銀河帝国 (スター・ウォーズ)
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銀河帝国（ぎんがていこく、Galactic Empire）とは、アメリカのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の銀河規模の国家。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
銀河共和国の元老院最高議長にして、シスの暗黒卿ダース・シディアスでもあるパルパティーンが、陰謀によってジェダイを抹殺。元老院で帝政を宣言して成立した（『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』）。建国後まもなくして「力と恐怖」による統治を宣言し、反対するものを弾圧した。これに反対し銀河共和国再興を掲げて立ち上がった反乱同盟軍と激しい戦いを繰り広げる。
エンドアの戦い（『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』）の最中に、ダース・ヴェイダーが裏切ったために皇帝パルパティーンは死亡し、帝国は成立後わずか25年で瓦解した。
軍事戦略は「点での数的優位の確保」「質より量」「大きい事はいい事だ」で、人命軽視の傾向が極めて強い。『エピソード5 帝国の逆襲』ではわずかな作戦のミスでも司令官が処刑されるシーンがあり、国民だけではなく兵士達もまた恐怖の規律で締め付けられていたことが分かる。また劇中で現れる兵士はほとんど人間である。これは銀河帝国が人間以外のエイリアンなどの種族を弾圧したためである。
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[編集] その成立
全ての始まりは通商連合によるナブーの侵略から始まる。ナブー代表の元老院議員パルパティーンは、この時逃亡してきたナブーの元首、パドメ・アミダラをそそのかしてヴァローラム元老院議長（当時）に対する不信任案を提出させ、同情票を集めて元老院議長に就任する。実は彼はシスの暗黒卿であり、裏で通商連合をそそのかしてナブーを侵略させたのも彼だった。
最高権力の座に上り詰めた彼は、次なる陰謀を開始する。ジェダイ・マスターであったドゥークー伯爵を暗黒面に転向させ、独立星系連合（CIS)を組織させ、通商連合、コマース・ギルド、企業同盟、テクノ・ユニオン、銀行グループなど、主にエイリアン種が中心となっている営利企業や国家を取り込んで、共和国に対する敵対行為を始めさせる。
また、同じくドゥークーに命じて、惑星カミーノにおいて、ドゥークーの親友であったジェダイ・マスター・サイフォ＝ディアスの名でクローンによる軍隊を発注させる。オビ＝ワン・ケノービと成長したアナキン・スカイウォーカーがCISの成立を嗅ぎ付けると同時に、クローン軍の存在を公表して、CISを鎮圧しようとする。クローン大戦の勃発である。
戦いは三年間、銀河各地で行われたが、これは所詮、シス卿ダース・シディアスが仕組んだデキレースであり、全てを知るドゥークー伯爵を元老院議長としてアナキン・スカイウォーカーに処分させた後、これをダース・ヴェイダーとして弟子にし、ジェダイたちを処刑させた。これは表向き、ジェダイによる共和国乗っ取りを阻止するためと言う最もな理由で正当化され、これら残党の鎮圧と、戦争状態からの復興、分裂直前の銀河系の統合を目的として、パルパティーンは銀河帝国を成立させた。
[編集] 成立の要因
たいした抵抗もなくパルパティーンが帝国を成立させることができたのは、次のような理由による。
まず、共和国はクローン大戦が始まる以前から、政治、経済の両面において衰退していた。政治面では、官僚機構の硬直化した制度で個々の惑星の面倒まで見切れておらず、不満が高まっていた。また、経済面においての顕著な衰退の例として、辺境では共和国クレジットが通用していなかったということが挙げられる。人々は、共和国に対して、これらの改善を期待していたと思われるが、官僚や元老院議員の派閥等のさまざまな利害が複雑に絡み合い統治能力の落ちた共和国にとっては不可能なことだった。
