新世紀エヴァンゲリオン』、『伝説巨神イデオン』、『トップをねらえ!』、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の4作。ただし『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』は、隠しユニットのウイングゼロカスタムと敵ユニットのトールギスIIIしか登場せず、正式な参戦作品扱いではない。制作期間とゲーム容量に若干の余裕ができた為のボーナス参戦である。
これらの作品と引き換えに、『第4次』で参戦していた『UFOロボ グレンダイザー』、『勇者ライディーン』、『闘将ダイモス』、『無敵超人ザンボット3』の4作品は参戦を見送られた。特に『グレンダイザー』、『ライディーン』は本作品の前日談である『第3次』や『EX』で登場したにも関わらず、完全に存在を無視されている。後のαシリーズでも似たような事例はあるが、「別の場所で戦っている」「今は平和に暮らしている」などのフォローが入っている。
完結が『F完結編』に持ち越された影響で、『伝説巨神イデオン』、『トップをねらえ!』は『F完結編』からの参戦となった。この他、『グレートマジンガー』、『機動戦士ガンダムZZ』、『機動戦士ガンダムF91』、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』、『無敵鋼人ダイターン3』も『F完結編』まで主役級ユニットが登場しない。
『無敵鋼人ダイターン3』と『トップをねらえ!』は原作での敵が一切出てこないいるだけ参戦である。特に『ダイターン3』は、『第4次』で敵組織のメガノイドがシナリオにも深く関わるほどの主役級扱いだったことを考えると、事実上の一兵卒降格にも等しい。ただし破嵐財閥の設定はほぼそのままである。
[編集] システム
ゲームシステムは『第4次』のものをベースに、『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』で導入された要素の一部を導入している。特に修理装置・補給装置でも経験値が入るようになったことで、メタスやボスボロットなどのサポート機体を活用してパイロットを格段に育てやすくなり、ゲーム中の重要度が大きく増した。但し『F』でのレベルアップは一律レベル40まで。その一方でこれらの機体に乗り換え可能な宇宙世紀パイロットとマジンガー系パイロットだけが修理・補給経験値の恩恵で突出したレベルにまで成長し、他作品のパイロットとのバランス不均衡を生じさせる原因ともなった。しかし、本作以後もシリーズは修理・補給経験値システムを綿々と継承し続けており、ライトユーザーからの支持も篤い現状で、旧シリーズにおける弾数制への回帰はもはやありえないと言っていいだろう。
『F完結編』では修理・補給経験値システムに加え「MAPクリア後の残り精神ポイント×2」という、後のシリーズにも見られない独自の経験値システムがあった。なるべく精神ポイントを消費せずにクリアした方がいかにもお得であるかのような設定だが、近年の低難易度作品ならともかく中盤を過ぎてからの本作敵ユニットのインフレ性能を前にしては悠長な精神コマンド封じプレイなどほぼ不可能であり、プレイヤーにとってはプレイの爽快感を著しく削がれると共に寧ろ何か損をしたような印象すら与える逆効果を生んでいた。
従来は一律2個だった強化パーツのスロット数が、ユニット性能によって1~4個に初めて差別化された。貧弱なサポートユニットほど多くのパーツが付けられる恩典により能力底上げもかなり楽になった。
『F』はユニット改造・武器改造が共に5段階止まり。『F完結編』はシナリオが終盤近くまで進むと漸く10段階までの改造が可能になる。全項目を10段階改造後には更に資金を投入することで、ボーナス性能を追加させることも可能。武器改造は一括ではなく武器ごとに個別改造するタイプ。攻撃力によって4タイプの改造費用テーブルに分けられている。また特定の武器を10段階改造することで追加武器が手に入る。
