NWA

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NWA(エヌ・ダブリュー・エーまたはエヌ・ダブル・エー)は、

1929年にNBA(全米プロボクシング協会・現在のWBAの前身)のレスリング部門として設立されたプロレス団体。National Wrestling Associationの略で旧NWAと呼ばれる。
1948年7月にセントルイスのプロモーターであるサム・マソニックが中心となって結成した、全米のプロモーターによる同盟。National Wrestling Allianceの略。最盛期にはアメリカ国内にとどまらず世界中のプロモーターを会員に抱えていた。NWAと単に呼ぶとこちらのことを指す場合が多い。
アメリカのヒップホップグループ。Niggaz With Attitudeの略。
アメリカの航空会社ノースウエスト航空のICAO航空会社コード。

ここでは1および2について述べる。

[編集] NWAの歴史

[編集] 旧NWA

旧NWAはNBA(全米プロボクシング協会)のレスリング部門でとして設立された。当初はNBAプロレスリング部であったが、後にNational Wrestling Associationと改称した。

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[編集] National Wrestling AllianceとしてのNWA

National Wrestling Allianceは1948年7月にセントルイスのプロモーターであるサム・マソニックが中心となって結成された。第二次世界大戦後、プロレスを再興させるために「世界タイトルの認定」を行い、世界王者を抱えることによって興行的に大都市のプロモーターに対抗する意図があった。あくまで連盟であるため非営利組織であったが、談合カルテルとしての側面を持ち合わせており、1956年には独占禁止法違反によりアメリカ司法省に告訴された。

このNational Wrestling Allianceは、ルー・テーズやジン・キニスキーなどの実力あるレスラーたちによる活躍で瞬く間に加盟するプロモーターの数が増え、1960年代から1970年代にかけては、途中で脱退・分裂などの憂き目に遭うものの黄金期を形成した。しかし同時に、各地区でそれぞれ王者を選出する動きが活発になっていき、スポーツとしてのプロレスの信頼も徐々に落ちていった。NWAはこのような動きによって次第に影を落とすようになっていった。

1980年代に入りWWF(現WWE)が豊富な資金を背景に全米に勢力を拡大し始めると、徐々に興行に行き詰まる地区が出てくる状況に陥るなど、衰退の一途をたどり始め、ついに当時TV放映権を持っていたWCWに買収される。WCWでは買収後はNWA王座とWCW王座のタイトルマッチを並行して行っていたが、1993年にWCWがNWAから脱退し、かつて世界最高峰とまで称されたNWAの威光は完全に失われた。

[編集] NWA崩壊後

現在もNWAは団体として存在するものの、いちローカル団体のマイナータイトルの一つという位置付けにすぎず、かつての威厳は見る影もない。かつての権威を取り戻す動きを起こしても、WWEの勢力が強く、また当時とはプロレスの位置付けや見方が大きく変わっているために、苦戦して失敗に終わっているケースが多い。

2002年に設立されたプロレス団体、TNA(Total Nonstop Action)はNWAに所属する団体の中で急速に勢力が拡大している団体であり、WWEに次ぐ勢力となりつつある。元WWE出身の選手も多く在籍する。

以後はNational Wrestling AllianceをNWAとして説明をすすめる。

[編集] NWAのシステム

NWAは本部をセントルイスに構え、これを頂点として各国のプロモーターの個人加盟(団体単位ではない)によって成り立っている。加盟を認められるには審査を受けなければならない。年1回、毎年8月に総会が開かれる。その他、必要に応じて臨時の総会や役員会が開かれる。1984年より、ジャイアント馬場は4期に渡って日本人唯一の第一副会長を務めた。日本では全日本プロレス、新日本プロレスの両団体の首脳が加盟していた。しかし、アントニオ猪木は加盟を申請したもののNWA側から拒否されたこともあり、新日本側の加盟名義人は坂口征二と新間寿であった。尚、国際プロレスも加盟申請したが却下されている。

NWAの加盟により、主に以下のようなことが起こる。

NWA認定の王者を招聘することができる。
他のプロモーターからのルートで様々な外国人レスラーを招聘することができる。
NWAに加盟できるのは一つの地区で一人のプロモーターに限り、同じ地区のプロモーターの加盟は認めない。

「一つの地区に一人のプロモーター」とする事で、組織の権威を上げる事はもちろんだが、同じテリトリーの中での争いに巻き込まれ、共倒れになる事を防ぐ目的もある。ただし、日本だけは例外で、全日本プロレスと新日本プロレスの両団体が加盟している（だが、実際はヘビー級王者のタイトルマッチは全日本プロレスのみに限られ、新日本プロレスではヘビー級のタイトルマッチが行う事は出来なかったりと、待遇には差があった。馬場は第一副会長を長らく務めていたこともあり、全日本側が優遇された）。
加盟プロモーターが所属する団体のタイトルから「世界」の表記を外さなくてはならない。

これはNWAが認定する世界タイトルが本部が直轄するものだけであったためである（全日のPWFヘビー級王座や新日のNWFヘビー級王座がこれに当たる。また、WWF（現WWE）もNWA加盟時には「世界」の表記を外している）。ただし、本部が認可したものに関しては直轄のタイトルではなくても「世界」の表記をつけることが可能である。全日本プロレスのPWF世界タッグ王座がその一例である。これはNWAが本部直轄のタッグタイトルを持っていなかったため（NWA世界タッグと言うタイトルは存在していたが、本部直轄では無かった）と思われる。