長崎県立大村高等学校
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長崎県立大村高等学校(ながさきけんりつおおむらこうとうがっこう)は、長崎県大村市にある県立の高等学校。略称は大高(だいこう)。
大村藩4代目藩主、大村純長(1636~1706)が、1670年、玖島城内桜馬場に開校した学校が発祥である。
九州で初めに開学した学校(五教館)で、全国では岡山県の岡山県立岡山朝日高等学校(1669年開校)に次ぎ二番である。
2006年現在、1671年の設立より、335年の歴史を持つ伝統校である。
目次 |
[編集] 江戸時代の沿革
[編集] 明治以降の沿革
- 明治17年(1884年)私立大村中学校設立(旧藩主であり、明治維新で伯爵となった大村家が経営)
- 明治34年(1901年)県立に移管、長崎県立中学玖島学館と改称
- 大正8年(1919年)長崎県立大村中学校と改称
- 大正11年(1921年) 大村中学の分校として大村中学諫早分校を設置
高等女学校
新制高等学校
- 昭和23年(1948年)4月、中学校は長崎県立大村高等学校に、高等女学校は長崎県立大村女子高等学校にそれぞれ改称
- 昭和23年(1948年)11月大村高等学校、大村女子高等学校、長崎県立大村農業高等学校を統合、存続校は大村高等学校となる
- 昭和24年(1949年)被服科(後の家政科)を設置
- 昭和26年(1951年)農業部は長崎県立大村農業高等学校(後の長崎県立大村城南高等学校)とし独立
- 平成6年(1994年)長崎県内で初めて、理数科設置
[編集] 所在地
- 長崎県大村市久原1丁目591番地。
- 校地は国道34号に面している。近郊には日本桜名所百選に選出された大村公園がある。
- 波静かな海である大村湾に面し、東側(裏門)には遠方に、多良岳を望み、風光明媚な場所に位置している。
[編集] 施設
- 大高坂
- 校門から本館入口に至る、約150mの坂。春の季節には桜の並木道となる。
- 本館
- 5階建て。2・3年生教室、職員室、事務局、特殊教室など。
- 別館
- 4階建て。1年生教室、特殊教室、定時制校舎など。
- 体育館
- 大体育館と小体育館。
- 図書館・体験実習室
- 1階は多目的室。2階は図書館。
- 五教寮
- 生活宿舎のための寮では無く、研修会や合宿等で使用される。
[編集] 校歌・校是
- 校歌
旧制大村中学校歌は、土井晩翠(つちい ばんすい)が作詞し、山田耕筰(やまだ こうさく)が作曲した。また、現大村高校校歌は、旧制大村中学を卒業し、東京大学文学部卒の文学者福田清人 (ふくだ きよと)が作詞し、信時潔(のぶとき きよし)が作曲した。
- 校是
「両道不岐(りょうどうふき)」が校是。全ては分かれるものでなく、一つの道である、という意味。また、校訓が存在しない点も大きな特徴。
[編集] クラブ活動
- ボート部(漕艇部)
- 明治期、長崎にやってきていた外国の海軍軍人たちが、ボートの楽しさを教えたことが、旧制大村中学ボートの始まり。
- 大村高校ボート部の艇庫があり、艇庫は、戦国時代、ポルトガル人が来港していた港である御船蔵(おふなぐら)跡である。
- 2003年わかふじ国体(会場:静岡県)において、大村高校クルー(男子ダブルスカル:2人乗)が、ボート部門で銀メダルに輝いた。
[編集] 設置学科
全日制
- 普通科
- 家政科
- 理数科
定時制
- 普通科
[編集] 学区
長崎県央学区(大村市・東彼杵郡・諫早市)
区域内の普通科 全日制/定時制を擁する高等学校(あいうえお順)
- 長崎県立諫早高等学校
- 長崎県立大村高等学校
区域内の単位制を擁する高等学校
同区域内の公立高等学校
大村市(あいうえお順)
- 長崎県立大村工業高等学校(機械科、電気科、電子工学科、建築科、建設工業科、化学工業科)
- 長崎県立大村城南高等学校(総合学科)
諫早市(あいうえお順)
- 長崎県立諫早商業高等学校(商業科、情報処理科)
- 長崎県立諫早農業高等学校(農業科、動物科学科、森林科学科、農業土木科、生物工学科、食品科学科、生活科学科)
- 長崎県立諫早東高等学校(総合コース、文理コース、看護医療コース)
同区域内の私立高等学校
大村市(あいうえお順)
諫早市(あいうえお順)
- 創成館高等学校
- 鎮西学院高等学校
- 長崎日本大学学園
[編集] 出身者
[編集] 司法・行政・医療・教育
- 長与専斎(ながよ せんさい)
- 一瀬勇三郎(いちのせ ゆうざぶろう)
- 熊野雄七(くまの ゆうしち)
- 南鷹次郎(みなみ たかじろう)
- 大島誠治(おおしま しげはる)
- 長岡半太郎(ながおか はんたろう)
- 楠本長三郎(くすもと ちょうざぶろう)
- 朝永三十郎(ともなが さんじゅうろう)
- 黒板勝美(くろいた かつみ)
- 松尾三郎(まつお さぶろう)
- 文学者、國學院大学学長。
- 中溝高好(なかみぞ たかよし)
- 田中和博(たなか かずひろ)
- 坂本勉(さかもと つとむ)
[編集] 芸術
- 荒木十畝(あらき じっぽ)
[編集] 文学
[編集] 政治
- 渡邊 昇(わたなべ のぼり)
- 楠本正隆(くすもと まさたか)
- 岩崎小二郎(いわさき こじろう)
- 横山寅一郎(よこやま とらいちろう)
- 福田雅太郎(ふくだ まさたろう)
- 田川大吉郎(たがわ だいきちろう)
- 今里準太郎(いまざと じゅんたろう)
- 田口健二(たぐち けんじ)
[編集] 財界
- 澤山精八郎(さわやま せいはちろう)
- 黒板伝作(くろいた でんさく)
- 今里広記(いまざと ひろき)
- 三岳博輔(みつたけ ひろすけ)
- 田崎俊作(たさき しゅんさく)
- 杉田亮毅(すぎた りょうき)
- 貞松隆弥(さだまつ たかや)