原作またはゲーム内設定で恋愛関係にあるパイロット同士(例:兜甲児と弓さやか)が2マス以内に近づくと、そのパイロットに若干の攻撃力&防御力UP補正が付くという隠し要素「パートナー補正(仮称)」が、シリーズを通じ初めて実装されていた。しかしメーカーからの公式発表もなく、当時のゲーム情報誌や攻略本等では全く紹介されておらず、肝心の効果の程もゲーム画面上でハッキリ数値や文字情報、ゲーム内演出エフェクトとして視認できないので、殆どのプレイヤーはシステムの存在そのものに気付かなかったと思われる。この反省を踏まえ、後の『64』では画面上で効果が明瞭に描かれるように修正されていた。スパロボアンソロジー等ではこれを「ラブラブパートナーシステム」と呼んでいる物もあった。
[編集] スタッフ
[編集] オリジナルキャラクター&メカニック
[編集] キャラクター
河野さち子が『第4次』の登場キャラクターのデザインリファインを担当したことで、主人公側・ゲスト側共によりセックスアピール面が強調された容姿となっている。ゲーム開始時に主人公・副主人公共に、表示グラフィックを河野デザインまたは湖川デザイン(『第4次』と共通)から選べる。しかし河野デザインでは何故かグレースとミーナのグラフィックが入れ替わっている。
覚える精神コマンドはリアル系・スーパー系の変化のみで主人公・副主人公共に固定であり、『第4次』にあった誕生日や血液型による変化はオミットされている。特にリアル系は主人公・副主人公共に命中系のコマンドを一切覚えないので要注意である。
詳しい設定等については『第4次』及び、バンプレストオリジナルのキャラクター一覧を参照のこと。
[編集] メカニック
主人公側では『第4次』からゲシュペンストやグルンガストのスペックに若干の手が加えられた上、グルンガストのカラーリング変更ができなくなっている。また機体名に合わせて名前も変わった「グルンガストビーム」は、戦闘シーンで音声が入るようになったため「ファイナルビーム」で固定されている。
ゲスト側は『第4次』のものに、グレイターキンII、ゼイドラム、ビュードリファー、オーグバリューが追加された。なお、バラン・シュナイルは『第4次』同様に登場するも、カラーリングが変更されている。
詳しい設定等についてはバンプレストオリジナルを参照のこと。
[編集] 評価
[編集] シナリオ
『新』に続き二度目の参戦となり、大幅に登場人物やユニットが増えた『新機動戦記ガンダムW』であるが、原作では主人公側のヒイロ達が当初は敵で、敵側であるゼクス達が味方という変則的な登場となった。ヒイロ達を仲間にするには、『新』ほどではないが少々複雑な説得イベントをこなさなければならない。またルートによっては、シナリオ中盤に仲間を離脱したヒイロ、トロワ、カトルがそのまま戻らずにエンディングを迎えてしまう。
ガンダムW勢以上に煩雑な説得イベントを必要とするトッド・ギネス。しかも『F』の時点からフラグを立てておかねばならず、『F完結編』のみのプレイでは仲間にすることができない。そこそこ強いパイロットではあるが、苦労した割りに乗機ライネック共々「敵だと強いが味方だと今イチ」の典型的な例でもある(尤も、聖戦士自体が貴重でさらにバグ技でビルバインを増殖する事が出来るので機体も困らないのだが)。そもそも原作でも最後まで敵対し、仲間になるキャラではなかっただけに、何故あそこまで複雑な手順を踏まねばならないのか理解に苦しんだプレイヤーは少なくないと思われる(とは言え、トッドを仲間にするイベント自体は『EX』で既に存在した。さらに以後のスパロボでも基本的にトッドは仲間に出来ない事の方が珍しい)。
ゲーム開始時に主人公の恋人が「いない」を選択すると、副主人公は『F完結編』にも最後まで登場せず、何のイベントも無いまま完全にスルーされてしまう。『第4次』のように、後のイベントで登場して仲間になる展開に期待を込めて選択し、寂しくエンディングを迎えて拍子抜けや落胆したプレイヤーは少なくないと思われる。しかも、スーパー系だと恋人がゲシュペンストMk-IIを持ってきてくれるので、そのイベントが消滅して完結編まで手に入らなくなってしまう。
[編集] グラフィック
キャラクター顔グラフィックのサイズが大きくなったことも手伝い、顔グラフィックのレベルは『第4次』までと比べると遥かに向上している。この頃になると原作キャラクターデザイナーの画風再現を意識したものが製作されるようになった。例を挙げれば『重戦機エルガイム』の面々などは、永野護による当時のデザインと後年の画風を折衷したかのような出来映えになっている。