そのような長年の鬱屈した不満の爆発がクローン大戦であり、これによって、当時の銀河は、ハイパースペース航行が始まって以来の混乱状態となった。 戦争に伴う経済の混乱、交通の混乱、治安の悪化、交易の衰退（日常的な商品など）で、各惑星は疲弊していた。
これに加えて、ジェダイの反乱が起きたということも、多くの人々を納得させるには十分であったと思われる。
当時のジェダイ人口は約10000人程度。コルサントを含んだ銀河の中央地域でもない限り、ジェダイを見ることなどはめったになく、多くの人々にとって、彼らは怪しい魔法使いと同じ程度にしか認識されていなかったし、彼等が使う神秘的な力フォースもトリックやインチキだと多くの人々は思っていた。また、当時のジェダイ騎士団が、多くの戒律などによって縛られ、組織が硬直化し、閉鎖的になっていた。さらにクローン大戦中には一般市民の虐殺を後押ししたジェダイ・マスターデパ・ビラバや、クローン大戦が原因でダークサイドに魅了され堕落し共和国を裏切ったソーラ・バルク等、戦争が原因で問題行動を起こすジェダイが多く現れており、人々のジェダイに対する不信感を一層助長させる事となった。その上、クローン大戦中ジェダイの騎士のほとんどはその驚異的な能力を生かし、新設された共和国軍の主力であるクローン・トルーパーを直接指揮する将軍として銀河各地に赴いており、誰を将軍として派遣するかは主にジェダイの評議会が決定しており、その気になれば軍隊を指揮して共和国転覆を試みる事ができるほどの軍事力を保持していた。人の心を自由に操ることのできるジェダイは、戦争という非常事態を利用して、強力な軍事力を手に入れ我々を支配しようとしている。そのような漠然とした不安が、「ジェダイによる陰謀」を人々に納得させたのだろう。
ここで、パルパティーンは自分が始めた戦争を自分で終わらせ、銀河再建を約束する。 人々は、このタイミングで出された理想に満ちた銀河再建案を素直に受け入れたのだ。 それが、帝国だったというわけである。
ちなみに、実際の地球の歴史上でも、ヒトラーやナポレオンなど、民主政が機能不全に陥った際に議会や民衆が合法的に進んで1人に独裁権力を与えてしまう例は多く見られる。ジョージ・ルーカスも、パルパティーンによる権力掌握もそれらを基にしていると語っている。
[編集] 帝国の軍隊
帝国軍は、大別して地上軍と宇宙軍からなっている。 両者は皇帝直属の司令部の下で活動していると思われるが、詳しい指揮系統は不明である。
最盛期の宇宙軍は、インペリアル・スター・デストロイヤーを25000隻保持していたといわれている。
インペリアル級2隻で1個機動艦隊、インペリアル級6隻と、その他の巡洋艦、フリゲート艦などでセクター艦隊を編成し、セクター艦隊4個で宙界艦隊を編成したといわれている。 もちろん、銀河系全域にまでこのような完全装備の艦隊を配備することはできなかったようで、殆どの帝国艦隊は銀河系中心部に配備されていたといわれている。
地上軍について、その具体的な編成はよくわかっていないが、1個師団は9,700人、1個大隊は820人の兵士で編成されている。
基本的に帝国軍は旧共和国軍の延長線上にあり、その初期においては、共和国において使われていたヴェネター級スター・デストロイヤー、V-WINGファイターなどを使用していた。
インペリアル級はヴェネター級、ヴィクトリー級からの発展型であり、TIEファイターはV-WINGファイターから発展したものである。
TIEファイター等の小型戦闘機、極端に大型化した宇宙戦闘艦スター・デストロイヤーシリーズ、惑星を一撃で破壊する最終兵器デススター等の宇宙戦力と、巨大な四足歩行兵器AT-AT、二足の偵察用のAT-ST、銀河中の善良な市民の恐怖の的のストーム・トルーパー等の陸上戦力からなる。
スター・ウォーズ登場兵器一覧も参照。
