神秘学
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神秘学(しんぴがく、occultism)とは、直感によって、存在するものと先験的に想定する「超自然的な存在や法則(オカルト)」なるものをとらえようとする技術、および、そういった精神的営みの結果得られた知識体系を指す。
宗教と深いつながりがあり、哲学や芸術とも密接に関わってきた。カルトの思想的な拠り所となることも多い。「学」とついているが、一般にいわれる学問とはその真理に至る認識方法が根本的に異なる。この点については高橋巌が神秘学の側から『神秘学講義』(角川選書)の中で詳細に論じている。
合理的な理性によって万物を理解しようとする近代の自然科学とは相反するが、近代の神秘学もまた近代の産物なるがゆえには自然科学の成果を取り入れることがよくある。
なお人智学のルドルフ・シュタイナーやヒルデガルト・フォン・ビンゲンらが史上最大の神秘学者と言われる事があるが、人智学と神秘学さらに神智学などの明確な境界は現在かなり曖昧である。