主人公、もしくはそれに準ずる重要キャラクターには複数パターンの表情が用意されるようになり、戦闘時の臨場感が増した。
[編集] BGM
概ね『第4次』を元にアレンジが加えられており、特にSS版のものは完成度が高い。しかしPS版は内蔵音源の関係で、SS版に比べると音質や再現度が著しく劣化している。アムロやブライト等の逆襲のシャアの登場キャラのテーマや、ゲスト軍のボスキャラのテーマ(曲名:Violent Battle)等は、曲自体が別物に差し換えられている。
[編集] バランス
悪い意味で、敵ユニット側の命中率や回避率の計算が『第4次』よりも厳密になっている為、自機の命中率や回避率が90%以上で敵機がそれぞれ10%以下でも自機の攻撃が当たらず、逆に敵機の攻撃を食らってしまうことが多々ある。また切り払いの発生率も高く、切り払い能力を持った敵には高確率で攻撃が切り払いされてしまう。これらの要素が重なって、プレイヤーの爽快感を失わせる原因となった。
『F完結編』の中盤以降になると、ザコ敵が原作の描写や設定からは考えられないほど高い性能を持ったものだけになる。特にモビルスーツが相手の場合は先述の理由もあって、スーパー系は精神コマンドの『必中』なしでは攻撃を一切当てられない。リアル系でも『集中』が必須になるほど回避率は高く設定されており、終盤のボス敵には集中を使っても、命中率が5%しか出なくなってしまうことすらあった。さらにニュータイプ(強化人間)、聖戦士等の技能がLV制になり、一部の例外を除いて最終的には彼ら以外は殆ど役に立たないとまで言われるようになったのも、本作からである(ニュータイプ至上主義とも言われた)。この点は後の『スーパーロボット大戦α』で修正された。
後半の戦場は宇宙が中心になるが、地形適応が宇宙BのユニットはMSなどの宇宙Aのユニットに比べて攻撃力と防御力が20%も低くなる為、多くのスーパーロボットが弱体化する一因となっている。特にゴーショーグンは原作でも宇宙空間で活躍しており、主題歌で「宇宙スペースナンバーワン」と歌われているにも関わらず、宇宙Bなのは疑問が残る所である。
デフォルトの数値設定によって度合いは変わるにしても、終盤の敵ユニットの運動性・装甲値の異常なまでの高さは本作のインフレ具合を象徴している。ただしボスユニットのHPに関しては、近作に比べれば妥当な方ではある。例:ヴァルシオン(運動性310・装甲6500)、バラン・シュナイル(運動性300・装甲6500)
『第4次』までは「獲得経験値と獲得資金が2倍になる」だった『幸運』の効果が、本作では「獲得資金が2倍になる」に変更、「獲得経験値が2倍になる」は新たな精神コマンド『努力』に割り振られている。『第4次』までに慣れ親しんでいたプレイヤーには却ってパイロットを育てにくい原因の一つとなった。マップ兵器で敵ユニットをまとめて倒した場合の獲得経験値にリミッターが掛かっており、『第4次』のような急激なレベルアップも不可能になっている。
精神コマンド『奇跡』の消費精神ポイントが100に激増。『第4次』の40ポイントから一気に2・5倍となり、例え覚えてもおいそれとは使用できないことに。そもそもこの精神コマンドは得られる効果の凄まじさに比しての消費ポイントの低さ自体が”奇跡”だったのであり、プレイヤーにとっての大いなる魅力だったことを踏まえると妙に世知辛い修正と映ってしまう。これも又『第4次』以来のプレイヤーの爽快感を失わせる原因の一つとなった。
レベル60を超えると必要経験値が2倍になるが、二回行動レベルを60以上に設定して念入りに二回行動できないように調整されているキャラがいる。1レベルごとに1上がる『反応』の数値がが200を超えると二回行動できるようになっているが、スーパー系などを中心に、あらかじめ設定された二回行動可能レベルに達するまで199で止まるキャラがいる。反応の数値は命中・回避に影響を与える為、早々に二回行動が可能になり反応が上がり続けるニュータイプとの能力差が生まれる原因の一つとなっている。
戦闘やイベントで得られる資金額に比べ、ユニット改造必要額が高過ぎる。特に6段階目からの改造必要額は鰻登りに上がっていくので、自軍ユニット全機に10段階改造+ボーナス性能を施すことは、いわゆる全滅プレイなしには絶対に不可能。また武器改造費も一括タイプではなく個別タイプである割に高く、フル改造後の追加武装への道程は非常に険しい。
