静岡大学教育学部附属静岡中学校
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静岡大学教育学部附属静岡中学校(しずおかだいがくきょういくがくぶふぞくしずおかちゅうがっこう)は、静岡県静岡市葵区にある中学校。静岡大学の附属中学校である3校のうちの一つ。
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[編集] 概要
- 教育学部附属の中学校として、教育研究と教育実習を目的とした運営がなされている。
- 静岡大学には附属高校が無いため、卒業生の約三分の一程度が静岡県立静岡高等学校に進学する。理数科などの専門科への入学も多い。
- 一般的には、少数精鋭でレベルの高い中学校教育を受けることができると高い評価を受けている
- 教科書を使わずに討論会やレポート作成を重視するなど、独特の授業が多い。
- 1学年の定員は160名。このうち約110名は、静岡大学教育学部附属静岡小学校から、事実上無試験で入学する。
- 校歌 は作詞草野心平、作曲團伊玖磨。
- 独特の入試問題を課す事で、静岡県内の受験関係者の間では有名であった。
- 制服が無く、私服通学が認められている。しかし、自転車通学は禁止されている。 一時間以内で登校出来る場所に居住していないと、受験資格は与えられない。
[編集] 校風
自主独立の校風で知られ、個性豊かな生徒が多いと言われる。 また、教科書にほとんど準拠しないで授業を行うことも多く、教官(学内での公式的な教員の呼び方。ちなみに職員室は教官室という)が独自に討論会やレポート発表を中心とした授業を多く行うことも大きな特色である。数学では、教科書通りの解き方よりも、たとえ不完全であってもオリジナルな解法が好まれる。技術科では、静岡大学の研究室まで足を運ぶ機会もある。毎年3回ほど主に静岡大学からの教育実習生が実習に来る。
しかし活発な生徒会活動が衰退しつつあるなど、これらの校風も近年薄れつつあると言われ、OB/OGの間では古き良き“附属”をなつかしむ声もある。
[編集] 行事
- 毎年7月、本栖湖・浩庵キャンプ場へ2泊3日のキャンプに行く。 1~3年で縦割りの班をつくり、キャンプファイヤーなどの行事を行う。 このキャンプでは水道やガスは使用できず、学校で用意した薪と自分たちで掘ったかまど、配給された水で炊事を行う。また、係に分かれてそれぞれで キャンプに向けて準備を行う。薪の用意は炊事係が行う。
- 附属中最大のイベント、体育祭はこれまで5月に開催されていたが、2005年度から体育科の教官によって9月開催に変更された。キャンプと同じく、縦割りで集団を結成し、4集団対抗で競技を行う。A集団は赤、B集団は青というように「集団色」というものが存在し、体育祭当日には各々の集団色に髪を染めたり、体に文字を書いたりする「ボディペイント」という独特の文化がある。ボディペイントについては生徒間、教師間でも賛否両論である。また、D集団は「黒」なのだが、2001年に実験的に「虹」にしたが、紛らわしいとの声で一年で中止。(D集団のボディーペイントは紫だったり白だったりと集団色とマッチしていない。)
また、「企画」という集団ごとに踊りを競い合う競技があり、体育祭の練習はほとんどがこれにかけられる。うまくそろうと非常にきれいである。
- かつては文化祭も行われていたが、2002年に女子数名が過激なファッションショーを行う等その品格が問われ、2003年度から廃止された。現在は生徒会が中心となり、文化振興活動として行われている。
[編集] 生徒会機関
- 本部(生徒会長、副会長、会計役員代表、会計役員、本部役員)
- 議長団(議長、副議長、書記)
- 選挙管理委員会(委員長、副委員長、書記長、書記、紙面班、不正防止班、判子班)
- 新聞委員会
- 奉仕係
- 庶務係
- 生活係
- 美化係
- 掲示係
- 集会係
- 図書係
- 広報係
- 放送係
- 学級代表会(略して学代会)
他に特別研究委員会(特研)、全校選出中央委員(全中委)など、いくつかの役職、機関が存在する。
[編集] 沿革
- 1947年4月30日 静岡第一師範学校男子部附属中学校として開校
- 1948年 校友会の歌(現・生徒会の歌)制定
- 1949年6月1日 静岡大学静岡第一師範学校附属中学校に改称
- 1951年4月1日 静岡大学教育学部附属静岡中学校に改称
- 1956年5月1日 鉄筋校舎完成
- 1969年3月31日 体育館完成
- 1969年6月1日 校旗・校歌制定
- 1980年3月31日 プール完成
- 1987年5月25日 多目的ホール完成
[編集] 部活動
部活への加入は自由で、学校自体は部活に特に力を入れていない。しかし、陸上競技部は平成16年に男子400mで全国大会に出場、水泳競技部は平成4年に全国制覇を果たした。男子バスケ部は平成15年度に県大会に出場した。部活動以外での個人としての成績はすごいものが多い。一輪車の世界チャンプやトランポリンなどの優勝者などが多数いる。
[編集] 交通アクセス
JR静岡駅から徒歩12分 静岡鉄道静岡清水線・新静岡駅から徒歩6分