Peace Of Mind (稲葉浩志)
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Peace Of Mind | ||
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稲葉浩志 の アルバム | ||
リリース | 2004年9月22日 | |
録音 | - | |
ジャンル | ロック | |
レーベル | VERMILLION RECORDS | |
プロデュース | 稲葉浩志 | |
レビュー | ||
最高順位1位、累計売上29.9万枚(オリコン) |
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稲葉浩志 年表 | ||
志庵 (2002年) |
Peace Of Mind (2004年) |
Peace Of Mind(ピース・オブ・マインド)は、日本のロックグループB'zの稲葉浩志がソロ活動としてリリースした3枚目のオリジナルアルバム。
目次 |
[編集] 内容
はじめてのソロツアーがあったときに作られたアルバム。ポップ系からバラード系、ロック系の曲など幅広く収録されている。今回は「言葉を大切にしたい」という思いから、詞先の楽曲が多い。ギターには以前より親交があったスティーヴィー・サラスが参加している。ソロ作品の中で最高傑作と評するファンが多い。
[編集] 売り上げ
- 初動売上枚数22万枚。
- 2004年オリコン年間アルバムチャート48位。
売上はいずれも(株)オリコン調べ。
[編集] 収録曲
- おかえり(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- アルバムの最初の曲はアコギをフューチャーさせた明るいポップ調の曲。同年のソロツアーで一足先にお披露目された。
- Wonderland (作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・大賀好修)※
- シングル曲。独特な歌詞が特徴的。引きこもりのドキュメント番組を観て書かれた。稲葉曰く「ミイラ取りがミイラになる内容」らしい。
- THE RACE(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・大賀好修)
- 「勝ち組・負け組」の競争社会に疑問を投げかけた内容。2004年のソロツアーの客だし曲として流れた。
- 正面衝突(作詞・編曲:稲葉浩志 作曲:稲葉浩志・スティーヴィー・サラス)
- ハードロック。Aメロのまくし立てるような早口は圧巻。イントロでのブルースハープは稲葉自身が吹いている。スティーヴィー・サラスらとのセッションにより完成(作曲も共同クレジットになっている)2004年のロックオデッセイの1曲目に未発表曲として演奏された。(このアルバムについている特典DVDにはそのライブで披露されたときの模様が収録されている。)スティービー・サラスの3rdアルバム「BE WHAT IT IS」の3曲目の「Head On Collision」に稲葉がボーカル参加しているが、これはこの正面衝突の英語バージョンであり、スティーヴィーが新たに英詩を書き下ろして新録した。
- 水平線(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- 人気の高いバラード曲。同年のソロツアーでも披露された。
- すべての幸せをオアズケに(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・大賀好修)
- 詞先の楽曲。稲葉曰く「タイトルだけみると嫌なヤツって思われるかも」
- Tamayura(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- クイーンを髣髴させるハードロックな楽曲。イントロ、エンディングのピアノの鬼気迫るような演奏は圧巻。
- ハズムセカイ(作詞・編曲:稲葉浩志 作曲:稲葉浩志・スティーヴィー・サラス)
- 独特なリズムのポップ曲。「正面衝突」同様スティーヴィーとのセッションで制作された。
- 幸福への長い坂道 (作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺島良一)
- 「おかえり」同様アコギとコーラスが印象的なさわやかなナンバー
- 横恋慕(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- サンプリングされた琴の音色が印象的なナンバー。
- SAIHATE HOTEL(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・徳永暁人)
- これまでの稲葉ソロにはなかったロックナンバー。イントロの叫び声はドラムを担当したケニーである。
- I AM YOUR BABY(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- シングル「Wonderland」のカップリング曲。アップテンポなロック曲。表記はされていないがアルバムヴァージョンであり、ブルースハープが別テイクになっている。
- 透明人間(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・徳永暁人)
- 歌詞が少し過激な部分があるためか好みのわかれる楽曲。一貫して「少年犯罪」をキーワードにしている、と解釈されることが多い。曲中に登場する「僕」の孤独感や、犯罪に走るまでの心境が酷なほどにダークに歌われている。この曲の印象的なフレーズである「伝言はありませんか」は、稲葉がホテルの伝言サービスを利用する際に発した言葉から生まれた。そのホテルの1室で、その日の内に書き上げたらしい。このアルバムの中での話題性、今までの稲葉のソロワークスにない楽曲自体の個性やメッセージ性において強烈な印象のある曲。
- あの命この命(作詞・作曲:稲葉浩志 編曲:稲葉浩志・寺地秀行)
- 命のはかなさを歌った、アルバムの最後にふさわしいバラード曲。この曲もこのアルバム内において「透明人間」と並んで、メッセージ性の強い楽曲。この曲において稲葉本人は「これは必ず歌わないと」という心境で製作したと発言。もともと詞が先に出来ており、曲は後から付けられた。ほぼ稲葉の弾き語りギター一本での演奏。少しギターを雑に、乱暴に弾く方法は、ジョン・レノンも行った手法であり、曲を「メッセージ」として聴き手に届ける有効な手段である。普段の日常における命の誕生や大切さを歌う反面、戦争や戦場などの非日常において簡単に命が失われていく矛盾、悲劇を歌った。
※:オリコン1位獲得シングル
[編集] 参加ミュージシャン
- 稲葉浩志:ボーカル、全曲作詞、作曲、編曲、ギター(#1.5.10.14)、アコースティック・ギター(#7.12)、ブルースハープ(#4.12)
- 大賀好修:サイドギター(#2)、アコースティック・ギター(#2.6)、エレキギター(#6)、オルガン(#6)、編曲(#2.3.6)
- スティーヴィー・サラス:作曲(#4.8)、エレキギター(#2.6.12.13)、ギター(#3.4.8.11)
- 寺島良一:ギター・編曲(#9)
- グレッグ・アップチャーチ:ドラム(#2.7.13)
- ケニー・アロノフ:ドラム(#3.5.6.11.12)
- ジョー・トラバース:ドラム(#4.8)
- 徳永暁人:ベース(#1.2.7.11.13)、アコースティック・ギター(#13)、バックボーカル(#1.9)、編曲(#11.13)
- T-Bone Wolk:ベース(#3.6.7.12)
- ジャラ・ハリス:ベース(#4.8)、キーボード(#8)
- 青木智仁:ベース(#5)
- 麻井寛史:ベース(#10)
- 大田紳一郎:バックボーカル(#1.9)
- 小島良喜:ピアノ(#5.7)、エレクトリックピアノ(#9)
- 岸本一遥:フィドル(#12)
- 寺地秀行:編曲(#1.5.7.10.12.14)
[編集] 関連項目
オリコン週間アルバムチャート第1位 2004年10月4日付 |
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前作: ゆず 『1 ~ONE~』 |
稲葉浩志 『Peace Of Mind』 |
次作: EXILES 『HEART of GOLD ~STREET FUTURE OPERA BEAT POPS~』 |