難易度が高く参戦作品数が多いにも関わらず、出撃可能ユニット数制限がきつい。ほぼ全ユニットが揃う『F完結編』の終盤では、それこそ2軍3軍扱いのメンバーやユニットにすら頼りたくなる状況が続出するが、この理由から思うように育てられない為、例え出撃させたとしても全く役に立たない。
『F完結編』の終盤では、説得などで仲間になったユニットが敵の時とは違い大幅にスペックダウンしている為、全滅プレイで資金を稼いで改造を施さない限り、殆ど使い物にならない。そのまま戦力として使えるのはv武装が弱体化されていないマスターガンダムと最初からフル改造1段前まで改造されているバッシュ(パイロットのギャブレーが二回行動可能なので即戦力になる)ぐらいである。グランゾンもフル改造されてはいるが際立った強さは無い。
『ガンダムW』の面々はスペックや精神コマンドはともかく、再度仲間になるのが遅すぎることが最大のネック。まず確実に主人公を初めとした1軍メンバーよりも遥かにレベルが低い状態での復帰となる為、使いたくても使えない状況に陥ってしまう。2回行動レベルも全員60超と冷遇されている。
『F完結編』最大のバランスブレイカー、イデオン。面倒ではあるがイデゲージの調整さえコツをつかめば、EN無限・射程無限の極悪なMAP兵器「イデオンガン」のみでクリア可能なほど。各人のプレイスタイルで敢えて封印し使わない手もあろうが、そういう破格なユニットの基本設定と存在自体が問題。『第3次α』にも参戦したが、やはり同じ轍を踏んでいる。
鳴り物入りで初参戦を果たしたにもかかわらず、扱いが微妙なエヴァンゲリオン。対使徒用決戦兵器として敵ATフィールドを無効化できるメリットも、改造で威力UPした味方ユニットの必殺技によってATフィールドをブチ抜きエヴァ無しでも使徒を殲滅できるようになるので有り難みが薄く、寧ろこちらのATフィールドも無効化されてしまうのでデメリットとしてさえ見られている。更に『F完結編』ラストまでこれといって強力な追加武装も施してもらえず、『F』以来のプログレッシブナイフとパレットライフルで終盤のインフレ敵ユニットと渡り合わなければならないのは相当に辛い。頼りのATフィールドも役に立たなくなる。しかも隠しルート分岐への条件の一つが厄介な初号機の「暴走」回数であり、渚カヲルとエヴァ参号機は隠しルートにしか登場しない為、図鑑コンプリートのためだけに少なくとも5回以上は「暴走」のリスクを犯さなければならない。しかも何とかルートへ辿り着いてもクリア後に待っているのはバッドエンディングである。但し、エヴァ系パイロットのみが有する特殊パラメータ「シンクロ率」は命中・回避・攻撃力などに影響するようになっているので、我慢して格別に愛情を傾けて育てれば、終盤にはニュータイプ並みに当てて避けるユニットになるという意外性はある。
[編集] バグ
SS版『F』には、プレイ中に画面が乱れてフリーズし、バックアップメモリー内の全てのデータを破壊する重大なバグが存在する。ユーザーサポートに苦情を申し立てたユーザーにはバグを修正したバージョンとの交換を行っている。
SS版『F完結編』には有名な夢バグがあった。マサキ、綾波らが覚える本作初出の精神コマンド「夢」を駆使した或る方法により無限に気力系精神コマンドを使い放題となるというもの。特に強敵ボスユニットの気力を「脱力」で下げまくったり、味方ユニット全軍の気力を「激励」でMAXにしたりが自在(但し仕込みにかなりの時間を要する)なので、ゲーム難易度が大幅に変わってくる。バグとは言え、プレイヤーが一方的に有利なため”裏技”の一種と見なされ、特にユーザーからのクレームは起こらなかったと思われるが、後にメーカー側から修正されてしまった。
F完結編では隠しユニットに『迷彩塗装ビルバイン』がビルバインと交換で手に入るが、条件を満たした状態で入手出来るマップをクリアした時にビルバインがウイングキャリバーに変形しているとビルバインが手元に残って実質2機になる。片方は無改造の状態になる。
暴走したEVA初号機をマップ兵器で無理矢理落すと通常手に入らない強化パーツが手に入ってしまう。
本作のEVA3号機の表記が『EXA参号機』となっている。