聖体礼儀
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聖体礼儀（せいたいれいぎ）は東方正教会で聖体機密を含む奉神礼。ハリストスの最後の晩餐を記憶する祈祷。機密の一つであり、教会の聖伝である。よって正教会である限り、聖体礼儀の構造への恣意的な変更は認められない。カトリック教会のミサに相当する。
（以下、日本ハリストス正教会での用語が断りなく使われます。）
聖体礼儀には、「聖金口イオアンの聖体礼儀」「聖大ワシリイの聖体礼儀」「先備聖体礼儀」があり、先備聖体礼儀では聖変化は行われない。
[編集] 構造
大きく分けて、「奉献礼儀・啓蒙礼儀・信者の礼儀」の三部構成をもつ。
奉献礼儀は至聖所で行われる。 大きな教会では、その間に聖所でこれと平行して時課が行われるのが普通である。 神品が司祭一人の教会では、啓蒙礼儀の前に行なわれている痛悔機密を時課と並び行ない、奉献礼儀はその前に済ませておく。
- 啓蒙礼儀（けいもうれいぎ）では、信徒や啓蒙者（洗礼志願者）への教義の教えが主眼であり、使徒経・福音経の誦読はここで行われる。また、事前の奉献礼儀で準備された聖餅と葡萄酒が王門（イコノスタシス中央の門）を通じて捧げられる。
- 信者の礼儀（しんじゃのれいぎ）では、聖体機密の核心が行われる。捧げられた聖餅と葡萄酒がハリストスの聖体血へと聖変化し、神品も信徒も聖体血を食べる。
信者の礼儀は、かつては信徒以外出席を許されず、啓蒙者は退席した。現在の正教会では啓蒙者も参列することが許されるが、典礼文にはその名残がある。
